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女性中心の生保業界に「男性のプロ集団」で差別化、業界トップリーダーに。さらなる成長に向け、男女のプロ採用・育成へ。

プルデンシャル生命保険株式会社

執行役員専務 阿野 安雄 氏

設立当時は「男性」で差別化

女性育成、活用への取り組み平成20年に多様化推進の専任組織「多様化推進チーム」を設置するなど、女性営業社員の採用・育成を推進しているプルデンシャル生命保険株式会社様。2009年から女性ライフプランナーの採用に関わり、女性が活躍し続けられる環境づくりに積極的に取り組まれています。阿野 安雄執行役員専務にお話を伺いしました。

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プルデンシャル生命保険株式会社
執行役員専務
阿野 安雄 氏
<プロフィール>
平成2年プルデンシャル生命株式会社にライフプランナーとして入社。千代田支社支社長、首都圏地区営業本部長、執行役員ののち平成19年 プルデンシャル・セグロス・メキシコ営業本部長、平成21年4月より執行役員常務を経て平成26年4月より執行役員専務 第二営業本部長。

共創プロジェクトの目的

女性が活躍し続けられる環境づくり

共創プロジェクトの内容

男性が活躍しやすい組織だった側面を見直して、女性も活躍し続けられる環境づくりを考え、組織全体で男女共に活躍できるプルデンシャルになるための仕組みを創りたい

​導入成果

女性のライフコースが男性と異なった変化があることを改めて知れた。結婚、子育て、家族との関わり、お客様とのコミュニケーションなど、苦労や悩みをどのように乗り越えてきたのかを見える化できたことで女性ライフプランナーには勇気が持てるバイブルができた。上司のアプローチにも変化が見られるようになった。

INTERVIEW

■1996年に女性ライフプランナー第1号が入社、今でも活躍しています

阿野さん:弊社は1987年10月に設立しましたが、当時の日本の保険業界は女性外交員が活躍している時代でした。そこで独自性、差別化のために「男性ライフプランナー」による「オーダーメイド」の保険の「コンサルティング営業」を打ち出しました。そのため、男性のプロ集団という印象をお持ちの方も多いと思います。なお、ライフプランナーの採用は営業所長が他業界で実績を残されている優秀な人材を探し、ヘッドハンティングで行っています。数回の面談、面接を行いクオリティの高い人材を厳選採用しています。


日野:女性ライフプランナーの採用はいつからですか?


阿野さん:1996年10月に最初の女性ライフプランナーが千葉支社に入社しました。特に女性採用を強化しようといった取り組みもない時期で、採用担当の営業所長が本人の資質を見てスカウト、役員面談を経て入社と、男性と同じ基準とプロセスで採用しました。今も活躍しています。


■2006年から女性の採用を積極的に行う

2003年は全国で26人。2013年は247人と10年で9倍以上に


阿野さん:女性ライフプランナーの入社が増えてきたのは2000年頃からですが、会社として女性採用に本格的にコミットするようになったのは2006年の「女性採用プロジェクト」が最初です。


日野:阿野さんご自身もそのプロジェクトに関わられたのですか?


阿野さん:実は私は2007年から2年間、メキシコで現地法人の立ち上げを行っていたため、日本で女性ライフプランナーの採用に関わったのは2009年からになります。


日野:メキシコ駐在時代に女性の採用や育成はされていらしたのですか?


阿野さん:女性管理職やライフプランナーの採用を担当しました。また役員の10人中3名が女性であったこともあり、男性と女性が仕事でコラボレーションすると高い成果を上げることを目の当たりにしました。


日野:どんなコラボレーションですか?


阿野さん:例えば私たち男性役員は「量」が欲しい。でも女性役員は「クオリティの担保が出来ないのでは」とサイドブレーキを引いてくれる。「量を追求してもいいけれど、やりすぎるとこのサービスが疎かになる可能性があるので注意したい」と。男性と女性の特性を活かし、ベストな選択をすることができました。 管理職の女性も多かったのですが、男性社員とともにきちんとチーム作りをしているし、うまい。さらに明るいので支社の雰囲気がよく、メンバーをやる気にさせていましたね。



■今までの採用基準は「男性特性」。「女性特性」も考えた基準に意識変更

日野:女性の活躍の可能性を感じて帰国されましたが、採用はうまくいきましたか?


