
6/29(水)は第3回目。「世界と日本で考える。女性の社会課題とビジネスの創出」をテーマに講義&ディスカッションを行いました。
今回は世界と日本を相対比較しながら日本の現状と課題を見つめ、女性のウェルビーイングの課題の深堀、商品開発やサービス開発の種を見つける回。
伴走講師の永田先生より物事の無知や無理解はなぜ起こるのか、要因は何か、さまざまな軸から社会課題の解決のための言語化をしていくことが大切という講義を受けました。
|世界で注目が高まるフェムテック

フェムテックコミュニティジャパン創業者の皆川様にフェムテック領域の最新動向について講義をしていただきました。
フェムテックは女性特有の疾病やホルモンバランスに起因した症状など女性のヘルスケアに関連した幅広い領域が対象となる点や直近10年くらいで世界的にフェムテックへの注目が高まっているが、日本でもフェムテックが広がりを見せている点についてその背景として、タブー視されている部分をもっとオープンにしていこうという考えが生まれているということをお話いただきました。
また、フェムテックは若年層への認知や興味は高いが、50代~60代くらいの世代にはまだ許容度が低いという現実に触れ、世代間の認識のギャップなどをどのように埋めていくのかなどフェムテック普及に向けた現状の課題についてもお話いただきました。
|ジェンダーギャップ世界120位日本に根強く残る「アンコンシャスバイアス」

続いて、株式会社Cradle代表取締役社長でアーティストとしても活躍されているスプツニ子!氏に日本女性の社会課題とビジネス創出について講義していただきました。
女性の活躍を考えたとき、体の課題をケアしてくことが大切。生理のこと、妊娠・出産のタイミングや体調のこと、さらには更年期のことも考えた上で、健康課題を個人任せにするのではなく、企業が、社会がしっかりケアするようなカルチャーを作っていくことが必要ということを学びました。
また、日本はジェンダーギャップ120位という現実を目の当たりにし、日本に根強く残る「アンコンシャスバイアス」が存在していることを知りました。
例えば、 「女性が出すお茶はおいしい」 「女性ならではの細かい気配り」 「女性は職場の華だから…」
など、良かれと思って、配慮だと思って発言していることが実は女性の活躍を阻止しているのです。
また、構造的な差別(差別の意識がなくても社会や企業の構造の偏りが生じることで、特定の性別にとって不利な状況が生まれてしまうこと)についてもお話いただきました。
男も女も関係な、ジェンダーレスの時代である!ということは一見聞こえはよいが、現状の偏りや構造的な差別を意識せず「平等」を謳うのは公平ではない、意識して変えていくことが必要ということを学びました。
|各グループディスカッション

後半は、前半の講義を聴いて各チームでグループディスカッションを実施。
講義を聴いて、女性のウェルビーイングを進めるにあたりこれからこんなことが大事になるのではないか?また、事前課題「生理の無知や無理解がどこから生まれてくるのか」をふまえてチームでブレストしました。
今回もたくさんの意見が出て各チームの発表を聞きながら女性のウェルビーイングに関するキーワードを出し合いました。
ブレイクアウトルームで行ったディスカッションの内容は、最後にグループ代表者から全体に発表し、それぞれの考えなどのシェアを行いました。
|次回に向けて
第2回目の特別講義(7/6開催)は、「『消費者インサイトから商品・サービスアイデアの種を見つける』方法」について講義を受けます。ワークショップ形式で学びます。
【参加者からの声一部ご紹介】
”女性躍進を掲げることは男女平等ではないのではないか”という問いかけは自身にも少しありました。ただ、現状の社会の構造的な偏りが顕在していることをふまえ、平等ではなく公平にする取り組みを推進することは必要だという話を聞いて、納得できました。
アンコンシャスバイアスについては、日々実感しているので、ウェルビーイングの実現には大きな課題だと思いました。
世界的に、フェムテック市場は大きく成長している分野なのだと思ったのと同時に、社会が(主に白人)男性基準で形成されてきたのだなと痛感しました。
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