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目新しい輸入アイテムでトレンドをけん引!Z世代女性の間で人気沸騰 通販サイト「Qoo10(キューテン)」/ eBay Japan合同会社


【Qoo10ウェブサイト】

四半期に一度の「メガ割」で認知度を上げる




 「Qoo10」を運営するのは、東京都港区に本社を構えるeBay Japan(イーベイジャパン)合同会社です。グループ会社であるeBay Inc.(アメリカ)は、現在190カ国に展開中で、世界中に1億3千万人以上の購入者を抱えています。こうしたグループ企業の利点を活かし、同サイトはアメリカで運営する「eBayダイレクトショップ」と連携。日本にいながらにして、海外店舗から直接商品を購入できる仕組みも整えました。両者の商品取扱数は12億点にものぼり、豊富な品ぞろえに惹かれて日本での会員数は2,300万人を超えます。




 日本に進出した理由について、JAPAN&KOREA広報の吉田さんは「進出当時、日本のEC化率がまだ6%台だったこと、そしてeBayにとって挑戦となる若年女性層(10~30代)へのアプローチが可能な点が魅力的でした」と語りました。




 同社の狙い通り、現在「Qoo10」の会員は女性が76%を占めています。また、10~30代が71%となり、若い女性にとって関心の高いサイトであることがうかがえます。


 しかし日本での展開当時、その認知度は15%にも満ちていませんでした。


「まずは認知度を上げるために、期間限定セールである『メガ割』を四半期に一度ずつ実施することにしました。実際にサイトに来ていただき、買い物体験を楽しんでもらえたらと思いました」と説明するのは、戦略マーケティング室 モラーノさんでした。




 現在も欠かさず開催される「メガ割」は、「Qoo10」の看板企画になっています。クーポンの使用で対象商品が20%OFFになるため、消費者を惹きつけてやまないのでしょう。このおかげで「Qoo10」の認知度は8割近くまで上がり、25歳以下の女性に限れば9割に達しています。


 

◆KEYPOINT:

  • 国内でも目新しい商品を扱うことで、SNSでの情報配信をしやすくする

  • SNSの動向からユーザーのトレンドを吸い上げ、商品ラインナップやプロモーションに活かす

  • 海外商品など多様性を取り入れた商品展開をすることで、買い物にエンターテイメント色を加える


 



ユーザーの声を追いかけてトレンドをつかむ




 消費者の間にこれだけスピーディに「Qoo10」が浸透していったのは、リーズナブルな価格以外にも理由があります。それは販売商品の多彩な顔ぶれです。同サイトでは国内の商品以外にも、韓国や中国をはじめとする海外製品を扱っています。特に主力となるビューティ・コスメやレディースファッションなどは、全商品の8割近くを占めるほど数が多く、国内の実店舗ではあまり見かけない商品も豊富に含まれます。「誰も持っていない商品をいち早く知り、発信していくことを楽しむ女性が多いと感じています」とモラーノさんも指摘する通り、女性消費者の中には、目新しい商品をSNSで配信するために「Qoo10」に注目しているケースも多いのです。こうしたインフルエンサーの影響を受け、新たなユーザーが同サイトを訪れ、購買につながるというサイクルが出来上がっています。




 同社でもSNSでの効果を期待し、その動向に目を光らせているようです。


あるSNSでは、「Qoo10」と競合サイトのどちらで買い物するべきかという議論に出くわしました。そこでモラーノさんたちが行ったのは、競合サイトでは扱っていない「Qoo10」ならではの商品を分析し、前面に出すことで差別化を図ることでした。この分析を「メガ割」の商品ラインナップにも適用し、より消費者のニーズや嗜好に近づけるよう研究を重ねたようです。




 一度目に留まったSNSアカウントを丹念にパトロールしてみると、ユーザーの興味や購買したものなどから大まかなトレンドが見えてきます。そのトレンドをしっかり捉えて、プロモーション施策や商品構成に活かすことが、「Qoo10」の強みとなっています。




ワクワク体験を提供できるエンターテイメントコマースを目指して




 現在は若い女性層を中心に人気を博している「Qoo10」ですが、最近は40、50代など上の年代層にも注目しています。母娘で趣味やコスメを共有するケースが増えていると実感しているためです。こうした点から、「ビューティ」や「エンタメ」などは年齢層ではなく、その商品や内容に関心を持つすべての世代が、今後も積極的に活用してくれると見込んでいます。




 また、家族や知人へのプレゼントとして「ギフトサービス」を活用する人も多くいらっしゃいます。宛先がわからなくても、URL・メールアドレス・LINEを通じて相手に商品を贈ることができるため、今後幅広い年齢層にリーチしやすい機能だといいます。




 そんななか新たな試みとして、今年7月中旬、「Qoo10」では初めてビューティをテーマにしたリアルイベント「MEGA COSME LAND2024」を東京ビッグサイトにて開催する予定です。吉田さんいわく、これまでオンライン上でしか紹介できなかったさまざまなコスメを、手に取って見てもらえるチャンスとのこと。利用者と直接コミュニケーションを取れる貴重な機会だとして、イベントの準備にも余念がありません。


【7月に開催するリアルイベント「MEGA COSME LAND 2024」】




 オフラインにも乗り出した同サイトですが、今後はどのような方向性を描いているのでしょうか? 「近年のアイドルグループが多国籍メンバーで構成されているのを見ても感じますが、多様性を楽しめる時代にどんどんなりつつあると思います。商品の品ぞろえにおいても、国内製品もあれば海外製品もあるなど、いろいろなものが好まれる傾向が強くなっています。その点を踏まえ私たちは、エレクトロニクスコマース(EC)ではなく、エンターテイメントコマースとして利用者に発信しつづけていきたいと思います」(モラーノさん)。まずは今夏の挑戦に期待が高まります。



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2024年4月Qoo10月間コスメランキング『アイシャドウ』



 

◆インタビュー:

eBay Japan合同会社


戦略マーケティング室

部長

モラーノ絢香 氏









JAPAN&KOREA広報

部長

吉田高夫 氏



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