あきらめない 複雑にする

昨日、私の所属する中国地域ニュービジネス協議会の女性部会があつた。毎月、時代をとらえている事業家に講演を御願いしたり視察をさせていただいている。
昨日、うかがったのは株式会社アスカネット。広島の会社ですが、日本全国でも数少ないデジタルカメラ画像加工専門の会社。http://www.asukanet.co.jp/

もとカメラマンだった代表の福田氏が、冠婚葬祭を撮影するときに気づいたニーズを形にしている。たとえば売上の主力は「遺影写真」。日本では亡くなった人はその日のうちに通夜、葬儀と続く。遺影写真は時間との勝負。全国の葬儀屋と提携し、亡くなった方の写真を葬儀屋側がスキャナーで読み込めば、一瞬にして広島の本社に届き、オペレーターが、どんな写真も喪服姿に変え、明るい表情、顔色にして遺影に変えて戻す。その間、30分。葬儀屋側では完成した写真が出力される。このサービスのもっとも凄いところは、葬儀屋側はパソコン操作など複雑なことは一切不要ということ。「あったらいい」の発想を実際に、『誰もが簡単に使えること』にしてこそビジネスは伸びるというのが福田氏の考え方。付加価値とは、「人がほしいけど面倒でしないことを請け負うこと」だという。だから会議のときなども、新しいアイディアを出し合うとき、「それは無理です」とか「それならできます」と誰かが発言すると、迷わず「それは無理です」というほうを選ぶそうだ。そうすることで、競合もなく、誰もしていないことに最初に着手できるという。また、一度、サービスを作ると、アッという間に大手が真似をしてくる。だから、できるだけ工程は「人の手かげん」「職人ワザ」のような部分を残し、極力、相手がお手上げだ、と感じる品質、完成度に挑戦し、その流れをいかに効率化させるかが社長の仕事だという。そのためには情報、人材、機械など、必要と思うものはインターネットを駆使して、世界から集めるという。
この数年で、あっという間に写真の世界は、デジタルカメラが普及した。一般の人も、デジカメで写真を撮るとパソコンのフォルダーなどに保存して、昔のようにプリントしないままの写真が各家庭に大量に眠り始めている。彼はこうした分野もいち早く先を読んで動いている。

その一例が、「写真集」。最近、有名ホテルの結婚式を挙げた若い人たちが、まるでタレントの結婚式のような写真集を持っているのを見たことはないだろうか。最近は、レストランウェディングやハウスウェディングが主流になり、庭や部屋でモデルのプロマイドようにポーズをとった写真を撮るカップルが増えている。こうした写真は、全国のカメラマンや式場と提携して、撮った画像をアスカネットにデータとして送ると、なんと立派な「写真集」に加工してまた全国に戻される。立派な黒い装丁のものから、気軽なものまで、「アルバム」ではなく、印刷された本なのだ。しかも一冊から作れるというからすごい。普通、印刷会社では一冊からは請けない。尚且つ、それが写真画像だらけだと、作っても価格は驚くほど高くなる。彼のサービスは、写真集の完成物によって、数千円~数万円の範囲でできる。繰り返すけど一冊から!できる。

今までのは葬儀屋、式場、カメラマンという、いわゆる法人向けのサービス。こうした業界としっかり手をつなぐことでコミュニティが生まれ、相手のニーズを深めればさらにこのネットワークの中だけでビジネスがどんどん大きくなるという。

また、こうした技術を活かして消費者向けに提供しているのが、ネット上で簡単に本づくりができるマイブックサービス。実は、こうしたサービスも数年前まで競合他社が多く見られた。しかしこの数年ですべてが消えている。その理由が印刷から納品まで一貫して、独自の印刷機、製本ラインを自社で開発してしまったこと。マイブックのサイトは、私も多くの方にクチコミしている。自分のパソコンに簡単にソフトをダウンロードして、デジカメで取った写真やデータの中から、大切にしたいものを簡単に自分で編集してそのまま送信ボタンを押すと、10日後には本になって届く。
使いたいシーンはたくさんある。子供の記録、ペット、そしてギフト、親戚に配布する本、会社の資料、またレストランのメニュー、美容院のカット集、商品カタログなどなど。一冊数千円からできるこの機能は、もっともっと伸びるだろう。品質も素晴らしいく、アート作品、絵画、プロカメラマンの写真集などのニーズも多い。
マイブックのサイトです→ http://www.mybook.co.jp/
なんと最近は、携帯画像用のブックもある。小さなカワイイ写真集。

