【最終発表会】女性のウェルビーイングから企業の価値創造を目指す発表会~
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【最終発表会】女性のウェルビーイングから企業の価値創造を目指す発表会~



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第2期最終発表会集合


|最終発表会 3カ月間の集大成!ウェルビーイングをテーマに、女性のウェルビーイングから企業の価値創造につなげるビジネスプラン発表会 最終回では女性たちの社会課題を発見し、ビジネスで解決することを目指し、女性のウェルビーイングから企業の価値創造につなげるをテーマに、2022年5月から約3カ月にわたり行われたWELL WOMAN異業種ワークショップで講義やディスカッションを重ねてきました。


その集大成として第6回目の2022年8月31日にて、各チームのビジネスプラン発表会を開催しました。優秀賞受賞チームおよび各チームの発表テーマをご紹介します。


 

  1. 【最優秀賞受賞チーム:県人会】 子どものいたずらで、ママの固定概念を吹き飛ばそう 子育てを変えるで賞「いたずらんど!」

  2. 【優秀賞受賞チーム:なないろ】 カラダもココロも元気に。好年期実現のための新しい朝食スタイル 新しい朝になるで賞「なないろ朝食便」

  3. 【こんなパパが増えてほしいで賞:山田錦】 パパと子どもが共に学び過ごす時間がママのゆとりを生む 「Papako GO」

  4. 【人生100年時代の質を変えるで賞:YOLO】生理がいつもと変わらない365日の1日になるために「35歳からのmyコンシェルジュRE:SEIRI」

  5. 【私たちの世界が広がるで賞:Hygge】 恥ずかしい・聞きづらいから生まれる無知・理解不足を仮想空間で解決! 「ふぉたば」

  6. 【パートナーシップに不可欠になるで賞:ハピネス】 なりたい自分でいるための家事ワンオペ解消アプリ 「OLEKAJI」


 

【最優秀賞受賞チーム:県人会】子どものいたずらで、ママの固定概念を吹き飛ばそう 子育てを変えるで賞「いたずらんど!」


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最優秀賞受賞チーム 榎本那奈美、田中千津美様、中越博信様、峯野秀行様、森下由香子様


|受賞理由


  • 最近、人々が集う場としてトレンドとなっている銭湯という場を選んだことは、時代をキャッチしているといえる。また「いたずらんど!」というネーミングも素晴らしい(日野)。

  • 常に自分たちの課題を深堀りし、こうでなければならないという固定観念を持たない姿勢で臨機応変にビジネスモデルを変化させた点が評価できる(永田)。

  • スーパー銭湯だけでなくさまざまな場所での展開の可能性がある。BtoB の視点から幅広い領域での取り組みができそう(参加者)。


■子育て中に感じる孤独は母親の内面と相関

私たちは女性の貧困という社会課題に着目し、女性の正規雇用比率が低下しやすい「出産後のママ」を中心に女性のウェルビーイングを考えました。


大阪府八尾市の4カ月および3 歳半健診に参加した母親を対象にした無記名アンケートによれば、子育て中に感じる孤独は、子育てへの満足感や自信の有無などという母親の内面と相関するもので、その原因は母親自身の自己効力感の欠如。つまり、「自分にはうまく子育てできる能力が備わっていない」と思っていることにあることが分かりました。

また別の調査では、実に多くの母親が理想の母親像になれず自信を失い自分を責めている姿が浮き彫りになっています。


私たちはその原因となっている、母親自身の固定概念を取り払い、自分自身を認めることのできる状態こそが母親のウェルビーイングであると捉え、子どものいたずらでママの固定概念を吹き飛ばす「いたずらんど!」というサービスに着手しました。


■ママが「自分で自分を認められる」人生をサポート

私たちは、母親の孤独や不安を解消できる場を設けたいと考え、「いたずらんど」という事業を考えました。スーパー銭湯に併設した「いたずらんど」では、年齢ごとに分けたスペースに保育士が常駐、安心して子どもたちが遊ぶことができます。


また、子どもがやりたくなるようなグッズを用意、「だめ!」「やめて!」など言わなくてもいい環境を提供し、ママの持つ固定観念を取り払う

きっかけを作ります。


「いたずらんど!」の特徴は4つ。

「1.ターゲットはママ」

「2. 危ない、汚れる、壊れる、迷惑をかけるなどを気にしなくていい空間」

「3. 大変な育児の中にあっても子どものいたずらを笑い飛ばせるきっかけを作る」

「4. 共通体験を通してママ同士の関わりを作る」ことです。


そして「いたずらんど」の事業を継続させるために、年齢に合わせたさまざまな事業を提供、負の感情をプラスに転じるための事業展開を続け、子どもの成長だけでなく、ママが「自分で自分を認められる」人生のサポートを続けていきたいと考えています。子育てを日々がんばっているママが、大変なことも笑い飛ばせるように、また自分で自分を認められるようになってほしいと思います。


|【優秀賞受賞チーム:なないろ】 カラダもココロも元気に。好年期実現のための新しい朝食スタイル 新しい朝になるで賞「なないろ朝食便」


女性 商品開発
優秀賞受賞チーム 榎本幸司様、小田祥人様、金子奈都子様、佐々木仁紀(HERSTORY)、内藤弘子様、渡辺香織様


|受賞理由

  • 宅食業界の中でマーケットの少ない「朝食×和食」に着目した点が評価できる。私自身が使ってみたいサービスでもある(日野)。

  • 思いついたさまざまなアイデアの根幹を考える中でたどり着いた更年期。アイデアを広げたり絞ったりを繰り返しながら本質に行き着くというプロセスを十分に味わえたと思う(永田)。

