リーダーの仕事は、向かう道を示唆し、判断基準を作り、自発性の育つ環境を育てること

土日に広島本社に帰っていました。

カフェに寄ると、昔からの取引先の社長が、カウンターにおられ、「おーー、ここが好きでなぁ。日野さんありがとうね」といわれました。
「もうすぐ定年だから、毎日来るかもしれん。ここは人の気持ちが気持ちいいんじゃ」

スタッフに聞くと、週に3日はこれらるそうです。

お金をいただきながら、カフェという場所を用意しただけで、昔からのお客様が、「ありがとう」といってくださる。すごいことだなぁ、と思いま
す。

でも、ココのスタッフ研修は、「自分たちで考えて決める」だけなのです。
社員教育の方法を聞かれることがあります。


振り返ると、さまざまな研修、教育を行い、人事評価、仕組みをコンサルタントにも頼んだり、いろんなことをしてきました。
そしてたどりついた最高の人育ては、「指示ではなく、テーマを与えて解決策はスタッフに決めてもらう」
でした。
これは、ある種、「すごい会議」という本やコーチング手法が話題になったことにも通じる感覚。

たとえば、研修は、基本的にワークに近いです。
「こういう店にしたい」「こういう会社にしたい」「なぜなら・・・」「どうしてそう思うか・・」だけを伝え、で、「どうしたらできると思う
か」「自分たちはその方向でいいのか」をみんなで書いたり、討議して発表しあい、いろんな意見があることを知り、最終的に、「自分たちらしさ
を一つに絞っていく」という作業を繰り返すのです。

これは、他社の研修でも、最近は、確信している方法です。
人は、他人ごとではなく、自分ごとになり始めると、いっきに変わります。

カフェの場合は、私ではなく、副社長のさとうが陣頭指揮をとっています。
「○○社長が、ここは人の気持ちが素晴らしい」っていわれたよ。
と伝えると、

「研修は、まったくしてないのだけどねぇ。アルバイトもパートも、全員で毎週、ミーティングをして、あいさつの言葉一つ、こんにちは、と、いらっしゃいませ、は、うちの店には、どっちだったら合うか、
どういうタイミングでいったらいいか、をみんなで話し合って決めてきたから、みんなに意識があるのよね。メニュー決めも、原価の
話、トッピングしたら何十円上がるけど、それでもいいか。そこまでするのか。ということもみんな話しあっているからね」

と聞き、「そうよね。人育てって自発性が一番だよね。どんなに優秀な人も、自らの意識が芽生えるかどうかで、まったく人の仕事ぶりって違うし
ね」というと、

「うちなんて、娘がバイトに行く日に雨がふってて、『今日は雨かぁ。お客さん少ないといいな』とつぶやいたから、どなったよ。『そんなバイト
は私なら絶対にやとわない。それ間違ってる」って、ね。

というのを聞き、なるほど、親が、雨の日に、「そうね。仕事大変だろうから、お客さん少ないといいね」なんてわが子側にたって、親が、同調す
るかどうかの日々の繰り返しが、子供の意識を育てるのと同じかもしれない。判断基準を教えることが、親やリーダーの仕事。ここが本当に人育て
には大きいと思います。

社長は、会社の行く道を決める人。あとは、「どうしてそこに行きたいのか」「それがどう自分たちにとってもよく、社会にとってもいいことなの
か」を伝え、
そして、それが歩める環境を創ることです。

環境とはハードな設備もあるけど、「みんなに考えさせる」という環境であって、指示命令や答えはすぐに出さ
せないで、出してきた答えを否定しないで、とにかく実際に実行する機会を提供することです。
これが、なかなかリーダーにはできない人が多いのです。

部下の提案を何度も差し戻して、結局、リーダーのしたいほうにもっていってしまってから実行になる。これでは、部下は育ちません。何より自発性が芽生えません。

自分たちでやってみて、体験し、その感覚を持てば、間違いも失敗も、自らが気づいて、ちゃんと修正する意識が出てくる。

人を信じて、任せる。これは、リーダーになればなるほど難しいことです。
「耐えること。忍耐がリーダーの能力」という人もいます。
でも、最近、耐えることも平気というか、耐えるという感覚もなくなってきました。


それは、そのほうが、人が伸びることをスタッフたちに本当に教えられてきたからです。

でも、「放任」リーダーは問題です。
「どこにいくべきか」「こっちにいきたい」という未来は指ししめすことはリーダーの最大の仕事。
どうしてそこなのか。なぜそこがいいのかを説明します。
これだけは、リーダーの絶対に放棄してはいけない仕事です。
そのためには、リーダーの条件は、「志」が必要になります。

あとは、人が考え、実行する場を用意すれば、動きだす。

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みなさん現場でいろいろ苦労があるのですね。人育てってそれだけ難しいのでしょうね。「自分がどうだったらやる気になるか」を考えることが基本の気がします。
顧客満足は顧客の気持ちに立って・・・というのと同じかもしれませんね。

でも、大人が子供になれないように、立場が変われば、見えるものも期待値も変わります。常に自分が「相手と目線が違うのだ」と知って対処していく意識が大事なのかもしれませんね。

from. 日野@HERSTORY : 2008年6月27日 16:42

日野さん

ご無沙汰しております。

リーダーの仕事について分かり易く、私自身頷ける内容でしたので、御礼とお願い方々mail致します--いつもはモノ足らないと言う訳ではありません。念のため(^^;)。

私の身近に、部下の教育の為考えさせるとおっしゃる方がいます。これ自体は日野さんも書いているように間違いではない。

しかし課題は与えるけれど、指針と根拠を一緒に提示しない。結果、出て来た事が自分の考えていた事と違う!とばっさり。

もう少し具体的な指針を与えないと、混乱するし、非効率であると進言したものの、その方は、”言ったら考えないだろ”と譲りません。

残念ながらリーダーとして、方向性と根拠を示す”仕事”をしていないのですね。日野さんのこの日記を読み、その通り!と感じ入った次第。ありがとうございました。

日野さんの直感的で分かりやすいお話は、とても好きですよ。

男脳社会の人を対象にマネージメントや経営や育成について色々と話してもらう機会をもっと増やしてもらうと、きっと喜ばれると思います。是非お願いします。

from. 森善秀(at江津) : 2008年6月26日 12:04

そう 大阪に来て2ヶ月 一向に結果が出ていないと 以前からいる幹部に指摘を受けるが 。。どこ吹く風!(笑)

 あんたらが 今まで方向性を見せてないのを自分でいってるみたいじゃん!みたいな・・
最近部下が いろんな事に食いついてきているのを感じるの今日この頃
興味がないものは伸びないですよね・・・
ちなみに私はまだリーダーとして志までは 示せてません まだまだ野望に近いかも・・・

 

from. こば  : 2008年6月23日 19:47

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日野佳恵子(ひの・かえこ)。島根県生まれ。90年創業。女性(主婦)マーケティングの パイオニア企業として注目を集める。企業・主婦・ハー・ストーリィの三者共働型マーケティングを開発する。「クチコミュニティ・マーケティング」は登録商標。 [ 続きを読む ]

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