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男性は「リセット」、女性は「ご褒美」──変化する“チル消費”の実態

  • mhaneda4
  • 5月29日
  • 読了時間: 4分

更新日:4 日前

女性ペルソナ 女性インサイト

 女性インサイト総研を有する株式会社ハー・ストーリィ(本社:東京都港区、代表取締役:日野佳恵子)は、「休息・リラックス」に関するWEBアンケート調査を実施しました。

 その結果、ストレスの感じ方や休息の目的に男女差があることが明らかに。男性は“気持ちの切り替え”、女性は“自分をいたわる・ご褒美”を求める傾向が顕著であり、この差が「チル消費(=休息・癒しを目的とした消費行動)」の中身や支出にも現れていることがわかりました。


◆調査概要

「休息・リラックスについてのアンケート」

調査期間:2025年 4月18日(金)〜4月25日(金)

調査対象:15歳以上の男女530人(男性:68人、女性:462人)

調査方法:インターネット調査

調査会社:株式会社ハー・ストーリィ


◆女性の約8割が日常的にストレスを感じている

Q. 現在、日常で「ストレス」を感じていますか

出展:HERSTORY REVIEW6月号
出展:HERSTORY REVIEW6月号

Q.「ストレス」の主な原因として当てはまるものを全て教えてください

出展:HERSTORY REVIEW6月号
出展:HERSTORY REVIEW6月号

女性の82.0%が日常的にストレスを感じており、特に「とてもストレスを感じている」と回答した割合は32.0%と、男性(17.6%)の約2倍に達した。

ストレスの原因については、男性は「仕事」(60.9%)が中心であったのに対し、女性は「仕事」(54.9%)に加え、「家事・育児」(43.5%)や「介護」(28.3%)など、家庭内での役割も重なっていることから、複合的な役割負担がストレスの主因となっていることが明らかとなった。


◆女性は疲労でもストレス同様に多重要因を抱えている

Q.現在日常で「疲れ」を感じていますか?

出展:HERSTORY REVIEW6月号
出展:HERSTORY REVIEW6月号

Q.「疲れ」の主な原因として当てはまるものを全て教えてください。

出展:HERSTORY REVIEW6月号
出展:HERSTORY REVIEW6月号

女性の88.1%、男性の80.8%が「日常的に疲れを感じている」と回答し、特に「とても疲れている」と答えた割合は女性35.3%、男性17.6%と、女性の方が深刻な疲労を抱えていることが浮き彫りとなった。

その背景として、女性は仕事(52.1%)に加えて「家事・育児」(36.6%)や「人間関係」(28.5%)、「介護」(8.1%)など家庭内・生活周辺での負荷が高く、多重的な疲労要因を抱えている傾向がある。一方、男性は「仕事」(60.0%)が突出しており、他の要因は1ケタ台にとどまるなど、疲労の構造自体に性差が見られた。


◆休息・リラックス行動に見る“目的の差”──男性は「気持ちの切り替え」、女性は「いたわり・ご褒美」

Q.あなたが「休息・リラックス」によって求めることは何ですか?

出展:HERSTORY REVIEW6月号
出展:HERSTORY REVIEW6月号

 ストレスや疲労に対して何らかの対策を取っている人の割合は、女性で92.0%と高く、男性(77.2%)よりもセルフケアへの意識が強いことが明らかになった。

休息・リラックスの目的では、男性は「気持ちを切り替えたい」(33.8%)、「安心感を得たい」(30.8%)など“気分転換”を重視する傾向が強い。一方、女性は「自分をいたわりたい」(42.3%)、「ご褒美をあげたい」(39.6%)、「睡眠の質を高めたい」(39.2%)など、心身を回復させるための“自分へのケア”を重視していることが特徴として表れた。


◆休息・リラックスのスタイルは、女性は分散型、男性は没頭型

Q.最近半年以内に行動した「休息・リラックス」するために行ったものを全て教えてください。

出展:HERSTORY REVIEW6月号
出展:HERSTORY REVIEW6月号

男女共に、自宅で気軽にできるような日常の延長線上で取り入れられることが上位を占めた。だが、男性は「横になる」「散歩」「動画を見る」など、静的で個人的な手段に集中しているのに対し、女性は「カフェ・外食」「自宅での入浴」「ヨガ・ストレッチ」「推し活」「お菓子・料理を作る」など手段が多岐にわたっている。


◆チル消費は“癒し”より“いたわり”へ進化する

今回の調査結果からは、「ストレスに対する性差構造」が消費にも強く反映されていることが読み取れます。特に女性は「機能性」だけでなく「情緒性・意味性」までを含んだ“セルフケア体験”を求めており、休息=ご褒美・いたわり時間と位置付けていることが明らかです。このことは、以下のような商品・サービス設計において大きな示唆となります。


  • 「ご褒美」に見えるパッケージ・ネーミング

  • 忙しい中でも“すぐできる”“すぐ満たされる”体験設計

  • ひとりで完結できる+共感・シェアできる構造(SNSとの親和性)


こうした“休息の目的”の違いは、消費行動にも直結しており、女性の「チル消費(癒し・ご褒美系消費)」は今後の消費市場における成長領域として注目されます。


 株式会社ハー・ストーリィでは、こうした女性インサイトを捉えたマーケティング戦略・商品開発支援を行っています。本調査の詳細データや、女性市場戦略に関するご相談も承ります。


チル消費行動をクラスター別に深堀り。本調査の詳細は『HERSTORY REVIEW』6月号でご紹介


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 女性インサイトレポート「HERSTORY REVIEW」は、HERSTORYが運営する法人クラブ「in her」の会員向けの会報誌です。in herでは女性インサイト研究に特化した様々なサービスを展開しています。




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