木田理恵の「今日の視点」
こんにちは!女性マーケッター養成講座、講師の木田理恵です。
ここでは、私自身の仕事やプライベートの体験の中から、生活者視点マーケティングのヒントになりそうなことをピックアップしてご紹介しています。受講生やこの講座に興味を持たれた方々と「気づき」をシェアできればと思いますので、皆様の体験・感想をお待ちしております。
2007年1月トピック一覧
2007/01/30
マーケッターなら知っておきたい脳のしくみ
“脳は言葉の言い回しの否定形を理解できない”
こんな話を聞いたことがありますか?
えっ、何のことかわからない?(確かに)
では、
「ピンクのゾウが横断歩道を渡っているところを想像しない」
どうですか?
ピンクのゾウが歩いているところを想像しちゃった人、結構いるんじゃないでしょうか?
人間の脳は“〜をしない”と言葉(左脳)でいくら否定をしても、最初の言葉でイメージ(右脳)
したものはなかなか否定できないようになっているらしいのです。
私が企業様の会社案内やパンフレットを作成する際に、常に気をつけていることがあります。
それは、
「マイナスを想像するような言葉をすべてプラスに受け取れる言葉に言い換えること」
例えば会社案内
“つらいこともあるけれど、〜だからがんばれます”
“仕事はきついですが、〜できます”
“大変ですが、やりがいはあります”
“不安なこともあると思いますが、一緒にがんばりましょう”
皆さん、どんな会社を想像されましたか?
ここで働きたいと思いましたか?
これって在職者に取材をすれば必ずといっていい程、あがってくる言葉なんですが、ツールにするときは注意が必要です。
初めてこの会社のことを知る人にとって、 “つらい”“きつい”“大変”“不安”という言葉が先に出てしまうとそのマイナス言葉のパワーが強すぎて、いくらその後、即座に否定形をしてみてもなかなかそのイメージは払拭できないのです。
特に、「若いときの苦労は買ってでもしろ」なんて言葉が好まれなくなった時代、ますます注意が必要と思います。
では、これを、私たちの周りの商品や商業施設に置き換えるとどうでしょう?
例えば…
●商業施設の回転扉
●家電商品や携帯電話の取扱説明書
警告!注意!危険!のオンパレードですね。
ワクワクして、商業施設の扉をくぐろうとすると、あちらこちらから文字と音声で注意され、買物を楽しみにこようとして、なんでこんなに注意されなきゃいけないの?と気分が盛り下がったり…
ワクワクしながら、買ってきた家電商品の箱を開けると、取扱説明書が1冊。
「数ある商品の中から選んでくれてありがとう」とか「これからよろしく!」(笑)とか、「楽しんでね!」とかそんな、ウェルカムな言葉ではなく、注意や警告の文字だらけ…。
あ〜、面倒なものを買ってしまったかもしれない…。これから、やってはいけないことを勉強するためにこの分厚い取扱説明書を読まないといけないのかと、ちょっぴり気分がなえてしまうのは私だけでしょうか。
【今日の気づき】
●脳は一旦イメージしてしまったものを、言葉で否定することができません
●「楽しい」「幸せ!」「ワクワク」etc、まずは初めに良いイメージをさせる工夫が人の心を掴む
2007/01/26
母⇔娘クチコミュニケーション
買ってしまいました。自分でも驚きです。なっなっんと、1万6千円のドライヤー。
前にドライヤーを買ったのはいつだったろう?確か8年ほど前に購入した最新機種とシールが張ってあるそのドライヤーは5千円くらいだっただろうか?
