WELL WOMAN発表会に潜入! ビジネスプラン一挙大公開!
HERSTORY主催の女性の健康課題を学んでビジネスプランを創造する異業種ワークショップWELL WOMAN第2回のビジネスプラン発表会レポートです。貴重なビジネスプランを一挙に大公開
講師陣
2022年 WELL WOMAN 第2期プロジェクト参加企業様
監修/協力・パートナー企業
子どものいたずらで、ママの固定概念を吹き飛ばそう
子育てを変えるで賞「いたずらんど!」
【受賞理由】最近、人々が集う場としてトレンドとなっている銭湯という場を選んだことは、 時代をキャッチしているといえる。また「いたずらんど!」というネーミングも素晴らしい(日野)。常に自分たちの課題を深堀りし、こうでなければならないという固定観念を持たない 姿勢で臨機応変にビジネスモデルを変化させた点が評価できる(永田)。スーパー銭湯だけ でなくさまざまな場所での展開の可能性がある。BtoB の視点から幅広い領域での取り組み ができそう(参加者)。
■子育て中に感じる孤独は母親の内面と相関
私たちは女性の貧困という社会課題に着目し、女性の正規雇用比率が低下しやすい「出産 後のママ」を中心に女性のウェルビーイングを考えました。大阪府八尾市の 4 カ月および 3 歳半健診に参加した母親を対象にした無記名アンケートによれば、子育て中に感じる孤独は、 子育てへの満足感や自信の有無などという母親の内面と相関するもので、その原因は母親自 身の自己効力感の欠如。つまり、「自分にはうまく子育てできる能力が備わっていない」と思っ ていることにあることが分かりました。また別の調査では、実に多くの母親が理想の母親像 になれず自信を失い自分を責めている姿が浮き彫りになっています。私たちはその原因となっ ている、母親自身の固定概念を取り払い、自分自身を認めることのできる状態こそが母親の ウェルビーイングであると捉え、子どものいたずらでママの固定概念を吹き飛ばす「いたず らんど!」というサービスに着手しました。
■ママが「自分で自分を認められる」人生をサポート
私たちは、母親の孤独や不安を解消できる場を設けたいと考え、「いたずらんど」という事 業を考えました。スーパー銭湯に併設した「いたずらんど」では、年齢ごとに分けたスペー スに保育士が常駐、安心して子どもたちが遊ぶことができます。また、子どもがやりたくな るようなグッズを用意、「だめ!」「やめて!」など言わなくてもいい環境を提供し、ママの持つ固定観念を取り払うきっかけを作ります。 「いたずらんど!」の特徴は4つ。「1. ターゲットはママ」「2. 危ない、汚れる、壊れる、 迷惑をかけるなどを気にしなくていい空間」「3 . 大変な育児の中にあっても子どものいたず らを笑い飛ばせるきっかけを作る」「4. 共通体験を通してママ同士の関わりを作る」ことです。 そして「いたずらんど」の事業を継続させるために、年齢に合わせたさまざまな事業を提供、 負の感情をプラスに転じるための事業展開を続け、子どもの成長だけでなく、ママが「自分 で自分を認められる」人生のサポートを続けていきたいと考えています。子育てを日々がん ばっているママが、大変なことも笑い飛ばせるように、また自分で自分を認められるように なってほしいと思います。
カラダもココロも元気に。好年期実現のための新しい朝食スタイル
新しい朝になるで賞「なないろ朝食便」
【受賞理由】宅食業界の中でマーケットの少ない「朝食×和食」に着目した点が評価できる。私自身が使ってみたいサービスでもある(日野)。思いついたさまざまなアイデアの根幹を考える中でたどり着い た更年期。アイデアを広げたり絞ったりを繰り返しながら本質 に行き着くというプロセスを十分に味わえたと思う(永田)。 自分も更年期世代のビジネスでいろいろな案を検討したが、食事サービスは思い付かなかった。ぜひ利用してみたい (参加者)。
■家族や仕事を優先し「自分のこと」は後回しにしてきた更年期世代
私たちは、更年期世代の女性が毎日明るくイキイキと過ごせることを願い、商品・サービスを検討してきました。まさに今、更年期を迎えているのは、女性ホルモンの分泌量が大きく変化する40代後半〜50代の女性で、いわゆる第二次ベビーブーム世代を含みます。また政府は今年に入り「女性の更年期障害に関する 実態調査と支援策の検討」を明言。国を挙げた更年期対策が 始まる今こそがビジネスチャンスであると捉えました。更年期世代 の女性を見ると「女性が家事育児をすることが当たり前」と考え られた時代背景もあり、専業主婦は全てが子ども優先のワンオペ育児をこなしてきました。妊娠・出産しながら復職したワーキングママの第一世代は、ワンオペ育児と出世のハードルを抱えながら 仕事と育児を両立。 雇用機会均等法の第一世代である独身キャリア組は、男性と同様の職についたものの、出世という見えない 壁に向かってキャリアを築いてきました。それぞれの更年期世代 の女性たちは、家族や仕事を優先し「自分のこと」は後回しにしてきた世代でもあります 。
■「更年期を好年期に変えて女性の笑顔を つくりたい!」という目標を掲げて
そこで私たちは、カラダもココロも不調を抱える更年期を、「好き」 という漢字を使って「好年期」に変えることをコンセプトとし、変化を迎えるココロもカラダも愛して10 年先までイキイキとした 自分でいられる期間と定義しました。40~60 代の女性を対象としたある調査で今後の人生をより充実させるために必要なことを 聞くと全ての年代が健康と体力、関心の高い美容では全ての年代でバランスの良い食事だったことに着目、好年期のための朝食 習慣を届ける「なないろ朝食便」というサービスを考えました。 このサービスは、更年期世代に合わせて、質はもちろん、薬膳や発酵など更年期の不調ケアにつながるメニュー展開や料理のおいしさを引き立たせるデザインの使い捨て容器を採用しまし た。今回、年齢や性別、業種が異なる6人が「更年期を好年期に 変えて女性の笑顔をつくりたい!」という一つの目標に向かって 意見交換、価値観の違いを昇華させた過程は、社会のウェルビーイングにつながったのではないかと感じています。
■掲載元
HERSTORY REVIEW 2022年11月号vol.64→詳しくはこちら
『女性のウェルビーイングからビジネスを創造する
WELL WOMAN発表会に潜入!ビジネスプラン一挙大公開!』
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