アプリのマッチングサービスと結婚相談所の併用も
婚活マッチングサービス「ゼクシィ縁結び」と結婚相談所「ゼクシィ縁結びエージェント」のサービス開始は、共に2015年5月でした。両サービスが始まった経緯について、株式会社リクルートDivision統括本部 マリッジ&ファミリーDivision R ZN婚活事業部の堀口健人さんは「これまでは結婚情報サービス『ゼクシィ』を通じて、婚姻組数や幸せな結婚式を増やしたいと考えていましたが、結婚を希望しているが、出会いがないなどの理由をお持ちの方を後押しすることで、ブライダル業界も盛り上がるのではないかと考え参入しました」と語ります。
「ゼクシィ縁結び」には、無料会員と有料会員の2種類があります。無料会員の場合は、相手のプロフィール閲覧やメッセージのやり取り(1回分)などの基本機能が使用できます。有料会員(1カ月プラン4,378円、税込)になると、メッセージのやり取りが無制限になり、自分のプロフィールを上位に表示させたり、各種機能の利用範囲も広がります。
一方、 結婚相談所である「ゼクシィ縁結びエージェント」はコーディネーターが相手を紹介してくれるサービスです(シンプルプランは自分で検索)。利用者は来店して、コーディネーターとの面談に臨み、プロフィール写真や紹介文の添削、活動プランの見直しなどのアドバイスを受けます。プランは「シンプルプラン」「スタンダードプラン」「プレミアプラン」の3種類です。入会すると、婚活マッチングサービス「ゼクシィ縁結び」を3カ月間無料で利用することができるのです。一方「ゼクシィ縁結び」の利用者には、エージェントをお得に利用できる動線作りをアプリ内で行っており、両サービスを併用することでよりマッチング効率を高められる点が魅力的です。
◆KEYPOINT:
マッチング率を高めるため婚活サービスアプリと結婚相談所の機能を併用しやすいようアプリ内に導線を作る
価値観診断などの独自機能で外見だけでは分からない内面的なベストパートナーを導きだす
「デート調整代行」のような第三者を介することで心理的なハードルを下げ、安心して婚活に取り組めるようにする
[ゼクシィ縁結びエージェントはコーディネーターが一緒に計画を立てるので安心]
5カ月以内に8割!
高いマッチング率を生み出す3つの機能
実際のマッチング率を見ると、その高さに驚きます。例えば「ゼクシィ縁結び」は5カ月以内に8割の利用者が相手を見つけ、「ゼクシィ縁結びエージェント」に至っては入会1カ月で81%の利用者がお見合いにこぎつけるのです。高いマッチング率の秘訣は、結婚を見据えた真剣な会員が94%もいることと、アプローチ数の多さにある。前者では年間1,460人(1日につき4名ずつ)、そして後者では312人(シンプルプランの場合は240人)へのアプローチが可能となっています。少しでも多くの人と会うことで選択肢が増え、より自分に合った相手が選びやすくなるのです。
こうした利用者の活動を支えてくれる仕組みとして、例えば「ゼクシィ縁結び」では「価値観診断」「学習機能」「デート調整代行」の3つを強みにしています。
利用者にも好評の「価値観診断」は、18の質問に答えることで、自分の価値観タイプが分かり、相手との相性度を測ることができます。診断の元になっているのは、「幸せな 結 婚 生活」を送っている「ゼクシィ」読者6,000人のデータだ。「パートナー同士の価値観が近いカップルほど、日常生活や人生に満足し、幸福度も高くなるといった結果が出たため、こうした診断サービスを取り入れました」と堀口さん。実際この診断を体験した利用者からは、「自分と同じ価値観を持つ、本当にフィットするパートナーに出会えた」など喜びの声が上がっています。実際の雑誌読者を分析しただけあって、最適な相手選びに大きく貢献していることが見て取れます。
また、アルゴリズム機能を利用した「学習機能」も心強いです。利用者のこれまでの検索条件や行動パターンを分析し、よりふさわしい相手をマッチングしてくれるので、相手探しの労力が徐々に軽減されます。
さらに特筆すべきは、「デート調整代行」である。マッチング成立した二人の間にコンシェルジュが入り、デートの日程調整を行ってくれます。当事者同士だと遅々として進まない決め事も、第三者が入ることでスムーズに決まり、その後の関係進展にも大きな助けになりますね。また、会う前に連絡先を交換せずに済み、個人情報を開示することへの不安に寄り添ってくれます。
安全のために24時間パトロールを実施
とはいえ、ネット婚活という特殊なサービス上、個人情報をどこまで管理できるのかは利用者にとっても大きな心配事でしょう。そこで同社では、24時間365日体制でパトロールを実施しています。利用者のメッセージやプロフィール写真などをチェックし、違反していると思われる内容は逐一洗い出しているのです。
また、利用者同士がメッセージを交わす前には、運転免許証やパスポートなどの身分証明書で本人確認も行っています。身元がしっかり分かる人のみ参加できるよう確認作業を徹底しています。
ここ数年は、複数の自治体の結婚支援にも協力してきました。現時点までで三重県や神奈川県、兵庫県姫路市などを含む計8自治体と協力し、入会金や利用料のハードルを下げることで多くの人が気軽に婚活できるように取り組みました。「結婚したくても出会えないといった状況の中で、自分らしい選択ができる支援に繋がることを願っています」と堀口さんも意気込みます。
実際こうした地域との連携を通じて、成婚につながったパターンも報告されており、今後もますます有効な少子化対策の一つとして期待が高まります。「この10年でマッチングアプリが一気に広がり、利用者もかなり増加しました。しかし一方で、マッチングアプリ全体で見ると、今すぐに結婚を考えていない利用者も増えているのではないでしょうか。真剣に結婚を考えているユーザーの多い当社としては、今後もきちんと結婚につながるお相手に出会えるサービスを提供したいですし、それに向けた新しいプロダクトをどんどんリリースしていきたいと思っています」(堀口さん)
◆インタビュー:
ゼクシイ縁結び
ゼクシイ縁結びエージェント
Division
統括本部
マリッジ&ファミリー
Division RZN
婚活事業部部長
堀口健人氏
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