ビジネスは視点を変えればいろんなところに新しい分野がまっている。
『遺影写真の次に、写真集を満足のいくところまで作り上げるのに三年かかりました。競合が追従できない品質、スピード、価格にするための体制づくりは、あきらめない、しつこく執念で信じて進む、三年をめどに、それでも駄目なときはやめる。ぎりぎり三年で黒字になりました。人がしないこと、人がいやがること、人が無理ということをこれからも私たちは取り組むことにしたい」という言葉に、時代をつかむ人たちは「逆視点」で「不可能を可能にする方法」を考え、実行する人たちなのだと改めて感じた。

笑いとプラットホーム

土曜日は、ハー・ストーリィ ビジネスカレッジビジネスコース第3回を迎えた。今回の講師は、大歳昌彦さん。全国の村や町を本当に毎日動いている村おこしのプランナーといったらいいでしょうか。講演の中には北海道の話、佐渡の話、高知の話、宮崎の話しなどなどとにかく全国津々浦々の町の活動がネタとして飛び出してくる。
http://www.onstage.co.jp/ ←大歳さんのサイトはとっても情緒あふれる情報サイトです。

私も多くの講演講師を迎えてきたけど、大歳さんの講演はとっても新鮮。講演の数日前に、大きなダンボール箱が2つ。高知、馬路村の「ゆずジュース」や「ゆず入浴剤」など参加者のためのおみやげがいっぱい。講演の事例にも、たくさんのチラシ、ポスター、パンフレットなどを山のように持参され、現物をみせてくれる。
また、何よりも話しに必ず「オチ」がある。最初はみんなびっくりしているけど、だんだん引き込まれて、今度はどこで「オチ」だ?なんて耳を立ててしまうから眠れない。10分に一回は笑ってしまうので、とにかく講義雰囲気がなごやか。京都に住んでいるといこともあって、言葉が関西弁なのがさらにいい。馬路村の高知弁とまじわって、独特の話し方になるので、講師ととても身近になれる。

私も各地で講演をするけど、久しぶりに「自分スタイルでいいんだ・・・」と肩の力が抜けた気がする。講演がテクニック的な話法ではなく、事例や経験談、実話など日頃、見聞きしていることや新聞、雑誌などの情報も含めて、精一杯、惜しみなく大歳ワールドとして提供してくれる。会場の人たちを楽しませよう、満足させようという愛情が感じ取れる講演でした。
常にいく先の相手に「おみやげ」を考える、という大歳さんから、わが社にもちゃんと提案をいただいた。会社で取り入れたらいいという企画をしっかりいただき、これも素晴らしいアイディアで感激した。夜は私とさとうと大歳さんで会食。久しぶりに、あたたかいふるさとのおじさん??に会ったような身内感覚を感じて、楽しい時間だった。

大歳さんのテーマは、「プラットホーム」らしい。町と町の出会い、人と人の出会いを全国を動きながらつないでいく。儲けとか仕事というよりも自らが使命と思ってしている様子に思わず「どうしてそこまでするのですか」と質問をしたら、哲学者の森信三氏の言葉を借りて「後世に残せるものは、物できなく、自分の生涯である」(今度、正式な言葉をここに書きます)といった話しをされた。
笑いとプラットホームの大歳さんは、すでに今日もどこかの町で誰かと語っているのだろう。
またお呼びしますねーーー。

昨日は、船井総合研究所の看板セミナー【経営戦略セミナー】でゲスト講師をさせていただいた。このセミナーは全日程3日間で、全国から経営者の方が約450社参加されている。
私の前には船井幸雄氏、あとはベネッセコーポレーションの森本社長という豪華キャストのハザマでの大役に、かなり冷や汗ものでした。後半は対談形式で、コンサルタントの五十棲氏と質問形式でお話し。とにかくなんとかやりきった。

久しぶりに副社長のさとうを同伴した。「そういえば、創業して最初に講演をうけた日を覚えているよね・・・」と思い出話になり、まさか将来、自分がこんな場所で講演をさせていただくようになるとは考えてみたこともなかったので、人生とは恐ろしいものだ、と苦笑。さとうが「はじめての講演はひどかったよねー。今じゃ信じられない」というほど、私は講演は下手だったけど、今は誰も信じてくれない・・・。「場数を踏む」ということがどれほど苦手を得意に変えさせるか、という実証にもなった気がする。

この3日間の大イベントの全体テーマは「志」。
最近はこうしたテーマをよく聞く。理念・志・ミッション(使命)といったものが、企業経営にとても重要視されている。また、企業の倫理観、道徳観、社会的責任も問われる社会。
どうしてこうしたテーマの社会になったのかというと、大きくは四つ。一つは、生活者の成熟化により昔のうり方では売れない、という背景。もう一つは戦後に成長した会社の経営者が交代時期になっている、という点。三つめが少子化、高齢化という人口の偏り、そして四つ目がインターネットによる情報化の急速な進歩。こうしたことがいっぺんに重なって、今まで成長してきた企業が過去の経験が生かせないという状況になっていることが「志」という原点回帰のキーワードに向かったと感じる。

