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女性視点マーケティングが切り拓くサステナブルな未来(前編)

市場の8割を左右する女性視点マーケティング詳解 vol.36


女性視点マーケティング戦略コラム

女性視点マーケティングの第一人者であり、株式会社HERSTORYの代表取締役でもある日野佳恵子による、本連載。第36回目は、サステナブルな社会の実現に向けた女性視点マーケティングの重要性について解説いたします。


HERSTORYは、女性視点マーケティングを専門に事業を展開しています。この連載記事では、「女性視点マーケティング」の重要性に焦点を当て、具体的な事例を交えてわかりやすく解説していきます。皆様のビジネスに新たな視点やアイデアを提供し、今後の展開に役立てていただける内容となっています。ぜひ、ご活用ください。


 

持続可能な社会に向けた女性視点


近年加わった“サステナブル”という視点は、持続可能な社会に向けて、世界中が手を取り合っていかなければ、私たちが住む地球、人類そのものが立ち行かなくなってしまうという考え方です。

これは、あまりに大きなテーマで、地球で暮らす私たち一人ひとりの意識の集合体であったことを自覚せざるを得ない時が来たのだと感じます。


今回は事例ではなく、女性視点であるソーシャルな視点が、いかにSDGs的な意識であるのかをお話しします。


新型コロナ拡大によって進化したパスコのSNSマーケティング戦略


この年、新型コロナの拡大によって、華やかなイベントや店頭でのお客様へのアプローチなどの自粛を余儀なくされたのです。

それらは新しい仕事の仕方、お客様との関わり方を考える機会にもなりました。選任部署として立ち上がったSNSマーケティングコミュニケーション室の役割も、顧客コミュニケーションというだけでなく、企業戦略としても位置づけられる重要な部署へと向かっています。


顧客と企業が「共育」しあっている、パスコ・サポーターズ・クラブをぜひのぞいてみてほしいと思います。


ここでは、女性たちが素敵なパンのレシピやアレンジを投稿するだけでなく、アンバサダーと言われる女性たちが、意見交換を行ない、積極的にパスコとの関わりを深めています。


プロダクト志向ではなくライフ志向の女性視点マーケティング


女性視点は、ソーシャルマーケティング型のアプローチとなります。

ソーシャルマーティングとは、マーケティングの大家、フィリップ・コトラーによって1971年に提唱されました。企業の利益追求中心のマーケティングに対して、社会との関わりを重視するマーケティングという考え方です。


女性視点は、生活と暮らしから物事を見るため、無意識にソーシャルな意識に重みがいく視点になります。

多くの企業は、ソーシャルな視点を持っていると言われるかもしれませんが、これは企業規模や経営者の意識によって、実際のところ大きなバラつきがあると思っています。


他の先進国に比較して、日本はソーシャルアプローチ型のマーケティングは弱かったと言えるでしょう。その第一の理由が、女性視点が経営戦略に入ってこなかったことが挙げられます。「お客様と共に」「社会と共に」と言いながら、当の経営人の生活や暮らしは、妻に任せっきりの男性中心で、これが日本企業の特徴でした。


売上至上主義の社会にならざるを得なかった日本社会


さらに日本は、約9割が中小企業です。

企業規模が小さくなるほど、ライフ志向よりは、プロダクト志向になりやすいのです。

どうしてもゆとりがないため、売上至上主義にならざるを得ませんでした。


モノづくりニッポンの素晴らしいところを、これから女性視点マーケティングと組んで、ライフ志向と融合させれば、きっと新たな化学反応が起こることでしょう。


ソーシャル意識が高まる文化をつくり出せれば、まだまだ面白い可能性が大いにある国なのです。


そのためには女性視点から物事を見る機会を意識的に増やすこと、そして女性視点が入った経営陣、幹部の体制をつくること、女性視点から見た「快」「不」を把握し、回避や取りやめを検討する勇気が必要となると予想します。


SNSの炎上は、女性から見て「不快」がほとんどのケース


最近、「SNSで炎上したがどうしたらいいのか」という相談のサポートをすることがあります。そのほぼすべてが、女性の共感を得たい商品に対して、女性が見て不快と感じる広告を打っている例です。


たとえば某ストッキングメーカーのSNSで、「私たち女性が買うストッキングなのに、あきらかにイラストは男性が喜ぶセクシー画になっている」というケース。

某行政の街をイメージアップするキャンペーンポスターでは、少女顔で胸の谷間が大きく強調されたアニメを使用し、地元のPTAから大ブーイングになってすべて撤去するという事態もありました。


食べ物と女性の下着を組み合わせたプロモーションでは、「女性を食べるという印象が不快だし、子どもによくない」と物議になるなど、概ね「いやらしい」「子どもによくない」という視点からの炎上が中心です。


女性視点マーケティングは、無意識に誰かをディスることや、自虐ネタ、人を傷つける風土や文化を是正していくのにも効果的と言えるでしょう。


2009年に生まれた女性視点マーケティングのアプローチ図は、当時は、誰に言っても「?」という顔をされました。


講演でこの話をしても、「あなたの言っていることは意味がわからない」「そんな視点では売上は上がらない」と散々なご意見をいただいたこともありました。


それでも今こそ、このアプローチが必要だと自分でも驚くほどに感心します。

女性たちの声は、本当に10年先を見ているのだと。



次回は、女性視点マーケティングの成功に必要な「6つの共」と「6つの価値」についてお話しします。


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日野佳恵子

株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役  1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。


【著書】

「クチコミュニティ・マーケティング」

「女性たちのウェルビーイング」

「女性たちが見ている10年後の消費社会」等ベストセラー多数。

 

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