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女性視点マーケティングの学びに最高の研修場のスターバックス

市場の8割を左右する女性視点マーケティング詳解vol.73

女性視点マーケティング戦略コラム

女性視点マーケティングの第一人者であり、株式会社HERSTORYの代表取締役でもある日野佳恵子による、本連載。第73回目は、マーケティングにおけるトレンドの重要性について解説します。


HERSTORYは、女性視点マーケティングを専門に事業を展開しています。この連載記事では、「女性視点マーケティング」の重要性に焦点を当て、具体的な事例を交えてわかりやすく解説していきます。皆様のビジネスに新たな視点やアイデアを提供し、今後の展開に役立てていただける内容となっています。ぜひ、ご活用ください。

 

タンブラーは1つで十分?


ワークショップのタウンウォッチングでは、スターバックスの前で足を止めます。

「入口すぐの棚に、コーヒーを入れて持ち歩けるタンブラーが置いてあります。季節限定や地域限定など、さまざまなボトルデザインがあり、女性ファンの中には、このタンブラーを季節ごとに買い足して楽しんでいる方もいます」と伝えたところ、参加している男性が「なぜタンブラーを何個も持つ必要があるのですか。ひとつで十分でしょう。壊れたなら別ですが、場所も取りますし、タンブラーはタンブラーなので何個もいらないと思います」と言ってきました。


スターバックスのタンブラーから見る女性と男性の消費者心理の違い


その時、参加していた女性が「私、何個も持っている人です(笑)。だってクリスマスはクリスマス限定柄のほうが持っていて気分が上がりますし、春は桜柄のほうが春らしくて幸せな気分になれるんです。今、家には6本ぐらいあります」と答えていました。


男性は目を丸くして「わからないなー」と言っていました。この会話は、過去のワークショップで何度も、受講者が変わっても繰り返される会話です。


女性は、街中がクリスマスという世界観に染まってくる時、持ち物も気持ちをクリスマス気分に合わせて統一させたいと思っているのです。スターバックスが出す季節限定商品は、マーケティングの勉強のために、ぜひ毎シーズンチェックしていただきたいです。トレンドをしっかり捉えた提案がされています。


スターバックスの消費者心理を掴むハロウィントレンド


たとえば、ハロウィンの時期を見ても、「今年らしいテーマ」をきちんとオリジナルで出してきます。「毎年のことだから、この程度でいいんじゃない」ではありません。


2018年のテーマは、「あなたはどっち? あなたの中に眠る本当の姿は魔女?姫?」として、ウィッチフラペチーノとプリンセスフラペチーノを提供していました。


2019年のテーマは「マスカレード(仮面舞踏会)」で、真っ赤な色のフラペチーノとラズベリーモカを出しています。2020年には、ゴーストや黒猫をテーマにしたハロウィングッズが充実していて、キャラクターのクマのぬいぐるみ「ベアリスタ」は、季節限定のテーマに合わせて洋服を変えるなど工夫がされています。


世界各国で異なる商品があるため、もし新型コロナがなければ、スタバグッズを購入するために海外に行く人たちがいるほどの人気です。


サステナブル意識とマーケティング戦略


ちなみに、弊社のレポート「HERSTORY REVIEW」2020年12月号のテーマは「サステナブル意識消費」でしたが、女性消費者102人、法人企業32社に聞いた「あなたがサステナブルだと思う企業はどこですか?」という質問では、女性消費者、法人企業の両方で第1位にスターバックスが選ばれました。


女性消費者の1位はサントリーとスターバックス、法人企業の1位はトヨタとスターバックスでした。女性消費者と法人企業の両方で1位となるスターバックスは、テレビCMをしないことで知られていますが、店頭での姿勢、行動、商品がそう感じさせるのでしょう。


スターバックスにはあまり行かないという方も、女性視点の勉強のために、ぜひ定期的に覗いてみてください。


多くの女性が支持するヒントを発見できるはずです。



次回は、女性視点を活かしたシーン提案について解説していきます。



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日野佳恵子

株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役  1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。


【著書】

「クチコミュニティ・マーケティング」

「女性たちのウェルビーイング」

「女性たちが見ている10年後の消費社会」等ベストセラー多数。

 

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