でも、振り返ってみると、私は女性だったせいか、ビジネスとか儲かるとか、経営者になりたいと思って起業したのではないので、最初から、「社会にとって必要なことをしたい」という思いが強かった。逆にその「志」の強さのおかげで、現実には売上の上げ方や安定的な経営の仕方がまったくわからなかったので、長く苦しんだ。
たまたま世の中が、こうした「志」を重視する時代になったので、いろんなところに招かれてお話をするようなラッキーな役回りがきているけど、私にとっても副社長のさとうにとっても、自分たちの行動は、自然のまま、本能のまま??だったから今さら「志が大切だ」といわれても、ピンとこない。また、志が高いことで、現実の生活がいかに苦しかったか、という道のりをお話しすると、本当に会場の人が真剣に聞いてくれるのもわかる。理屈や理論ではなく、体験談のほうが人の心に響くのは、講演でダイレクトに感じることができる。

大小に関わらず、会社は人間ひとりひとりの集合体。どんなに数字の会議をしても、行動するのは人であり、その行動は感情に左右される。そんな人の気持ちをやる気にするには、「夢」や「志」という目的を明確にして、みんなが向かうべき方向を示唆してこそだと思う。
リーダーの「志」は、ビジネスには、必要不可欠なことと思っている。

「志」というと大げさだけど、いったい自分は何のためにこの仕事を選び、何のためにこの会社にいて、何のために自分の時間を使っているのか。それは誰のためなのか、どうしてそうなのか、どうやってするのか・・・といったことだろうと思う。
ビジネスの世界では、「志」はその気になれば本気で夢を実現させることのできる可能性をもっている。自分が動くか動かないかだけで、「志」は実現する。

こうして多くの企業の方の集まりに出ることで、自分たちのしていることの再確認ができた。
そんな時間をさとうと共有できたことはとてもありがたい機会だった。
これからも「志」を失わず、私たちのherstoryを作っていきたい。

生き残る種とは

おととい横浜で、アフラック(アメリカンファミリー)の大手代理店HROさまの創業30周年にゲストと講師としてお招きいただいた。アフラックは、アヒルのコマーシャルで「よーく考えよう、お金が大事だよー」というメロディで多くの人が記憶していると思う。外資系企業で、日本に上陸して30年。「ガン保険」を中心に日本に広がった企業。HROさんは、誰もアフラックを知らない30年前からずっと共に歩んでこられた企業だ。ゲストをおうけしたおかげで、アフラック日本社の松井会長、レイク社長とお会いすることもでき、大変、光栄な時間を過ごさせていただいた。

松井会長の一時間の講演も素晴らしいかった。いつも思うけど、大きな企業を率いている人というのは、考え方、勉強の量、努力が半端ではないと感じる。アフラックの会社の理念には「新しい価値の創造」というのがある。変化を好み、時代に合わせて変わりながらも、本質の信念は一本筋の通っている企業でありたいという精紳を強調された。
お話しの中で、私が一番心に残ったのは、進化論で有名なチャールズ・ダーウィンの言葉。
【生き残る種とは、最も強いものではなく、最も知的なものでもない。それは変化に最も対応してきたものである】。
この言葉は、自分が事業をしてきても感じる。スキルや知性も大事だけど、成長をして自分価値を上げていく人は、みんな素直に多くのことを吸収し、順応していく人だ。
人間は基本的に、変化を好まないという。変わることは素晴らしいことというよりも、「今よりもっと悪くなったらどうしよう」のほうが先に来る。だから変わるより動かないほうがいい、と考え、結果、環境も生活も進化していくので、自分が立ち止まっているということは遅れていっているのだけど、分からないまま気づいたらあとの祭りということがある。熱湯に入れると飛び出す蛙が、水を少しずつ温めていくと変化に気づかずに最後は湯だって死んでしまうという「ゆで蛙」の話しやベストセラーとなった「チーズはどこえ消えた」などもこうした話しと同じだろう。

ダーウィンの言葉で、とくに注目したいのは、「最も強いものでも、もっとも知性あるものでもない」という部分。ついつい日常では頭の回転の速い者、発言力のある者が会社の中で目立つし、影響を及ぼす。しかし、実際にはコツコツと日々の変化に対応しながら純粋に行動している者もいる。会社でみても、「また変わるの?すぐコロコロかわる」というよりも、「うちは変化する会社」としていえるようにしたいし、「どんどん進化していく会社」という言い方にしていきたいと思う。

