コロナ禍の暮らしを快適にするための新生活様式に注目!2021年の女性消費者たちの消費ニーズは?
コロナ禍の暮らしを快適にするための新生活様式に注目!2021年の女性消費者たちの消費ニーズは?
2021年1月8日
女性消費者行動
女性トレンド総研
コロナ禍の影響によりリモートワーク、外出規制など、新しい生活様式を余儀なくされた2020年。そうした生活様式の中で新たに取り入れたことや、コロナ前後で感じた生活変化などについて全国の女性193人にアンケート調査を行った。
目次
1.コロナ禍の中で、新しく取り入れたことについて教えてください
1.1.Q.コロナ生活を快適に過ごしやすくするために、新しく買うようになったものや、新しく利用するようになったサービスはありますか?
1.1.1.■乳・幼児期ママ(第1子0~6歳)
1.1.2.■児童・思春期ママ(第1子7~18歳)
1.1.3.■青年・成人期ママ(第1子19歳~)
1.1.4.■親同居・要介護
1.1.5.■セカンドライフ(65歳~)
1.2.Q. 新しく取り入れたものを今後も継続して購入・利用していきたいと思いますか?
1.3.Q.新しく取り入れたものはどのような商品・サービスですか?
1.4.Q.それはなぜ購入・利用しようと思ったのですか?
1.5.Q.それを取り入れることで、どのように暮らしが変わりましたか?
1.6.Q.それはどこで知りましたか?
1.7.Q.新しく取り入れたものやサービスがない方、理由についてお聞かせください。
1.8.Q.今、ハマっているものやおススメしたいものがありましたら教えてください。
1.9.Q.コロナが拡大する前の生活と今の生活を比べて、生活に変化はありましたか?
1.10.Q.生活に変化があったことについて、あなたはよかったと思っていますか?
1.11.Q.生活に変化があったことについて、あなたが感じたことはなんですか? 理由について詳しく教えてください。
2.まとめ
3.調査概要
■コロナ禍の中で、新しく取り入れたことについて教えてください
Q.コロナ生活を快適に過ごしやすくするために、新しく買うようになったものや、新しく利用するようになったサービスはありますか?
(現時点で、購入や利用を検討している人は「ある」を選択)
「ある」42.0%、「ない」58.0%と、コロナ生活を通して新しい商品やサービスの利用を始めた人は、始めなかった人よりやや少ないことが分かった。
しかし、乳・幼児期ママ(第1子0~6歳)の回答結果を見ると、「ある」68.0%、「ない」32.0%となり、他の属性に比べて新しい商品・サービスの導入に積極的であることが分かる。
乳幼児がいる家庭では、外出自粛やリモートワークによる生活変化の影響(子どもを外に遊びに連れ出せない、子どもと一緒の在宅ワーク、保育園の利用自粛で食事の準備が3食必要になるなど)が大きかったことが理由ではないだろうか。
■乳・幼児期ママ(第1子0~6歳)
ある:68.0% ない:32.0%
■児童・思春期ママ(第1子7~18歳)
ある:35.5% ない:64.5%
■青年・成人期ママ(第1子19歳~)
ある:40.0% ない:60.0%
■親同居・要介護
ある:45.5% ない:54.5%
■セカンドライフ(65歳~)
ある:34.6% ない:65.4%
Q. 新しく取り入れたものを今後も継続して購入・利用していきたいと思いますか?
97.5%と、ほとんどの人が一時的な利用ではなく、今後も継続して生活に取り入れていくと回答している。
コロナ禍における現状を変えるために新しく取り入れた商品やサービスは、消費者の心を強くつかみ、高い支持を得られた。
コロナ禍で取り入れた商品やサービスが新しい暮らしや生活の在り方に浸透し、今後も消費者の生活の一部として定着していく。
Q.新しく取り入れたものはどのような商品・サービスですか?
総合的にみると、食に関する非接触型サービスを新たに導入しているという回答が多い。
コロナ禍で気軽に外食やスーパーでの買い物に行けないことや、在宅時間が長くなり調理する機会が増えたことがサービス利用の背景にみられる。他、生活面においては、動画配信サービスやヨガ、英会話など、生活をより充実させる目的でオンラインサービスを新しく取り入れている人も多くみられる。
コロナ禍において、人と会わないオンライン型や非接触型のサービスに今、消費者の注目が集まっている。
パソコン用の机と椅子。(40代・アルバイト・パートタイム)
作り置き、冷凍物がたくさん入る大型冷蔵庫、筋トレグッズ。(30代・契約社員)
漫画アプリ。(50代・正社員)
家で楽しめる手芸キット。(60代以上・専業主婦)
ウーバーイーツ、ネットショッピング。(20代・派遣社員)
健康グッズと健康食品。(30代・アルバイト・パートタイム)
バーベキューセットを揃え、炭を何度も買いました。(40代・専業主婦)
Q.それはなぜ購入・利用しようと思ったのですか?
「コロナ禍の外出自粛や感染防止をしながらも、食への思い、在宅時間を楽しむ、ストレス解消・発散など、コロナ禍の中でも、日々の暮らしを充実させたい、より快適に過ごしたい、といった声が多くみられた。
Q.それを取り入れることで、どのように暮らしが変わりましたか?
