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【ハイアールアジアR&D株式会社】今までの調査では見えにくかった顧客起点のリアル。女性の生活実態から顧客層を明確化

  • 女性インサイト総研
  • 10月23日
  • 読了時間: 5分
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ハイアールアジアR&D株式会社

女性インサイト事例

(左から)ハイアールアジアR&D株式会社 木村様、安様、阿部様


■INDEX



ブランドの方向性を定めるカギは、生活実態にあった


ハイアールアジアR&D株式会社様は、グローバルに展開する家電メーカー・ハイアールグループの日本における研究開発拠点として、日本市場に向けた商品企画・開発を担っています。

同社ではこれまでも自社で顧客分析やペルソナ設計を積極的に進めてきましたが、従来の年代や世帯年収といった基本的な属性に加え、より多面的な視点から顧客像を深く理解する必要性が高まってきました。特に、Wブランド(Haier/AQUA)が発展するうえで、それぞれのブランドに最も共感しやすい顧客像を明確に描くことが、今後のブランド戦略をさらに強化する鍵となっています。


そこで今回、“お客様の解像度”を高める必要性を再認識し、女性インサイトに特化した弊社に調査を依頼。定量調査、インタビュー、トレンド分析を組み合わせたアプローチにより、LTVの違いを生む「共感のスイッチ」や「購入の意味づけ」が可視化され、具体的な改善施策へのヒントが得られました。


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(左)AQUA TXシリーズ/(右)Haier CŌRUシリーズ


この課題に対しHERSTORYは、冷蔵庫の中身やユーザーの声を調査し、自社で蓄積した知見と組み合わせて生活実態を深掘り。単なる定量・定性調査にとどまらず、消費者のライフコースやライフステージを考慮した徹底的な顧客分析を加えることで従来にはない分析を実現しました。さらに、調査を目的化せず、KGI達成のための手段として設計することで、ブランド戦略の明確化につながる顧客インサイトを導き出しました。



戦略創新本部 日本グループ ディレクター 木村 敏明 様
戦略創新本部 日本グループ ディレクター 木村 敏明 様

これまでも定量・定性の調査は行ってきましたが、調査結果が“なぜそうなるのか”まで深く理解することは難しく、分析が表層的にとどまる課題がありました。HERSTORYの調査は、インタビューや写真分析に加え、35年以上にわたり女性インサイトを研究してきた知見を基盤にした徹底的な深掘りが印象的でした。



冷蔵庫商品開発本部 商品企画グループ ディレクター 阿部 巧 様
冷蔵庫商品開発本部 商品企画グループ ディレクター 阿部 巧 様

特に新鮮だったのは、女性と男性で購買決定要因となる視点の違いを具体的に整理いただけたことです。これまでは開発メンバーの9割が男性メンバーなのもあり、男性視点でスペック重視に考える傾向がありましたが、生活シーンを基点に価値を見出すことの重要性を理解できました。今後の商品企画でも大きなポイントになると感じています。



冷蔵庫商品開発本部 商品企画グループ 安 英蓮 様
冷蔵庫商品開発本部 商品企画グループ 安 英蓮 様

過去に日野代表の講演会に何度か参加し、HERSTORY社のクラスター分類に強い関心を抱いておりました。今回のプロジェクトでは、その分類手法を活用し、女性視点を中心に据えながらも、男性視点も取り入れたインサイト分析を実現することができました。調査を進める中で、わたし自身女性として、また主婦として深く共感する部分が多くあり、これまで気づかなかった新たな視点も得ることができました。

短期間ではありましたが、HERSTORY社の皆様と密に連携しながら取り組むことができ、有意義な調査結果を得られたことを大変嬉しく思っております。


 

属性分析では見えなかった、Wブランドの顧客課題

HERSTORYは、「モノ軸からヒト軸へ」という顧客起点での視点を取り入れ、生活実態に基づく潜在ニーズを把握する調査を設計しました。

デプスインタビューで生活者の声を聴き、さらに家庭の冷蔵庫内を撮影した写真を収集。声と写真を組み合わせることで、従来の数値やアンケートだけでは把握できなかった暮らしのリズムや利用実態を可視化しました。

 

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HERSTORYは「モノ軸からヒト軸へ」という顧客起点での視点を取り入れ、

生活実態に基づく潜在ニーズを把握する調査を設計しました。



声と写真で潜在ニーズを可視化

調査は、乳児から中学生までの子どもを持つ女性を対象に実施。アンケートで基本的な利用実態を把握したうえで、デプスインタビューで購買経緯や不満点を掘り下げました。さらに、家庭の冷蔵庫内を写真で収集し、実際の使い方を具体的に確認しました。

この分析からは、冷蔵・野菜・冷凍室それぞれの使い方に生活者ごとの工夫や不満が表れ、なぜそのような使い方になるのかという根拠まで把握することができました。従来「スペックで比較する市場」では見過ごされがちだったリアルな視点です。


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アンケート調査に加え、各家庭の冷蔵庫を撮影してもらい、利用実態や不満点を可視化。



ライフステージごとに異なる顧客像を再定義

結果、同じファミリー層でもライフステージによって重視するポイントが大きく異なることが明らかになりました。従来「子どもがいる家庭」と一括りにされていた層を複数の顧客像として再定義できたことで、それぞれのブランドに適した顧客像を提示し、商品開発やマーケティングにおける役割分担を整理することが可能となりました。


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 ハー・ストーリィ社員(左3名)とハイアールアジアR&D株式会社ご担当者様(右3名)との打合せ風景



生活実態から得た顧客インサイトを次の開発へ

本調査を通じて、従来の属性分析では捉えきれなかった生活実態に基づく顧客像を明確化。数字やカタログスペックだけでは浮かび上がらないインサイトが整理され、今後の商品開発やWブランドのマーケティング戦略に生かせる成果につながっています。


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ハイアールアジアR&Dセンターにて。(左から)HERSTORY 次良丸、

ハイアールアジアR&D株式会社 木村様・安様・阿部様、HERSTORY 日野・木下



【ハー・ストーリィ担当者】

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(左)マーケティング部 専任研究員 次良丸 摩耶

(中央)代表取締役社長 日野 佳恵子

(右)マーケティング部 リーダー/主任研究員 木下 萌子

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