もう一つ、「変化すべきときか、しないときか」という判断、直感、感度があるかどうかも大切だと思っている。意味なく変化をしていくことは、成長ではない。確実に好転していく方向を見極めて変化することが、正しい変化の仕方だと思う。そのためには、会社でも個人でも、「どこに行ったらいいのか」「いつ動くか」を意識して生きている人と、そうではない人では、判断は大きく異なる。転職などは、こうしたことがありがちだ。前職がいやだから、とか上司が嫌だから、という理由で辞めるよりは、自分の人生を好転させるための転職でありたい。そのために「自分は将来どうありたいのか」「どこで自分の時間を使っていきたいのか」「どういう人生にしていきたいのか」を日頃から意識して生きていれば、自分に必要なチャンスや転機が訪れたときに、すぐにキャッチできる感度が生まれる。しかし、「意識」をしていなければ、それさえも気づかない。

「生き残る種とは変化に適応したもの」で、その「変化のタイミングがつかめた人が生き残れる人材、会社だ」と私は付け加えたい。
これからも変化の時を確実につかめる自分づくりをしていきたい。

信号のない国

正直、会社を整備していくと、どんどん窮屈な世界に向かう。言い換えれば人を信じない社会へ行こうとしている。
昼食に出ようとすると「書類は全部、伏せて出てください」、パソコン作業の手をとめてトイレに立つときも、「画面はスクリーントーンで」、友人の引越し先をメールすると「メールに、第三者の住所やアドレスの記載はだめ」、企画書を打つと「複製禁止をすべてに表記」、長年のお客様が事務所に遊びに来たけど、「ここから先の進入は申請許可が必要です」・・・。

しかたないけど、当たり前だけど、常識になっているけど・・・でも嫌だ。本当はこんな世の中は嫌だ。どこかのJRで、ホーム内にあるゴミ箱の分別をちゃんと守ってくれない人がいるから、ゴミ箱の側面を切り取って、透明にして中身が全部見えるようにした・・・というニュースが出ていた。ひとりひとりの意識が社会を作る。ひとりひとり意識が環境を作る。ひとりひとりの意識が人権を守る。どれもこれも正義だし、間違っていない。
でも、なんだか嫌だ。どうしてこんな社会になったのだろう。

以前、テレビをみていたときに、交通量のとても多いある国で、なぜか信号がないのに、交通事故が極端に少ないという報告をしていた。解説では、人間は規制を作ると、かえってそれが、大丈夫、安心という常識を作り、結果、スピードを出してもどうにかなる、青だから人は出てこない、横から車はこない、と勝手に決め付けた行動をしてしまうため、咄嗟におきる事故があとを絶たないという。ところから信号がないと、誰もが、いつ、どこから、何かが飛び出すかも、という気持ちで運転をしたり、自転車にのっているので、全員が危機感を常識として暮らしているから、事故が起きないというものだった。

世間では名簿流出の企業や、名簿の売買業者などがメディアを通じて伝えられる。神経質なまでにプライバシー保護を重視している人も増加している。
よくよく考えると名簿流出があっても、悪用されても、電話やダイレクトメールがくれば、しっかりと断ることや、うまい話に乗らない、だまされない、弱みに付け込まれない・・・といった対処力を身につけたほうがいい気がするのだけど、そこにはあまり手をつけられていない。

もっと人を信じて、のびのびと暮らせる社会にしたいのに、逆さまの社会へ向かっていくしかない日々に、どこかさびしさを感じつつやらざるを得ないことが、ときとして悲しくなります。

あいさつの習慣

今日も飛行機にのって移動です。
飛行機に乗っていつもいつも思う不思議な光景があります。

ドアに入るところの左手には必ず整備士の方がいます。
右側と、ドアを入ってすぐはスチュワーデスが出迎えます。
どの人も「おはようございます」「ご利用ありがとうございます」とあいさつをします。飛行機はサービス業というイメージが定着していますから、当たり前の光景になっています。整備士さんのあいさつは、スチューワーデスほど完成されたあいさつではありませんが、会社からしっかりといわれているのでしょう。無表情な感じですが淡々と言い続けています。飛行機の乗客は数百人の規模です。全員が乗るまで、ずっと整備士もスチュワーデスも、あいさつをし続けています。

そう。にもかかわらず「挨拶を返す人は誰もいません」。朝の飛行機はビジネスマンでいっぱいです。各地を飛び回るそれなりのビジネスマンと思っていいでしょう。彼らは、会社では部下に「お客様に大きな声であいさつをするように」といっている可能性は高いのではないでしょうか。CS(顧客満足)が大事だ、と叫んでいる企業も多いのではないでしょうか。それでも場面が変わるとあいさつはしていません。あいさつされていてもです。
私はこの風景がとても嫌いで、整備士さんには意識して「おはようございます」とかえします。ときどき、どうせかえってこないと思ってあいさつをしているせいか、びっくりされます。スチュワーデスさんにも乗るときは、おはようございます。着いたら、ありがとうございました、と出口で伝えます。こうしないと日本の大人が嫌いになりそうなんです。

