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無駄な買い物はしない約8割!ソーシャルネイティブ Z世代の堅実消費

無駄な買い物はしない約8割!ソーシャルネイティブ Z世代の堅実消費

無駄な買い物はしない約8割!ソーシャルネイティブ Z世代の堅実消費

2021年8月10日

女性消費者行動

女性トレンド総研

流行よりも自分の好みを大切にし、社会貢献につながるものを選ぶ。オンラインショップは積極的に利用するが、実店舗でも商品確認をしたい。そんなZ世代特有の消費行動に注目した。

 

目次

1.買い物にはコストパフォーマンスを求めますか?

1.1.流行の商品でも自分の嗜好と合わなければ買いませんか?

1.2.多少高くても、質がいいものを買いたいですか?

1.3.SNSで紹介されている商品が気になりますか?

1.4.社会貢献につながる、環境に配慮したものを選んで買いますか?

1.5.無駄になりそうなものは買わないようにしていますか?

1.6.新商品は実際に触ってみるまで購入しませんか?

1.7.オンラインショップの利用頻度を教えてください。

1.8.オンラインショップでの購買時に重要視するものはなんですか?

1.9.オンラインショップを利用する際は、どのデバイスを使用していますか?

1.10.オンラインショップで最近購入したものは何ですか?

2.まとめ

3.調査概要

 

買い物にはコストパフォーマンスを求めますか?


買い物にはコストパフォーマンスを求めますか?


Z世代にとってコストパフォーマンスが商品購入の重要な基準となっている。買い物にコストパフォーマンスを求めるかとの問いに対する回答の「あてはまる」「ややあてはまる」を合わせると、コストパフォーマンスを求める人は93.3%にものぼる。この結果は、日本経済の縮小による所得事情が関係していると思われれる。令和2年に報告された国税庁の年齢階層別の平均給与をみてみると、20~24歳女性は年間248万円。社会保険料や所得税などがひかれると手元に残る金額はさらに少ないものとなる。学生ならばなおさら使用できる金額が限られているだろう。そういった中で、本当に価値を感じたものだけにお金をかけ、それ以外を節約することで消費にメリハリをつけていると推測される。


流行の商品でも自分の嗜好と合わなければ買いませんか?


流行の商品でも自分の嗜好と合わなければ買いませんか?

自分の好みにあったものでなければ購入に至らないとの回答が約95%若者は流行に敏感だが、人と同じ流行のものよりも、自分らしさや自分好みといった個性を出せるものを重視していることが分かる。ただし、15歳、16歳では、自分の嗜好に合わないトレンドを追いかけることもあるとの結果に。Z世代をターゲットとした商品・サービスでは、流行だけでなくZ世代女性が好むスタイルの分析が必要といえる。



多少高くても、質がいいものを買いたいですか?


多少高くても、質がいいものを買いたいですか?

およそ75%が多少高くても質がいいものを買いたいと回答している。若者向けだからと低品質のものを提供しても、Z世代の心には響かないことが分かる。年齢が上がっていくほどその傾向が強くなっていくと予想していたが、意外にも15歳の92%が「多少高くても質がいいものを買いたい」と回答した。本当に価値を感じたものにお金をかける傾向は、より若年層のほうが強い可能性がある。


SNSで紹介されている商品が気になりますか?


SNSで紹介されている商品が気になりますか?

約90%がSNSで紹介されている商品が気になると回答。2021年4月に弊社が実施したアンケート調査によると、10代におけるSNS投稿動画の視聴時間が「1日に1時間以上」との回答が約80%もあった。そのうちのおよそ20%は「1日に3時間以上」視聴していると回答している。このことから、動画や画像を利用したSNSでの訴求は、Z世代に対して非常に効果的と推測される。


社会貢献につながる、環境に配慮したものを選んで買いますか?


社会貢献につながる、環境に配慮したものを選んで買いますか?

「あてはまる」「ややあてはある」を合わせると約45%。幼少期から「リサイクル」や「地球温暖化」といったワードを耳にする機会が多くあり、学校の授業でSDGsについて学んでいるため、社会課題を身近なことと感じ、社会貢献につながる買い物をする傾向あるといえる。15歳の回答結果で「社会貢献につながる、環境に配慮したものを選んで買う」がおよそ7割もいることは非常に驚きだ。今や企業がSDGs等の社会貢献へ取り組む姿を見せていくことは必要不可欠だ。



無駄になりそうなものは買わないようにしていますか?