阿野さん:最初は難しかったですね。男性の採用では、前職は営業職で、トップクラスの営業成績を上げ、体力があり、学歴が高い人を採用していました。しかし、そのような女性はとても少ない。なかなか女性候補者に会うことができませんでした。人材業界の方に話を聞いても「無理です」と。


日野:POJは能力の高い方ばかりですから。 御社の求めるクオリティを担保しつつ、男性と同じ基準で“女性”を探すのは、とても大変だと思います


阿野さん:この苦労が教訓になり、優秀な女性ライフプランナーの特徴を研究しました。 サービス精神や、きめ細やかさなど女性の特性にも着目するようになりました。例えば営業職であればどうやってお客さまになっていただいたのか、販路を広げたのか。非営業職にもターゲットを広げ社内の方とのコミュニケーションを取りながら女性らしさを生かして仕事を発展させたか等を聞くことで、数字に表れない能力を見つけられるようになりました。 このように女性ならではの強みに着目し、一人また一人と活躍する女性ライフプランナーが増えていく中で、女性の持つ「きめ細やかさ」と「プラス1のサービス精神」、そして「コツコツ仕事ができる」スキルがライフプランナーという仕事に適していると分かってきました。


日野:女性は地道ですよね。 入社してからはいかがですか?


阿野さん:違いがありました。男性は勢いがありスタートダッシュと追い込みに優れています。一方女性は「積み上げ」型。多少“波”はありますが、少しずつ確実に成長し挙績を上げる。この違いを踏まえ、採用だけでなく、育成の方法も工夫するようになりました。 そして2003年は26人だった女性ライフプランナーは、10年で249名と9.5倍、全ライフプランナーの7.8%にまで増えました。そして昨年、女性初の「エグゼクティブ・ライフプランナー」(ライフプランナーの最上級職)が誕生しました。


■営業コンテストの入賞者の数・率ともに年々増加男性ライフプランナーの業績にも好影響を与えている

阿野さん:目に見える活躍をする女性ライフプランナーも増えています。POJには「社長杯」という営業コンテストがありますが、上位に入賞する女性ライフプランナーも多くいます。 男性ライフプランナーの業績にも好影響を与えていると思います。女性ライフプランナーがいる支社の方が、男性ライフプランナーの業績も高いということが分かっています。女性の力、センス、スキルが社内に浸透しているのではないでしょうか。


日野:採用担当の営業所長さんも頑張っていらっしゃいますね。私の講演も、いつも熱心に聞いてくださっています。 現場でも私どもが協力させていただいた社内ツール「採用・育成ガイドブック」も活用いただいていると聞きました。


阿野さん:日野さんの研修で「男性と女性の特性の違い」を教えてもらった2009年頃から営業管理職(所長、支社長)の意識も変わり始めています。それまでは女性のライフプランナー候補者に対する接し方と男性に対するそれとを変えた方が効果的ということは全く知りませんでした。研修後は、女性採用に挑戦し、成功する所長も増えています。 また、昨年からハー・ストーリィさんと一緒に作っている「採用・育成ガイドブック」は好評です。今年は第二弾を全管理職に配布したところ、参加者から“もっと女性ライフプランナーの採用に取りみたい”といった声が多数寄せられました。 研修で学ぶだけでなく冊子にまとめることで、振り返ることもできます。追加で取り寄せたり、自主的にワークショープ形式の勉強会を開催するなど、現場で大いに活用されています。


日野:実際に採用・教育をされる管理職の方は、どんな風に女性特性を取り入れていらっしゃるのでしょうか?


阿野さん:現場の管理職に聞くと、一番効果的なのは「傾聴」(※)、時間をとってしっかり話を聞くことだそうです。 女性採用が得意な営業所長も出てきました。見ていると、強い信頼関係が築けている。適度な距離を保ち、離れすぎず、かといって過干渉でもない。


※「傾聴」 マネジメントやコーチングでマネジメントやコーチングで求められるスキルの一つ。 相手の話に耳を傾け、理解し、反応をすること


■女性管理職の課題

「仕事と家庭の両立」を本気でしたい人に選んで欲しい ライフプランナーという働き


日野:女性の営業管理職はどうでしょう?