もうひとつ、もっともっと気になっているシーンがあります。
私が泊まるホテルの中に、汐留のホテルがあります。
このホテルは上層にあり、下はすべてオフィスです。最近、汐留には有名企業やテレビ局がどんどん移転し、まさに近代都市です。
このホテルの下には、あの「資○堂」本社があります。
朝、ホテルを出てエレベーターで一階に下りると、ちょうどこの会社の社員通用口と通路が同じになります。出張してとまるたびに翌日は、この巨大企業の社員通用口の前を通って私は仕事に向かいます。この通用口には、警備員の方が立っています。警備会社がどこかは不明ですが、この警備員の方々のあいさつがすばらしいのです。きちんと背を正し、腕を後ろに組み、快活に、警備員の位置から動かずに通用口に入る社員の方、ひとりひとりに「おはようございます!!」と大きな声であいさつをされます。それはそれは力強い挨拶です。しかし、しかしです・・・資○堂の人たちのほとんどは、ラッシュづかれなのか朝から疲れた顔をして警備員の方を無視した状態で入り口にどんどん吸い込まれていきます。笑顔をかえしている人もいません。皆、前か下をむいて、けだるい表情で足早に入ります・・・。
私が辛いと感じるのは警備員さんに対してです。今日も昨日も彼は元気のいい挨拶を続けているのでしょうか。あいさつは、相手がかえしてくれないと、どんなに訓練や仕事で教育されても、本来の意味が感じ取れないと、むなしくなり、機械的にするだけで、いつしか仕事以外の場所ではかならずしなくなります。あいさつをしたい、という自発的な喜びが得られていないからです。
悲しいけど、考えたくないけど、この資○堂も全国の小売、デパートで商品を売り、接客に力をいれているはずです。にもかかわらず、本社のエリートが、警備の方へあいさつもできないで無視して入り口にどんどん入っていく。

実はこの話し。掲示板で書くかどうかを悩んだ。たまたま土曜日にわが社に通っているコンサルタントの方が、「最近みた光景で異常な感じをもったことがあるんですよ。汐留のホテルに泊まったときに・・・」と、びっくりすることに、私とまったく同じ話しをしだしたのです。ということは多くの人があの光景に異常を感じているんだ、と思うと経営者としてぞっとしてきました。
結局、私たちの結論は、大勢の人たちが利用する場所に社員通路を持ったことは、いい意味でも悪い意味でも会社の姿が全部、みえてしまうということ。社風や人材の文化が見えてしまいます。逆にあれが警備の方にさわやかに挨拶を戻しているシーンをどんどん第三者に見せるとこの会社の評判はぐっと上がるだろうに・・・自分も経営者として、こんなことがどこか自分の会社でも起こっているのではないかと反省もさせられます。資○堂の本社の社長に手紙をかくべきか余計な世話なのか悩むほどです・・・。

家庭の中で、地域の中で、学校で、私たちはずっと「あいさつ」の大切さを習ってきました。にもかかわらず日本中、あいさつのできないシーンばかり。しかも大人がです。ビジネスでは、「感動」とか「お客様満足」といっています。これってやっぱり儲けのためにいっているだけということではないでしょうか。日常のコミュニケーションの習慣にはなっていないのですから、お客様だけに無理やりあいさつを習慣づけるのは間違っている気がします。

たまたま弊社の今日の朝礼で社員の朝のコメントが「あいさつ」についてだった。小学生にあいさつをしても戻ってこない・・・という話しを読んで、私はここに汐留のことをとうとう書いてしましった。次回、宿泊のときは警備員さんにおもいきってメモのラブレターを渡そうと思っています。「出張したとき、あなたのあいさつが楽しみです。ありがとう」と。

そういえば飛行機でもホテルでも見も知らない人が気軽に挨拶をしてくるときがあります。
そのほとんどは外国人の方です。ホテルのエレベーターにのっても「モーニン」といわれます。どこでどうコミュニケーション文化が違ってしまうのか。本気で知りたいものです。

誕生日メール、言葉、ありがとうございます。

いちいちここに書くとかえって宣伝になりますが、今日は誕生日です。
いろんな方からメッセージ、言葉、手紙をいただき感謝です。
本当はあまりうれしくない歳になってきました。

今年も社員から素敵なプレゼントと一人ずつからのコメントをいただきました。
毎年みんなありがとう!

whyを伝える

掲示板でnagomiさんが書いてくれた「why」について書きます。
>>日野さんの会社を創るまでのお話の中で、社員さんたちに必ず、『why?』それはどうしてか?を言ってあげる事を大事にしているというコトをおしゃっていて、人が納得する時って、そういえば、なぜが分かる時だなーと思いました。>>

