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お買い物計画には、チラシが必須!?チラシ活用の今

お買い物計画には、チラシが必須!?チラシ活用の今

お買い物計画には、チラシが必須!?チラシ活用の今

2015年10月1日

女性視点マーケティング

女性トレンド総研

情報環境が変化している昨今、主婦たちが新聞の折り込みチラシについてどのように感じて、どのように利用しているのでしょうか?インターネットアンケート調査結果をもとに現状をご紹介します。


 

目次


1.1.背景

2.2.今回の調査結果

  2.1.(1)新聞購読状況

  2.2.(2)チラシ閲覧状況

  2.3.(3)インターネット上のチラシ閲覧状況

  2.4.(4)チラシを見る目的

  2.5.(5)定期的に見ている(チェックしている)チラシはありますか?

  2.6.(6)チラシ以外で買物の参考にする情報は?

  2.7.(7)チラシについて感じていること

 

■1.背景


ここ20年ほどで日本の情報環境はめまぐるしく変化しています。パソコンやスマートフォンが普及したことで、4大マスメディアと呼ばれたテレビ、新聞、雑誌・書籍、ラジオの利用頻度は変化しているのでしょうか。


2014年 日本の広告費(電通)(※1)によると、新聞・雑誌・書籍・ラジオのマスコミ四媒体の広告費(衛星メディア関連を含む)は前年比101.6%と微増であるものの、新聞広告費は前年比98.2%と前年を下回っています。



図1マスコミ四媒体広告費/図2媒体別広告費(2014年調査)
図1マスコミ四媒体広告費/図2媒体別広告費(2014年調査)

また、新聞協会(※2)によると、2000年には一世帯あたり1.13部だった新聞発行部数が2014年には0.83部となっており、新聞を購読していない世帯が増えています。




■2.今回の調査結果

このような状況を踏まえ、200名の女性たちに折込チラシ利用についてWEBアンケートを実施しました。(※3)



 

(1)新聞購読状況

 

新聞をとっていると回答したのは53%。半数以上が新聞をとっていますが、新聞をとっていないと回答した人も半数近くいます。



図3
図3

年代別集計


あなたのお宅では新聞をとっていますか?(「新聞をとっている」と回答した人以外は「新聞をとっていない」として集計しています。)



図4
図4

20代、30代と年代があがるにつれて「新聞をとっている」という回答が増えています。




 

(2)チラシ閲覧状況

 

図5
図5

新聞の折り込みチラシを「見る」の回答者が60%でした。前問の「新聞を購読している」という回答者より多くなっていますが、スーパーの店頭などで配られているチラシを見ることがあるという回答がありました。



 

(3)インターネット上のチラシ閲覧状況

 

図6
図6

会員登録している、という回答は全体の約1/3でしたが、会員登録をしていなくても見ることがあるという回答も併せると55%がインターネット上のチラシを見ています。前問の紙媒体のチラシよりは少ないものの、紙のチラシ閲覧数に迫る勢いです。


会員登録しているチラシサイトは、ShuFoo!(※4)が最も多く、83%でした。店舗独自のサイトをみているという回答はありませんでした。



図7
図7


 

(4)チラシを見る目的

 

チラシを見る目的について、自由回答で尋ねました。「お買い得品を探す」「安売りの品を探す」「情報収集」などが主な回答でした。


ネットでチラシを見ている人からは「(チラシの閲覧によって)ポイントがたまるから」という現実的な回答もありました。ネットのチラシについては「画面が小さいので紙のチラシのほうがゆっくり見られる」という回答や「紙のチラシしか入らないスーパーがある。逆に紙のチラシが入らないところでもネットで見られるから。」「新聞に入っていないものをネットでチェックする。」という回答があり、紙媒体とネットチラシを使い分けている意見もあります。


(チラシを見ることが)「楽しい」「面白い」「暇なとき(見る)」という回答があり、読み物として受け入れられている様子も見られます。



チラシをご覧になる目的はなんですか?(主な回答)


  • 安い商品を探すためです。 回答数32

  • お買い得なものを調べる 回答数15

  • なんとなく 回答数14

  • 安売りを知るため 回答数13

  • お得な情報を得るため 回答数9

  • 買い物のため 回答数6

  • 安い店を探す 回答数3

  • 節約のため 回答数2

  • 値段チェック 回答数2

  • 暇なとき 回答数2

  • 売り出しの日にその場所に買い物に行くため 回答数2

  • その他、

  • スマホは画面が小さい。紙のチラシの方がゆっくり見られる。

  • Tポイントを得るため

  • お得なセール品があるか、クーポンがあるか

  • 計画

  • 商品知識と価格などの情報入手のため

など




 

(5)定期的に見ている(チェックしている)チラシはありますか?

