バックの中身

私のバックの中に、この数ヶ月、いつもいつも入っている本。それが日本経営合理化協会理事長の牟田学先生の「社長業 実務と戦略」です。
サイズも文庫本的で、ビニールカバーがついているので汚れにくく痛みませんし、何よりもこれ一冊を常に携帯しておくだけで、迷ったとき、閃いたとき、苦しいとき、電車の中、カフェなどどこでも読んで心落ち着けることができる経営学の基本書です。
牟田先生の本は、これ以外にも「社長業」「社長業のすすめ」(いずれも産能大学出版部や経営合理化協会)など社長のための本ばかりを専門に書かれていて、どれも読んでいます。牟田先生は、経営とは何か・・・その基本姿勢と生き残りの視点、時流を多くの経営者に指導している方です。

牟田先生のことを知ったのは、もう10年近く前。クライアントのO社長が尊敬して、通っている先生とお聞きしたときからです。当時は、セミナーの値段などを聞いて、あまりの高さにびっくりしたことと、それを払って学んでいる経営者が世の中に大勢いることそのものにショックを受けました。

今、牟田先生の著書を読み直すと、あまりにも経営がわかっていなかった自分に気づかされ、知っているだけで歩み方が違っていただろうと思います。

今日、仕事でO社長におめにかかりました。
数年前に本業の事業以外に始められた新規事業がなかなか思うように売上げがあがらず、店長7人が店長会議をしている場に、私も参加しミーティングをしていました。
一時は勢いがあったのですが、ここにきて少し苦戦をし、転換期になっているため、店長の空気もここのところいつも重く、暗い感じで、これ以上、数字が伸びなければ自分たちはどうなるのだろう、という雰囲気とあせりを感じました。
ところが、社長が「今日はみなさんに少しだけ伝えたいことがあってきました。新規事業は、そう簡単に時代の変化の中で楽に成功して伸びるものではありません。私はまじめに経営をしてきておかげで本業で自己資本比率55%、夏の賞与は50人に総額1億円を出す予定です。これも本当にみなさんのおかげであり、なんとか健全にがんばってきたおかげです。
だから、あせらなくていいのです。事業は2,3年、時間をかけて、とにかくいろんな方法を挑戦してみてください。新しいことにチャレンジし、自分たちらしさを見つけ出してください。あせってどうしますか。いろいろやってみて始めて方法が見つかるのです。とにかくやれることをしてみてください。きっと大丈夫です」
といわれました。
売上げが悪い!としかられるのではないかと思っていた店長たちの顔がみるみる明るくなり、「社長が待ってくれるのなら、絶対に成功してみよう。いろんなことに挑戦してみよう」という雰囲気に変わりました。

O社長は牟田先生の教えを忠実に守り、経営を基本に忠実に、原理原則にそって、きちんと実行されてきました。ずっとずっと変らず自分の行動そのものにされています。
いろんな勉強をしている社長は知っていますが、ここまで信じた先生の教えを忠実に経営に取り入れ、実行している方は少ないでしょう。
そして、少なくとも私が見てきた10年の間に、安定、安全な経営を実現され、時代の変化に対応できるように、いつも挑戦できるだけのゆとりを持ち続け、社員にも目先の利益ではなく、未来につながる利益を同時につくりつつ、健全経営の実現をされています。

理想であり、とても尊敬します。しかし、私には到底、マネができないことが山のようにあります。
だからここまで心のゆとりも金銭的ゆとりも、心の大きさも出させません。
でも、こうしてO社長とずっとずっと長くクライアント関係を持てていることは、私自身の心の支えになっています。クライアントではありますが、師であり、きっと「日野さんの力はもういらないよ」と言われる日があっても、私はO社長のお役には立ちたいと思っています。それだけ、傍にいて学べる方です。

コメント一覧新しくコメントを投稿する ]

コメントを投稿する

メールアドレスとお名前は必須となります。
メールアドレスは管理者のみに通知され、公開されません。

Profile

日野佳恵子(ひの・かえこ)。島根県生まれ。90年創業。女性(主婦)マーケティングの パイオニア企業として注目を集める。企業・主婦・ハー・ストーリィの三者共働型マーケティングを開発する。「クチコミュニティ・マーケティング」は登録商標。 [ 続きを読む ]

日野の生い立ち物語
日野佳恵子の著書
HERSTORY
ハー・ストーリィは、主婦マーケット専門のマーケティング会社です。「主婦の力をプロデュース」を合言葉に、web媒体とリアルネットワークを活用し、主婦のおしゃべりをコンテンツにするクチコミュニティ®・マーケティングという独自の名称で、事業を展開しています。

Information