私の口癖は「○○です」「なぜなら」です。これは講演で多く使います。また相手にもっと納得してもらうためには、「○○です」「どうしてだと思いますか?」と一度聞きます。このほうが、相手がちゃんと考えてくれるからです。
私たちの仕事は、以前にも書きましたが「無形」です。「無形」の商品をお客様に買っていただくには、相手が「イメージできる」「絵がみえる」ように話すことがもっとも重要だと感じています。さらに説明をするときには、「どうしてそうするのか」「なぜそれが大事なのか」「なぜこれがいいのか」を伝えることに手を抜いてはいけないと思っています。
これがいつごろからついた方法なのかと考えてみると、多分、多くの商談経験の中で体得していったものです。自分がどんなにいい企画だ!と思って、わくわくして提案した企画を相手に話しても「君のいっていることはわからない」「よく意味がわからない」「理解できない」といわれることが多々ありました。いい企画ができた!と喜んでいればいるほど、そういわれることはショックで、帰りは自分の自己満足さに情けなくなって、落ち込むということが過去に何度もあります。
最近だってあるんですよ。ある企業のトップの方と話しをしていて「女性女性っていいすぎるんだよ。不愉快だ。そんな考えの女が増えるから幼児虐待とか少子化が進んだ。仕事を考えるぐらいだったら、母親教育に真剣になれ!」といわれたことがあります。半年前のことですが、あちゃーーまたやった!と思いましたね。ひどいことをいうなーと思われるかもしれませんが、私はこういう言葉は、数え切れないほど言われてきましたから慣れています。昔は短期間に何人もにこういう言い方をさせると、それだけで立ち直れないぐらいに落ち込んだものですが、今は、「それも一理あるかも」と思うようにしているのです。だって、相手の気持ちや納得、理解を得られずに、不快感を与えたのは事実ですから、どんなにいい内容の商談であっても、相手が不快に思っては不成立です。自分のしていることは、正しいんんだ、拡げたい!と思えば思うほど、理解者や共感者の数を増やすほうが夢は実現するのですから、不快感を与えては大失敗です。
「なるほどよーくわかった。一緒にがんばろう」こういっていただきたくて、私は私の時間を使っています。無駄なく確実に、理解者を増やしたいと真剣に思っています。
そのために、過去にたくさんの不快感を与えた方の言葉や怒りを思い出して、「どうしたら理解してもらえるのか」「どうやったら味方になってもらえたのだろか」と何度も何度も考えてきた気がします。
その防御対策で、「○○と思います」「なぜなら」ということが訓練されてきたと思います。
これは基本バージョンで、どんな話しも「背景」「ストーリィ」と一緒に話すと、人はイメージはやすくなって理解が早いです。
例/昨日、おいしいりんごを食べたよ。久しぶりにうまかった。
私の例/昨日、友人のお父さんが山形から自分でつくっている自慢のりんごを送ってくれたの。これがおいしいのなんのって、久しぶりに感激した。この、りんご!どうしてこんなにおいしかったと思う?・・・・(聞かれた人・・・えー?蜜が多いとか?・・・と答える) そう!蜜が普通は芯の周りにすこしって感じでしょ。それがこのりんごは割ったら面積の半分近くまで蜜がしみているような拡がりで、もう最高って感じ!

こんな具合です。どうでしょうか。
会社では、「私がハー・ストーリィをはじめた理由」「私が女性にこだわる理由」「私がクチコミと連呼する理由」を語ります。みんなが「why」から理解していれば、自分の体の中に入りやすくて自分の言葉になって語れるようになるからです。「whyを共有する」と、人と人は会話から対話になります。
『whyを伝える』。ぜひ意識してみてください。

共感を伝えるツールづくり

昨日は、広島で「クチコミュニティ勉強会」という私が主催する講座を行った。第二回でテーマは「クチコミツール」。これは人に渡す印刷物やホームページなど、視覚的に認識できるものをどう意識して作ったら、同じ表現でも「共感度」が高くなるか・・・というモデルを考えていくものだ。参加者は、大阪、島根など遠方からも集まり、熱気あふれた。
後半はいつもディスカッションで、互いの印刷物などを見せ合いながら、意見を聞くというもの。どうやら自己PRが中心になっていたようだけど、できるだけ「他人の意見を聞く」というのが大切なことだ。

クチコミツールとは、「人が感動して、思わず人にクチコミしたくなる」ことを意識して作るツール。
感動=インパクト・共感・感動・刺激といったものを重視する。
思わずクチコミしたくなる=そのまま他人に渡せるサイズのツールにして、すぐに渡すとそのまま使える、割引がある、限定品がもらえるなど「行動」につながる要素があるもの。