阿野さん:当社は、ライフプランナーで経験を積んだのち、営業所長から支社長という管理職の道か、ライフプランナーとしてプロとなるか、いずれかの道を選択することができます。女性ライフプランナーを増やさないことには管理職も増えませんが、それでも徐々に増えています。 女性の営業所長はヘッドハンティングにおいて優秀な人材を見つけるのが上手、面談もうまいですね。ただ、採用したライフプランナーのマネジメントにおいては、優しすぎる気がしています。今後の課題です。


日野:女性はマネジメント脳ではなくマーケティング脳ですからね


■ワークライフバランスと給与の両方を手に入れる仕事

日野:今回「採用・育成ガイドブック」の作成にあたり、多くの優秀な女性にインタビユーさせていただきましたが、ライフプランナーの魅力は?と聞くと、みなさん「Free to Work」とおっしゃいます


阿野さん:「Free to Work」とは、勤務時間が決められておらず、自分で働く時間を決められるという意味です。サラリーマンのように9時~5時の平日勤務をしてもいいですし、土日勤務でも、夜の勤務でも、ライフスタイルに合わせて決められます。女性の場合、仕事だけではなく趣味や家族のためにも時間を使いたいという人も多いのではないでしょうか。そんな女性にとっては非常に魅力的な働き方だと思います。例えば、小さいお子さんがいらっしゃる女性であれば、普通の会社では時短や子どもの病欠で後ろめたい思いをすることもあるかもしれませんが、そのようなことがありません。もちろん、プロのライフプランナーとしての基礎を身につけてからの話ですが。 また、ライフプランナーは「C=C(Contribution=Compensation)」といってフルコミッションですので、個人の業績と収入が連動しています。男性中心の会社ですと、女性の活躍がなかなか認められないケースもあると思いますが、POJでは男女関わらず平等公平に評価されます。それも女性にとってはとてもやりがいを感じる仕事だと思います。 私が採用したある女性ライフプランナーは、女手一つで子育てをしながらライフプランナーとして成果を上げ、そしてマイホームを建てることができました。その報告を受けた時はとても嬉しかったです。


採用・育成ガイドブック
「採用・育成ガイドブック」(上)2013年版(下)2014年版

日野:先ほど前職で営業をしていない人も対象としているとおっしゃいましたが、実際にはどのような職業の方が入社していますか?


阿野さん:男性と同様に前職営業で活躍していた方のほか、医療、教育関係の職業の方も多く活躍しています。具体的には、看護師、薬剤師、栄養士、教員など。他にも企業の経営企画や人事系など、多岐にわたります。入社後、プロのライフプランナーになるためのトレーニングプログラムを用意していますので、どんな業界の方でもチャレンジいただけます。


日野:最近の若い人たち、いわゆるゆとり世代が安定志向、内向きなのが気になります


阿野さん:ニュースで「ワークライフバランスが手に入るなら、給与が下がってもいい」と言っている女性が多いと聞きました。 もし「ワークライフバランスが手に入り、給与が上がったら」どうでしょう? やりがいも付いてきます。「仕事と家庭を本気で両立したい、やり遂げたい」方々には大変魅力的な会社だと確信しています。


日野:すでに多くの女性ライフプランナーが両立も収入も実現されていらっしゃいますから、彼女たちに続く人が増えるのが楽しみです。 本日はどうもありがとうございました。


 

■対談を終えて

今までのサービス業態のままでは解決できない問題が多く残されていました。しかも、それらの多くは解決することがむずかしく、ガマンして受け入れるしかないと思われていたものばかりでした。


しかし、弊社はそんな慢性的な問題の解決に敢えて挑戦しました。常識にとらわれない多様な価値観を共有する集団だからこそ、さまざまな角度からブレイクスルーを模索していきました。


そして長年にわたる試行錯誤と失敗の末、ついに業界の常識、通説をくつがえす全く新しいカタチのソリューションを生み出す<サービス名>が誕生しました。


すべては、より多くのクライアント様に満足するため、より多くの世の中の問題解決を図るため、<サービス名>とともにさらなる社会貢献を行っています。



プルデンシャル生命保険株式会社様公式サイト

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