  • 自分も更年期世代のビジネスでいろいろな案を検討したが、食事サービスは思い付かなかった。ぜひ利用してみたい(参加者)。

家族や仕事を優先し「自分のこと」は後回しにしてきた更年期世代

私たちは、更年期世代の女性が毎日明るくイキイキと過ごせることを願い、商品・サービスを検討してきました。

まさに今、更年期を迎えているのは、女性ホルモンの分泌量が大きく変化する40代後半~50 代の女性で、いわゆる第二次ベビーブーム世代を含みます。また政府は今年に入り「女性の更年期障害に関する実態調査と支援策の検討」を明言。国を挙げた更年期対策が始まる今こそがビジネスチャンスであると捉えました。

更年期世代の女性を見ると「女性が家事育児をすることが当たり前」と考えられた時代背景もあり、専業主婦は全てが子ども優先のワンオペ育児をこなしてきました。妊娠・出産しながら復職したワーキングママの第一世代は、ワンオペ育児と出世のハードルを抱えながら仕事と育児を両立。雇用機会均等法の第一世代である独身キャリア組は、男性と同様の職についたものの、出世という見えない壁に向かってキャリアを築いてきました。


それぞれの更年期世代の女性たちは、家族や仕事を優先し「自分のこと」は後回しにしてきた世代でもあります。


■「更年期を好年期に変えて女性の笑顔をつくりたい!」という目標を掲げて そこで私たちは、カラダもココロも不調を抱える更年期を、「好き」という漢字を使って「好年期」に変えることをコンセプトとし、変化を迎えるココロもカラダも愛して10 年先までイキイキとした自分でいられる期間と定義しました。

40~60代の女性を対象としたある調査で今後の人生をより充実させるために必要なことを聞くと全ての年代が健康と体力、関心の高い美容では全ての年代でバランスの良い食事だったことに着目、好年期のための朝食習慣を届ける「なないろ朝食便」というサービスを考えました。

このサービスは、更年期世代に合わせて、質はもちろん、薬膳や発酵など更年期の不調ケアにつながるメニュー展開や料理のおいしさを引き立たせるデザインの使い捨て容器を採用しました。


今回、年齢や性別、業種が異なる6 人が「更年期を好年期に変えて女性の笑顔をつくりたい!」という一つの目標に向かって意見交換、価値観の違いを昇華させた過程は、社会のウェルビーイングにつながったのではないかと感じています。


|【こんなパパが増えてほしいで賞:山田錦】パパと子どもが共に学び過ごす時間がママのゆとりを生む「Papako GO」


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こんなパパが増えてほしいで賞受賞チーム 井上彩子様、川端邦明様、佐藤理紗様、清水美香様、安並潤様 様

■パパと子どもが共に学び過ごす時間がママのゆとりを生む

女性の活躍推進や少子化などの社会課題解決に向けてさまざまな取り組みが進む一方、「子どもがいる働く妻の幸福度が低い」という衝撃的な調査結果があります。


その要因の一つである「家事育児負担」を課題としその解決に向けてジネスプランを考えました。働く子育てママが常に仕事と家事、育児の両方に追われ忙しい毎日を過ごしていることが「子どもがいる働く妻の幸福度」が低い大きな要因となっていると考えられます。


私たちは、夫(パートナー)の積極的な育児参加を促し「子どもがいる働く妻」の負担を軽減させ

るための「パパと子どもの学びに特化した体験教室旅行プランの予約サイト」をビジネスプランとしました。

提供するのはパパと子ども双方の学びとなるような体験教室旅行。パパと子どもが出かけることでママは時間のゆとりを持てますし、学びのあるお出かけにすることでママは罪悪感を持たずにいられます。


体験教室は料理や掃除のやり方やコツなど家事育児につながる内容ですから、パパと子どもは帰宅後スムーズに家事育児に参加できます。また時間を共有することで父子の絆が深まり、子どもと過ごす不安が消えることも、ママの安心につながると考えています。


|【人生100年時代の質を変えるで賞:YOLO生理がいつもと変わらない365日の1日になるために「35歳からのmyコンシェルジュRE:SEIRI」

 

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人生100年時代の質を変えるで賞受賞チーム 大田裕子様、関野絵理様、林玲子様、山田有紀様