このステップをキチンと守ると「クチコミツール」になる。詳しいことはまた次回の講座にぜひ参加してほしいけど、実際に他社のサンプルを見せながら講義をしていく。
参加しているみなさんは、いつもとても真剣なまなざしで、ノートに書いたり、うなずいたりと本気で学ぼうという姿勢がびんびんくるので、講師としても手が抜けない。ただひたすら期待に応えたいと必死になる。
私自身もこうして人の前に立って講義をすることそのもので、自分を追い詰めて鍛えてきた気がする。とても慣れているように見られるけど、実際にはいつも仕込みをする。とくにこの講義は、一社一社に全部アドバイスをするので、事前に各社の資料や印刷物、ホームページなどを見て自分なりの答え、意見を持って臨む。講座の内容がもしも満足していただけなくても、なんとか少しでも何かを持ってかえってもらって、「自分のことが聞けただけでもよかった」「行ってよかった」と思ってもらいたい、という一心だ。
この方法を取り入れて、自分が一番、成長するのもわかる。とにかく異業種、多種多様の業界の方々が参加されているので、どんな商売に対しても答えが持てるようになる。また、相手の資料などをみたり会話をすることで、その業界の情報を直接知ることができるので、ありがたい。毎回、私の手元には、参加者の会社案内、パンフレット、情報紙などが山のように集まるので、もしかしたら私が一番、恩恵をこうむっているのかもしれない。こうして得た情報をとにかく確実に参加者やお客様に返していきたい。この講座は、私の引き出しにいっぱいいろんな情報と出会いを入れてくれる。

参加者のみなさん、今回も本当にありがとうございました。私も今回もまた大変、勉強になりました。もっともっとお返しできるように情報を蓄積していきます。
次回もまたお会いしまょう。次回は、8月3日。いよいよ「クチコミ的webサイト」です。大変、注目の講義です。興味のある方は、少し席がありますので今のうちにお申込みください。http://www.herstory.co.jp/biz/seminar/2004/kuchikomi/index.html

いいものを見せる、いい空間を体験する

昨日は、社員の清水とサテライト福岡の阿部の三名で、小倉へ出かけた。正確には小倉・黒崎というコース。マンション販売のお客さまが近く売り出すという高級マンションの部屋の中をオープン前に見せていただいた。最上階の部屋は、丸く突き出したまさに展望ルーム。小倉中が見える部屋で、ぐるりと全面大きな窓。真ん中には暖炉がおかれ、とにかく言葉がでない開放感。
広い空、上空から町を見下ろす景色、川の流れなどを見ると、日々の小さな悩みや仕事が俗人的に感じてくる。
清水が、「これ会社で買いましょうよ。みんなで来たいですよ。私、がんばって働きますから!」と語気を強めていう。以前、ある有名化粧品会社の支店長と仕事をしたとき、「うちの会社は、会長がニューヨークの真ん中にマンションを持っていて、目の前がセントラルパークです。毎年、成績優秀者は、そのマンションの最上階の部屋で、会長と食事ができるのですが、あの空間を体験すると、稼ぐぞー!また絶対に来る!と思うんですよね」聞いたことがある。

日頃、「儲け主義になりたくない」「贅沢をしない」「経費節減」といっていても、実際に、いい暮らし、いい眺望、いい空間を体験すると、同じ人間でも、こんな場所で日々暮らし、夜景を見下ろし、食事やお酒を飲んでいる人がいるのか・・・と思うと、やっぱり「手に入れたくない」といったらうそになるのかもしれない。
少し前にも東京のワイキューブのゴージャスなオフィスやプールバーなどのことを書いたと思うけど、あのときは社員の方が「社員に投資しているというのが凄くわかって、がんばろう、という気になりますし、プレッシャーの日々です」と答えてくれた。

日々、いい仕事をしたいからこそ、効率化を量りたいからこそ、いい空間を提供することを心がけたいと感じた。高級マンションの眺望が見える空間でなくても、働く人が誇りとプライドを持って仕事のできる空間を、会社のレベルに合わせながらも大切にしていこうと思う。

私たち3人が小倉でマンションを見ている頃、広島本社は、またまた改造&社員の大移動の日だっただけに一層感じるところがあった。
戻ってみると私の部屋にあった社内で一番高価なカッシーナの真っ白のソファが、社長室から運び出され、一階のセミナールームへ移動。ここはサロン風の来客コーナーになる予定。いいソファをいつまでも社長が独り占めしているわけにもいかないので、みんなで休憩中にはサロン感覚で使ってほしいと思って、一階に出した。今回は、社長室・副社長室もなくした。そのかわり、収納棚やイス、デスクにはそれなりにこだわった改装をすすめている。

