【株式会社ふらここ】顧客起点から考えた商品開発プロジェクト。ファンの想いと期待を受けて、社内一丸となり“らしさ”をカタチに。
- 女性インサイト総研
- 22 時間前
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株式会社ふらここ

「赤ちゃんのように可愛らしい表情」を特徴とした雛人形・五月人形の企画・販売を行う株式会社ふらここは、“人形を通して、家族の幸せを届けたい”という想いを大切にし、伝統を守りながらも現代の暮らしに寄り添う提案を行い、多くの母親世代に支持されています。
一方で、節句商材は販売シーズンが限られるため、通年で安定した売上を確保することが課題でした。そこで、季節商材に依存しない通年での販売拡大を目指し、HERSTORYと新商品の開発プロジェクトを始動しました。
■INDEX
一般消費者との座談会で見えた“顧客の違い”
ふらここの顧客分析は、弊社が開催している女性モニターとの座談会形式の体験・ヒアリング会「herVoiceカフェ会議」への参加からスタートしました。20~60代のライフステージの異なる女性たちに自社商品の印象や購買に関する意識を幅広くヒアリング。自社ブランドを知らない層や、ターゲット以外の層の声を聞くことで、購買時に重視するポイントやブランドへの期待・印象を客観的に把握することができました。これまで主に自社顧客から意見を得ていたふらここにとって、異なる価値観に触れる貴重な機会となりました。

自社顧客の声から得た“開発の方向性”
続いて、自社顧客を対象とした新商品アイデア発表会&ヒアリング会を実施。実際に購入・利用している顧客の声を深掘りし、ブランドへの共感理由や、商品に対する期待などを1人1人にじっくりとヒアリングしました。
ヒアリングの中では、「雛人形や五月人形に限らず、日本の伝統文化を大切にしている」という声が多く寄せられました。こうした意見を通じて、自社顧客が“商品そのもの”だけでなく、“文化や想い”に価値を感じていることが見えて来たと同時に、自社顧客と一般消費者の違いが明確に可視化され、ブランドの強みが整理されたことで、開発の方向性を具体的に定めることができました。
2回のヒアリングを通じて得られた顧客データを分析した結果、チーム内で「どの層にどんな価値を届けるべきか」という具体的な方向性が共有されました。やみくもに企画を進めるのではなく、顧客理解をもとに検討を進められたことが、チーム全体にとって大きな成果となりました。

社長が目指す今後の展望
今回のプロジェクトの成果は社員総会でも報告されました。原 英洋 代表取締役が自らHERSTORYとの取り組みの意義や、お客様を招いた新商品アイデア発表会の内容を全社員に共有。
「新商品アイデアについて、社員全員が好意的な反応を示してくれました。具体的な商品開発や販売戦略の立案はこれからの取り組みですが、プロジェクトメンバー以外の社員たちも前向きに協力してくれる手ごたえを感じています」と語り、プロジェクトを通じて生まれた共通の理解が、社内に前向きな空気を広げたといいます。

社員とともに、顧客理解を次の成長へ
今回のプロジェクトをきっかけに、ふらここでは「顧客を起点にした商品づくり」を全社で進める基盤が整いました。社員総会での共有を通じて、社内のさまざまな部署が互いに意見を出し合いながら、顧客の声を企画やサービスに活かす動きが広がっています。
原社長は、「お客様の声を聞くことの大切さを、社員全員が改めて実感してくれたように思います。今後も顧客起点をもとに、より良い商品づくりを進めていきたいです。」と述べ、今後も顧客起点を軸にした開発体制の強化を進めていく考えです。
ふらここは今後、節句商戦にとどまらず、年間を通じた顧客接点の創出と新たな価値提案を進めていきます。顧客起点を基盤に、ブランドの存在価値をより高めていく――。
その継続的な取り組みこそが、ふらここが目指すこれからの成長です。




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