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体調に合わせたスープやスムージーが届く定額制パーソナルフード「GREEN SPOON(グリーンスプーン)」

体調に合わせたスープやスムージーが届く定額制パーソナルフード「GREEN SPOON(グリーンスプーン)」
2021年5月10日
食
女性トレンド総研
生活習慣病などの予防として、厚生労働省が推奨しているのが「野菜類を1日350g以上取ること」。わかってはいても、忙しい現代人にとって野菜をバランスよく食べるのは至難の業だ。そんななか手軽に栄養が取れると評判のサービスがある。その名も「GREEN SPOON」だ。
※毎月8個プラン:7200円(税抜)+送料でパーソナルスープ、スムージーが届く定期プラン。季節商品を含め40種類以上から選べる
女性視点ポイント
「パーソナル診断」によってあなただけの野菜とフルーツが毎月自宅に届く
ワクワクする明るいパッケージで「たのしい食」を演出する
自分たちが欲しいと思える商品のみを作る
目次
1.自分のカラダに必要な食材が届く
2.「たのしい」を食で表現する
3.栄養士と二人三脚で作り出す「パーソナル」メニュー
■自分のカラダに必要な食材が届く
「GREEN SPOON」は、スープもしくはスムージーを毎月自宅に届けてくれる定額制パーソナルフードだ。株式会社Greenspoonが2019年に立ち上げ、現在30~40代の女性を中心に利用者数を伸ばしている。
「GREEN SPOON」がユニークなのは、なんといっても自分のカラダに合わせた野菜やフルーツが届くことだ。利用希望者は事前に、同社の公式サイトにて「パーソナル診断」を受ける。「積極的に取りたい栄養素は?」「野菜は週にどれぐらい食べていますか?」「いつ頃から野菜不足になっていますか?」などいくつかの質問に答えていくと、「あなたにおすすめの野菜と果物」として、イチオシのメニューが表示される仕組みだ。
そもそもこのような「パーソナル」に注目したきっかけは、一体何だったのだろうか?「健康に気遣おうと思っても、寝不足やダイエットなど抱える課題は人それぞれです。それに対し『何を食べればいいのかわからない』と悩む方が多いように思います。自身の健康状態やなりたい体を見据え、生活の課題を解決する手段として、野菜とフルーツを個別に提案できないかと考えました。そこで、『パーソナライズ』というコンセプトに注目したんです」と振り返るのは、社長室・商品開発を担当する具嶋友紀さんだ。
現在同サービスが提供するのは、スープとスムージーの2種類だ。暖かい日にはスムージー、寒い日にはスープと、季節や気候、気温などによって商品へのニーズは大きく変動する。利用者層は女性が多く、なかでも独身女性からの人気が高い。手軽に調理できる点が重宝され、他にも、ビジネスパーソンやファミリー世帯などに喜ばれているという。

■「たのしい」を食で表現する
一人ひとりの健康を大切にしたいと願う「GREEN SPOON」は、食材の安全性にも気を配る。商品には、人工甘味料、保存料、合成着色料、香料、化学調味料、トランス脂肪酸などの添加物は一切使用せず、おいしく食べてもらうために、すべての素材を瞬間冷凍して配送している。
利用客は、届いた商品に水や牛乳、豆乳などを加えて、スムージーの場合はミキサーで調理し、スープの場合は電子レンジで温めて完成。予想以上の手軽さで、本格的な一品を楽しむことができるのがうれしい。

メニューにはスープが16種類、スムージーが26種類(2021年3~4月の時点)の豊富なラインナップがそろう。普段なかなか口にする機会のない、珍しい野菜や果物もありワクワクしてしまう。「一つの商品でたくさんの食材を摂取できるよう、スムージーなら7~9種類、スープなら8~16種類の食材を使用しています。安心安全だと確信を持てる野菜やフルーツのみを原材料として選んでいます」と具嶋さんが語る通り、同サービスでは全メニューを製造するのに、なんと200種類以上の野菜や果物、スーパーフードなどを費やしているという。
特に目を引くのは、同サービスが「たのしい食のセルフケア文化を創る」という明確な目標を掲げていることだ。「サービスを継続して利用してもらうためには、『たのしい』という要素が大事だと考えています。そのため、デザインやネーミング、箱を開けた瞬間など、『GREEN SPOON』に触れる瞬間を少しでも『たのしい』と思ってもらえるよう、工夫を散りばめています」(具嶋さん)。
その「たのしい」がもっともよく表れているのが、商品パッケージだ。おしゃれながらも親しみやすいイラストが描かれており、その下に各メニューのコンセプトが一行で記されている。鱈と白菜キムチの海鮮チゲなら「She is hot.」、鮭ときのこのアーモンドミルクポタージュなら「Yuyake」など、味わいと見た目にちなんだ名づけが絶妙だ。まるで、外国のアイスクリームを見ているかのような明るくハイセンスなパッケージは、食べる前から楽しい気分にさせてくれる。
■栄養士と二人三脚で作り出す「パーソナル」メニュー
「GREEN SPOON」の商品は、どれをとっても食欲をそそるような個性派メニューが目立つが、一体どのように考案されているのだろうか?
「全てのレシピは管理栄養士と共に開発を行い、栄養面での設計に気を配りながら考案しています。まず『パーソナル』という点を意識し、『ダイエット』や『睡眠不足』『便秘』など、お客様の多様な生活習慣や体質、シーンをイメージします。それぞれの状況に合わせて最適な野菜をお届けできるよう、40種以上の商品ラインナップを用意しているんです」と具嶋さん。
さらに、複数の食材を組み合わせることで、その時々のカラダに必要な栄養素が取れるよう、食べ合わせにも考慮しているという。しかし何よりも重視しているのは、「自分たちが本当に欲しいと思えるかどうか」を基準にして、商品開発に取り組んでいる点だ。会社設立からわずか2年弱にもかかわらず、「GREENSPOON」がさまざまなメディアで広く紹介されているのは、ひとえに商品に対するこのような真摯な姿勢が、高く評価されているからであろう。
忙しく過ごす消費者に代わり、彼らのカラダの悩みを引き受け、とっておきの食材で解決を促す。「医食同源」を実現する現代版ツールとして、「パーソナルフード」への期待は今後ますます加速していくだろう。

野菜不足を補うだけでなく、「美容」「飲酒多め」「筋トレサポート」といった気になるワードから選ぶこともできる

株式会社Greenspoon
社長室・商品開発
具嶋友紀 様
日野佳恵子
株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役 1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。