いつかは、さとうみどりカフェをしたいね。田舎にペンションを持ちたいね。いやいや独身女性が多いからケアハウスを作りたいね。。。。と最近は社員が夢を語ってくれる。
清水が新幹線の中で今度は、「やっぱり、ヨット買いませんか。広島は海がきれいだしー。私、出資します!」と景気のいいことをいう。ほんとに、どこまで本気なんだかわからないけど、出張しながら、こんな話しができるのもまた夢が広がって楽しいものだ。
そういえば清水は、最近、広島の人気の高台の団地に家を買い、瀬戸内海が一望できる場所に住んでいる。愛車はボルボだし(本当は私もボルボがすきなのだけど、清水に先を越されている)、毎日、うちみたいに超多忙な会社で働くべき人なのかどうか摩訶不思議だ。営業スマイルno.1の福間は、憧れのゴルフを購入して「夢を実現しています」というし・・・。誤解なきようにしたいのだけど、うちの会社は、儲かっているのではなく、夢を手に入れることを目指して、がんばれる女性が多いのだと思う。
やっぱり「物欲」は、女性にとっては「がんばっている私にごほうび」なのかもしれない。
高級マンションの会社の方がポツリといわれた。「このマンションの中心購入層は、独身の女性なんです。あとはお医者さんとか弁護士さんの家族。独身の男性は買いません」・・・なるほど、ここでも女性の購買意欲の強さを垣間見た気がした。

第十五期社員総会

7月2日金曜、3日土曜と二日間、広島にて全社員を集めた社員総会を開催しました。
総勢60名が集い、女だらけの会場は熱気ムンムンでした。

今年のテーマは「インナーコミュニケーション」ということで、経営企画室の中村憂子を中心に、社員の中で、総会運営プロジェクトが組まれ、司会、企画、リクレーションなど多彩にすすめてくれました。こうしたイベントをすると、日頃の仕事の個性とはまったく違う一面がみえてきます。人は本当に多面的で多彩です。仕事という物差しだけでは計れない魅力が、こうした場ではハッキリとみえてくるので、互いに見る目がかわってくる場でもあるかもしれません。
また、三月に独立した株式会社リシュラ(子供古着・リメイク事業)も合同で行いました。合同決算最後の年です。リシュラのスタッフは、みんなが仕事を愛していた「好きのオーラ」がいっぱいでした。ものづくりの人たちですが、楽しんで仕事をしていることが本当に伝わり、参加者一堂が仕事に向き合う姿勢を感じ取ったと思います。

いつもはメールだけで仕事をしているので、東京・広島の社員は、顔をはじめてみるという人たちもいましたが、日頃のメール交流のおかげで、すぐに打ち解けていました。
初日の夜の交流会では、OGを招きました。結婚、出産、夫の起業、またまた本人の起業などでさまざな人生を歩んでいるOGたちが、メッセージをくれました。会社をやめても、外から応援してくれている元社員がたくさんいることを知ってくれたと思います。

いつもいっていることですが、女性のライフスタイルは多様です。また、男性以上に転機も多く、夫の仕事の都合によって、自分の仕事を変えざるをえない人たちもたくさんいます。
そんな多様なライフスタイルの中で、自分らしく自分を見失わず、ライフスタイルを楽しんでくれる女性たちが、ハー・スートリィを舞台に、刺激をうけ、巣立っていくこともうれしいことです。
そんな先輩たちの姿をみて、みんなが自分の人生を考えてくれたらいいと思います。

すでに十五期がはじまりました。十四期のテーマは、「リーダーづくり」でした。今期のテーマは、「安定的売上確保」というリアルなテーマです。人が増え、女性を中心とした提案商品型の会社が生き残るためには、安定的な売上確保というキーワードがはずせなくなっています。
昨年、私は社員総会で「リーダーを7人つくる」と宣言しています。実際、役員を除いて、現在、チームリーダー金子・木田・清水・福間、チーフ中村・森田・音井と、ぴったりはかったように7人が誕生しました。今年は、こうしたリーダーたちとともに、組織の土台を強くし、安定的企業づくりは、リーダーたちと一緒に考えていきます。組織づくりは、まずリーダーづくりから・・・そう実感します。リーダーが決まれば、本当にいろんな可能性が広がります。
経営は、ひとりではできません。役員だけでもできません。働く人たちが自発的に、自分たちの会社であるという自覚をもって、作り上げていく組織づくりを今年も目指します。

OGのみなさまもご参加ありがとうございました。来年は東京で開催ですが、再来年はまたお招きしたいと思います。

Profile

日野佳恵子(ひの・かえこ)。島根県生まれ。90年創業。女性(主婦)マーケティングの パイオニア企業として注目を集める。企業・主婦・ハー・ストーリィの三者共働型マーケティングを開発する。「クチコミュニティ・マーケティング」は登録商標。 [ 続きを読む ]

日野の生い立ち物語
日野佳恵子の著書
HERSTORY
ハー・ストーリィは、主婦マーケット専門のマーケティング会社です。「主婦の力をプロデュース」を合言葉に、web媒体とリアルネットワークを活用し、主婦のおしゃべりをコンテンツにするクチコミュニティ®・マーケティングという独自の名称で、事業を展開しています。

Information