 

定期的に見ているチラシがある、と回答したのは200人中120人 でした。回答者の60%がチラシを定期的に見ていることになります。


ユニクロ、イオン、ヨーカドーなどのナショナルチェーンのチラシを定期的に見ている、という回答者が多かったのですが、「ベルク」「万代」「ゆめタウン」他地域スーパーのチラシの名前も出ています。

チェックしている内容は特売情報、限定の安売り品という回答が多かったのですが、「一週間の特売情報が出ている」「各日のお買い得品を見たい」など、チラシを見てあらかじめ計画をたてて買物をしたいという意識が見受けられます。

また、「ポイント〇倍の情報を得たい」という意見もありました。チラシをチェックすることが「お得」につながるという気持ちが現れています。



定期的に見ているチラシはありますか?


≪店舗名≫

COOP、フレンドマート、イオン、しまむら、マルキョウ、スーパーバリュー、スパーク、エスポット、ダイエー、ユニクロ、ゆめタウン、イズミヤ、アルク、サミット、ライフ、ヨーカドー、万代、サンディ、スーパーマルハチ など



≪見ている理由≫

  • 特売なので。

  • 火曜市限定の商品があるので。

  • 一週間分が見れるので/水~日までの安売りが載っているから。

  • 最寄りスーパーの週末のお買い得品を知りたいので。

  • 1週間の特売情報がある。

  • 5倍ポイントのセールがある事が多いから。

  • よく行くから。

  • 買い物行くときに特売がないか確認する。

  • セール品があるから。

  • ○曜日はコレが安い、というのを確認するため。




 

(6)チラシ以外で買物の参考にする情報は?

 

「店頭の表示」が43%でした。店頭の表示を参考にしている人が全体の半数近くでした。

次いでテレビCM、フリーペーパー、インターネットの情報となっています。

チラシと店頭の表示の連動も重要と考えられます。



図8
図8


 

(7)チラシについて感じていること

 

チラシについて感じていることを自由回答で質問しました。

「資源の無駄」「本当に安いものが載っていない」などの否定的な意見もありますが、「楽しみ」「購買力につながる」「チラシを見て底値で買えるとうれしい」など、消費者に受け入れられている様子がうかがえます。中には「新聞はいらないがチラシは欲しい」という意見もありました。



あなたが折込チラシについて感じていることをご自由にご記入ください。

(すべての回答を下記します。)




今回の調査では回答者が6割が「チラシを見ている」と回答しています。チラシだけを求める意見もあり、実際にスーパーの店頭などで配布しているチラシを入手して買い物の参考にしているという人もいます。


新聞の発行部数の低下とともに減っているといわれている折込チラシですが、チラシを見ることが「楽しみ」という意見やチラシを見るのは「買物の計画を立てるため」という意見もあり、女性たちのスーパーでの買い物にチラシが活用されている部分が大きいことがわかりました。


今後はWEBでのチラシの利用が拡大すると思われますが、WEBチラシと紙のチラシの連動やクーポンなどの企画、チラシで商品を詳しく紹介するなど、「チラシを見ることが生活の役に立つ」「チラシを見ていたので得をした」と思わせるようなチラシづくりが求められるのではないかと考えます。




※1 2014年 日本の広告費(電通)http://www.dentsu.co.jp/news/release/pdf-cms/2015019-0224.pdf

※2 新聞の発行部数と世帯数の推移(一般社団法人 新聞協会ホームページ)http://www.pressnet.or.jp/data/circulation/circulation01.php

※3 平成27年9月25日~26日実施 全国200名 20代~70代女性200名

※4 ShuFoo!  http://www.shufoo.net/


 


日野佳恵子

株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役  1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。


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