無駄になりそうなものは買わないようにしていますか?

無駄になりそうなものは買わないという回答がおよそ80%。Z世代は社会貢献につながるものを好むことからもわかるとおり、環境問題改善を含むサステナブルな社会に対する意識が高い。そのため、「無駄になりそうもの」=「ゴミを出すこと」への罪悪感を抱いており、無駄になりそうと判断されたものは購入にはつながらない。企業側にとっては、購入することに意味や意義を感じさせる商品作りが求められているといえる。



新商品は実際に触ってみるまで購入しませんか?


音楽や映画、ドラマに関して興味があるアジアの国はどこですか?

およそ7割が「新商品は実際に触ってみるまでは購入はしない」と回答していることから、Z世代はデジタル・ソーシャルネイティブでありながら、リアル店舗思考が強いと考えられる。Z世代はSNSへの関心が非常に高く、2021年4月に弊社が実施したアンケート調査では、10代の100%がSNSを利用していると回答した。このことから、Z世代へのアプローチ方法としてはSNSが効果的といえる。しかし、購入前に一度店舗で商品を確認しているため、店舗のディスプレイやスタッフからの商品説明などもおろそかにしてはならない。


オンラインショップの利用頻度を教えてください。


オンラインショップの利用頻度を教えてください。

約75%が月に1回以上オンラインショップを利用している。年齢が上がるほどオンラインショップの利用頻度が上がる傾向にある。また、学生はオンラインショップ利用頻度が低いが、社会人となり自由に使える金額が増えるとオンラインショップ利用頻度が高くなっている。デジタル・ソーシャルネイティブといわれる世代のため、オンラインでの買い物にも抵抗感が少ないことがうかがえる。


オンラインショップでの購買時に重要視するものはなんですか?


Q.購入検討時にSNS投稿動画を利用した感想を教えて下さい。

オンラインショップを利用する際に重要視するのは「商品の価格」「送料の安さ」が約7割。金額面は商品購入の際の大きなポイントだ。「商品のクチコミ・評価」は約6割。女性がいかにクチコミ情報を重視するかがわかる。それに「サイトの信頼性」「商品の説明」が続く。


オンラインショップを利用する際は、どのデバイスを使用していますか?



オンラインショップを利用する際は、どのデバイスを使用していますか?

約85%がスマートフォンでオンラインショップを利用している。いつでも持ち歩いているスマートフォンで検索から購入までを完結させていることがわかる。デジタル・ソーシャルネイティブのZ世代にとって、スマートフォンは無意識に使用するほどに生活に溶け込んだツールといえる。今や当たり前ではあるが、スマートフォンから見やすいWEBサイト作りは必須だ。また、スマートフォンからはSNSを利用していることが推測されるため、SNSでの商品紹介から、オンラインショップでの購入へ結び付ける工夫が必要だろう。


オンラインショップで最近購入したものは何ですか?

洋服、本、グッズ、化粧品、コンタクトレンズの購入が目立つ。試着ができないオンラインショップでの洋服購入だが、Z世代には受け入れられていることがわかる。アイドルやアーティストのグッズとの回答が多いことも特徴的だ。「推し文化」をけん引する世代といえる。彼女たちの「推し」とのコラボ商品開発や「推し」をPRへ活用するなどの施策は、Z世代女性の消費欲を刺激すると考えられる。


※ワードクラウド:スコアが高い単語を複数選び出し、その値に応じた大きさで図示しています。単語の色は品詞の種類で異なっており、青色が名詞、赤色が動詞、緑色が形容詞、灰色が感動詞を表しています。

※ユーザーローカル テキストマイニングツール( https://textmining.userlocal.jp/ )による分析



■まとめ

93.3%が「買い物にコストパフォーマンスを求める」と答えた。そして、「無駄になりそうなものは買わない」との回答が82 5%。Z世代女性の買い物に対する堅実さが浮き彫りとなった。流行よりも自分の好みを大切にし、社会貢献につながるものを選ぶZ世代女性の心をつかむには、彼女たちの声を聴き、商品・サービス・PRに取り入れることが必要だ。

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■調査概要

【調査期間】 2021年4月22日~4月27日

【調査方法】 インターネット調査

【調査対象】全国女性(15~24歳)240人

【調査協力】LiLi株式会社

【お問い合わせ】https://herstory.co.jp/contact




日野佳恵子 株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役  1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。

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