■約7年を生理と共に過ごす女性のためのアプリが誕生

プロジェクトを通じて、私たちは女性を取り巻く現状と課題について学びました。

女性の生涯における生理の回数は約400 回。初潮を12 歳、閉経まで40 年、周期を一般的な28 日と仮定すると、生理期間は約2,600 日、約7 年という長い期間を生理と共に過ごすことになります。その生理期間中に約85%の人は何らかの体の症状や悩みを抱えているという調査結果もありました。


しかし多くの女性は心身の不調や不快感があっても我慢することが当たり前で、多くの時間を不本意な状態で過ごしているという課題も浮かび上がりました。


そして私たちはディスカッションを重ね、これらを解決することが女性のウェルビーイングにつながるのではないかと課題解決のコンセプトを「私が私のコンシェルジュ」と設定しました。そこから導き出したプランが「35 歳からのmyコンシェルジュ R E:SEIRI」というアプリサービスです。


サービス名にある「35 歳」は、初潮から閉経までの半分のターニングポイントとなる年齢、「RE:SEIRI」という言葉には、生理、理性、整理 という3つの意味を込めました。コンシェルジェとして、お客さま一人一人にベストな提案をし、背中を押していこうと思います。


|【私たちの世界が広がるで賞:Hygge】生恥ずかしい・聞きづらいから生まれる無知・理解不足を仮想空間で解決!「ふぉたば」


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私たちの世界が広がるで賞受賞チーム 妹尾優子様、高原真由美様、藤本恵李花様、堀内郁絵様、三浦愛菜 様


■メタバースを活用して、誰もが自由に学び交流する場を提供

私たちは、世界幸福度ランキングの日本の他者への寛容さの点数の低さに着目、多くの社会問題は、人間の心と体のメカニズムや性差に関する無知理解不足から生まれるハラスメントと直結。だからこそ、性差を学び理解する場所が必要であると考えました。


そして解決のゴールをジェンダーや年齢に関係なく、老若男女が自由に学べ交流できるような場所や差別や偏見、先入観や羞恥心にとらわれず、フラットな関係で互いが理解し合える、Hygge(居心地の良い)空間とし、教育ヘルスケア型メタバース「ふぉたば」が誕生しました。


メタバースとは、インターネット上の仮想空間に自分の分身であるアバターが参加、他者とコミュニケーションするサービスのこと。「ふぉたば」の提供コンテンツは、現実世界では敬遠しがちな健康診断後の解説アドバイスをバーチャルで行い健康を促したり、シミュレーションでハラスメントを体感したりするなどウェルビーイングを意識したコンテンツを提供しています。


現状のターゲットは独自の健康保険組合を持つ大企業。次のフェーズでは会社員だけではなく、老若男女の誰もが自由に学べ交流できるプラットフォームとして進化せていこうと考えています。


|【パートナーシップに不可欠になるで賞:ハピネス】なりたい自分でいるための家事ワンオペ解消アプリ「OLEKAJI」


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パートナーシップに不可欠になるで賞受賞チーム 石垣慎太郎様、稲葉良太様、井上薫様、菊池梨佳子様、萩原千耶様、廣中稔様


■家事育児のワンオペからツーオペ状態を目指すスマホアプリ

私たちは、ユニセフ研究所「子どもの世界幸福度ランキング」の「子どものいる女性の方が幸福度

が低い」というショッキングなデータを見て、なんとかこの状況を変えたいと、家事のワンオペ解消アプリ「OLEKAJI」というサービスを企画しました。


さて、男性の家事・育児関連時間は、この20年で2倍以上に増えたといわれていますが、女性との分担比率は依然1対6 です。また働く女性が時間貧困に陥っている割合が男性より高いという調査結果もあります。私たちは「働く女性に時間がない」ことを課題と捉え、男性が積極的に関わることで家事育児をワンオペからツーオペ状態にする必要があると考えます。


「OLEKAJI」の狙いは、気軽に利用できるスマホでやらされるからやりたい家事育児へと男性のマインドを変えること。「OLEKAJI 検定」など男性の家事参加率を上げる工夫や男性のやる気、スキルの育成機能などを用意しました。とはいえこのアプリは男性のためだけのものではなく、相互に補完し合い、ワンチームで家事ができるようにすること。


そして、働いても結婚しても子どもがいても、諦めることなくなりたい自分でいられるという私たちが考えるウェルビーイングの実現を目指します。



参加者からの声一部ご紹介

  • ビジネスの立ち上げはアイデアや知恵だけでも、夢や想いだけでも実現はできず、それらが揃った状態(価値風水)ではじめて実現に近づけるということ。セオリーオブチェンジの考え方も詳しい説明をお聞き出来て参考になりました。

  • 目先の具体的なビジネス案ではなく、社会課題の解決を常に念頭に置いてビジネスを考えていくことが、結果的には社会に受け入れてもらえて持続可能なものになるという考え方や、セオリーオブチェンジを使って考えていくことのメリット。実践に活かせるようになりたいと思いました。

  • 熱意とロジック。とくにロジックの作り方が大変勉強になりました。世界的に、フェムテック市場は大きく成長している分野なのだと思ったのと同時に、社会が(主に白人)男性基準で形成されてきたのだなと痛感しました。

 


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