私が今回、1万6千円のドライヤーを買ったきっかけは母のクチコミでした。
それは、お正月に実家(大阪)に帰った時のこと。
母 「理恵、お母さん、お父さんに内緒で買っちゃったのよドライヤー。1万6千円もしちゃった。」
私 「えっ、何?そんな高いドライヤーどうしたの?」
母 「お母さん、最近、髪の健康についてとても気になってて。毛染めも天然素材のヘナに変えたんだけど、髪の健康にはドライヤーもいいのを使ったほうがいいって聞いて…。ほら、イオンって言うの?それがドライヤーからでて、髪と地肌にすごくいいんだって。あなたもそろそろ、きちんと自分のケアをしないとダメよ」
そこから延々と店の販売員から聞いたクチコミや、テレビ・インターネットから仕入れた情報を私に詳しく語ってくれました。
(仕入れた情報は話さずにはいられないらしい…。)
母は、健康・美容用品に目がありません。娘から見てもかなりの情報通なのです。
特にアンチエイジング関係の化粧品は、母の情報は結構役に立ちます。何せ、大先輩ですから。
母の影響で購入に至った買物も少なくありません。
私は年に数回、実家に帰るのですが、そのたびに母が新しく購入した新しい化粧品を試せるのが楽しみ。
逆に母も私にクチコミするのが楽しいらしいというか、遠く離れた娘のカラダを気遣い、自分が試してよかったものを娘に勧めることを使命と感じているようです。
そんな母から、クチコミされた今回のドライヤー。
でも、化粧品ならともかく、ドライヤーは家に1台あれば十分。
今回ばかりは人ごとのように聞いていたのですが…。
なっ、なんと、実家から帰って数日後、使っていたドライヤーが突然壊れてしまったのです。
1月の寒い夜に、1日でも髪を乾かさずに寝るなんて考えられません。
慌てて、家電量販店にドライヤーを買いに行きました。
3千円〜1万6千円くらいの価格帯に20種類はあったでしょうか…。
シンプル機能から、強力、静音機能やイオンやナノなど髪の美容効果をうたうものetc…。
迷いに迷った挙句、結局私の背中を押したのは、母からのクチコミと、店頭のPOPでした。
“美容室に3回トリートメントに通う値段で、自宅で毎日、髪のエステができます”
このPOPは「お母さん、いいのはわかるけど、やっぱり高いわよ…。」という私に格好の言い訳を与えてくれました。
【今日の気づき】
●美容・健康・アンチエイジング商品は、お互いの美と健康を気遣う母⇔娘のクチコミを狙えっ!
●高額・高付加価値商品は、決断の言い訳をつくってあげると消費者は背中を押される
2007/01/18
贈る言葉
講座に参加された方はご存知だと思いますが、ハー・ストーリィという会社は私にとって4度目の転職先です。
これまで、テキスタイルデザイン会社、商業コンサルタント会社、セールスプロモーション企画会社と経てきましたが、中でも9年間在籍した、商業コンサルタント会社での経験が今の私を育てたといっても過言ではありません。
その会社を退職するとき、苦労も喜びも分かち合ってきた女性の上司から、餞別としてある詩集をいただきました。
2人とも、何でこんなに涙が溢れてくるのといった感じで、お別れのときはほとんど会話ができなかったのだけど、帰って、その詩集を開くとこんなメッセージカードが入っていました。
「私には、あなたを見送る素敵な言葉が見つからないので、私が大好きなこの詩集を贈ります」
タイトルは「おんなのことば」“茨木のりこ”という方の詩集でした。
今日は、その中の私の一番のお気に入りを紹介したいと思います。
自分の感受性くらい
ぱさぱさに乾いてゆく心を
ひとのせいにはするな
みずから水やりを怠っておいて
気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか
苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし
初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった
駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄
自分の感受性くらい
自分で守れ
ばかものよ
皆さんは、この詩を読んでどう思われましたか?
日々、思い通りに行くことなんてそんなにないですよね。
うまくいかない自分や周りに、苛立ったり、希望を見失いかけたりすると、心の目が曇り、感じで受け取る力が弱くなるような気がします。
私ははっきりと原因を自覚していなくても、心に違和感を感じたときはこの詩を読むようにしています。
この詩に叱咤激励され、元気がでてきます。
自分の心の目が開く感じがします。
女性マーケッター養成講座の1期生が卒業されてもう2ヶ月、皆さん、がんばってますか?
この詩が、今の皆さんへの贈る言葉になればと思います。
【今日の気づき】
●自分の感受性を磨き、守れるのは自分しかいません。
●心の目を開いて街に出よう。人に会ってみよう。今まで気づかなかった“アイデア”の素がきっと見つかる。




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