新しく商品やサービスを取り入れた結果、生活が改善された、良くなったというポジティブな意見が大半を占めている。
詳しく回答をみていくと、コロナ対策になったといった意見のほか、ストレスが緩和される、時短になって使える時間が増えたという喜びの声が多くみられた。
新しい商品やサービスを取り入れた今の新しい暮らしや生活の在り方に、非常に満足している様子がうかがえる。
献立を作る時間や買い物にかかる時間がなくなった。ストレスフリーになった!(30代・正社員)
買い物に行く頻度が減りました!(20代・正社員)
映画をたくさん見られて心が豊かになった。(40代・正社員)
毎週新鮮な野菜が届き、今まで食べたことのないような物も入っていて、調理の仕方を調べたりして、頭も使うし、メニューも新しいものが加わり家族も喜び楽しさが増えた。(60代以上・専業主婦)
朝食のコーヒータイムや、食後のデザート&コーヒーの時間が楽しいです。(30代・正社員)
家族で楽しく過ごす時間が増えた。(40代・正社員)
Q.それはどこで知りましたか?
「インターネット検索」で知ったとの回答が30.9%と一番多く、コロナ禍での生活を快適にすごすため、消費者が自ら積極的に商品やサービスの情報を探している姿がみえる。
ここで注目すべきなのは、3位の「友人・知人(口コミ)」、4位の「SNS(Instagramなど)」が上位に入っていることだ。
今回のアンケート回答者は、インターネット検索とは別で、友人・知人やSNSなど、周囲の人やつながりをもつ人の「声」をきっかけに、商品やサービスを認知し、実際に商品を購入したりサービスの利用に至っている。
このことから、今後もますますSNSなどを活用した消費者の「声」から消費喚起を促す施策などが重要となってくるだろう。
Q.新しく取り入れたものやサービスがない方、理由についてお聞かせください。
「特に生活に変化がないので」「必要を感じないから」との意見が目立つ。
外出自粛期間も出社が必要だった人や、コロナウイルス感染者が少なかった地域の人は、生活に大きな変化が無かったため、新しい商品やサービスの必要性を感じなかったのではないだろうか。
また、「(金銭的に)余裕がないため利用しなかった」「ウーバーイーツが地域的に少ないみたいだから、利用出来ない」との声も。
コロナ禍で収入減となった人や、サービスの対象範囲外に住む人は、取り入れたくてもできなかったと推測される。
Q.今、ハマっているものやおススメしたいものがありましたら教えてください。
自宅でできるハンドメイド・料理系、運動系、オンラインエンターテインメント系と大きく3つの傾向がみられた。
詳しく回答をみていくと、「ジャム作り」「マスク作り」「家庭菜園」など自宅で“作る” こと、「ウォーキング」「ヨガ」「筋トレ」など体を動かすこと、アマゾンプライムやマンガアプリなどのオンラインエンタメサービスだ。
コロナウイルス感染が終息していない状態のため、趣味なども身近でできることを選んでいるものと考えられる。
炊飯器でジャム作り。(40代・専業主婦)
家庭菜園、ベランダなどで水栽培もできるし、生活の中に取り入れて新鮮さを味わうのもいいと思う。(60代以上・専業主婦)
大豆ミートやオーガニック食品。(30代・アルバイト・パートタイム)
クロスワードパズル、考えることで脳の活性化になる。(40代・専業主婦)
レパートリーとは違う新しい料理づくり。(50代・アルバイト・パートタイム)
自宅でフィットネス。(30代・正社員)
コンビニスイーツ巡り。(20代・アルバイト・パートタイム)
Q.コロナが拡大する前の生活と今の生活を比べて、生活に変化はありましたか?
「はい」71.0%、「どちらともいえない」15.0%、「いいえ」14.0%となり、コロナ禍による生活の変化があったとの回答が多数。
その中でも変化があったとの回答が一番多いのが親同居・要介護属性で81.8%が変化があったと答えている。
高齢者は新型コロナウイルス感染症が重症化するリスクが高いと言われているため、感染対策などでの生活変化が大きかったことが推測される。
Q.生活に変化があったことについて、あなたはよかったと思っていますか?
「はい」33.6%、「どちらともいえない」33.6%%、「いいえ」32.8%となり、回答は拮抗している。生活の変化をポジティブに受け止めている子育て世代と、ネガティブに受け止めている高齢世代、良い点と悪い点がどちらもあると感じる世代とがいることが背景にある。
Q.生活に変化があったことについて、あなたが感じたことはなんですか? 理由について詳しく教えてください。
コロナ禍で生活に変化があって良かったと感じている人の声としては「旦那がリモートワークになり育児に参加してくれるようになった。」「在宅勤務で、子供と過ごせる時間が増えた。プライベートな時間が増えて、心身ともに安定するようになった」といったものなど在宅勤務に関するものが目立つ。逆に良くなかったと感じている人の声としては「友人たちと会ったりする機会がなくなりさみしい」「一番大事な経済面で大打撃を受けた 」といった、外出を制限することへの不満や経済面での不安があげられている。
■まとめ
2020年の女性消費者たちは、コロナの影響を大きく受け、ライフスタイルが大きく変化した。しかし、そのような生活の中でもコロナ禍の暮らしをより良くするための消費行動に今注目が集まっている。新しい商品やサービスを取り入れた新生活様式は、女性消費者たちの暮らしを豊かに明るくし、強い支持を得られている。コロナ長期化に伴い今後も継続利用していく背景から、新しい生活様式を取り入れる女性たちの消費ニーズはますます増えていくだろう。
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■調査概要
【調査期間】 2020年11月4日~2020年11月10日
【調査方法】 インターネット調査
【調査対象】 全国女性193人
【お問い合わせ】https://herstory.co.jp/contact
日野佳恵子 株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役 1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。