市場の8割を左右する女性視点マーケティング詳解 vol.4
女性視点マーケティングの第一人者であり、株式会社HERSTORYの代表取締役でもある日野佳恵子による、本連載。第4回目は、コロナ禍の影響で価値観が変容していく中で、どのようにして「感じる」マーケティング=「女性視点」のマーケティングが研究され進化してきたのかをお伝えします。
HERSTORYは、女性視点マーケティングを専門に事業を展開しています。この連載記事では、「女性視点マーケティング」の重要性に焦点を当て、具体的な事例を交えてわかりやすく解説していきます。皆様のビジネスに新たな視点やアイデアを提供し、今後の展開に役立てていただける内容となっています。ぜひ、ご活用ください。
「見えないこと」が価値になる2021年からの10年
新型コロナウイルスの感染拡大によって「価値観が変わった」「以前のやり方は通用しない」「この先どうなるのか。消費者の先が見えない」と多くの人々が言っていたのを覚えていますでしょうか。
安心してください。実は、それは女性視点が教えてくれます。女性は、見えていない世界を感じる力があるからです。第六感と呼んできただろうそれは、見えないだけに今までは周囲に上手に伝えることができませんでした。目に見えるモノに価値がある時代がとても長かったこともあります。
マーケティングとは、モノの量を拡大するために必要な視点でしたが、やっと時代が追いついてきました。「見えないこと」が価値になってきているのです。「感じる」マーケティング=女性視点マーケティングを良く知る必要があるのです。
10年先を感じながら価値観を進化させる女性たち
近年、よく言われている「モノからコトへ」という言葉ですが、女性視点マーケティングでは、もともとモノよりは目に見えないコトを重視してきました。また、「共感マーケティング」「共生マーケティング」「共創マーケティング」といった「共」を活用する言葉も見聞きするようになりましたが、「共」は女性視点マーケティングの真髄です。さらに「プロダクトインからマーケットインへ」という言葉ですが、まさに!女性視点マーケティングは、日常の生活から物事を見るマーケティングに当たります。
2010年からの10年。女性たちが見てきた世界は「コトからイミ(意味、背景や想い)」へと移行してきました。そしてコロナによって命の大切さや思いやりなど、社会的な存在意義を強く意識するようにもなりました。2020年、「イミからイギ(意義)」へと進行し、「モノ→コト→イミ→イギ」へと女性視点は本質の変化を受け入れてきました。女性たちは10年先を「感じて」いるのです。2021年からは「イギ」の時代になります。今まで見えなかった女性視点を取り入れて、共に次世代へ「イギ」ある社会をつないでいきましょう。
女性視点マーケティングの気づきと誕生
私が女性視点マーケティングに気づいたのは、広告会社に勤めていた20代の頃でした。会議中のやり取りでは、常にデータが求められ、新人だった私は、説明するための資料づくりに忙殺され、仕上げた資料はコテンパンに否定されていたのです。
毎回、口にはできなかったですが、「こうしたらいいのにな」という根拠のない感覚を持っていました。それを言語化したいと、ビジネススクールや数々のセミナーに学びにいき、そしてある時、気がついたのです。
マーケティングとは、男性視点なのだと。
この気づきはとてもショックでした。そこで独立を決意したのです。
1990年、「感じるマーケティング=女性視点マーケティング」が存在することを実証するための会社、株式会社ハー・ストーリィを創業しました。
続きは、中編でお伝えします。
次回は、本記事の中編です。どのようにして女性視点マーケテイングが研究され進化したのか、女性視点マーケティングを成功に導く心構えをお伝えします。
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日野佳恵子
株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役 1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。
【著書】
「クチコミュニティ・マーケティング」
「女性たちのウェルビーイング」
「女性たちが見ている10年後の消費社会」等ベストセラー多数。
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