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  • 【タカラベルモント株式会社】顧客像の“思い込み”をデータで覆す。サロン現場に新たな気づきを届けた『イマドキお客様白書』

    タカラベルモント株式会社 >お客様公式サイトはこちら  理美容・化粧品・医療機器などの製造・販売を行う株式会社タカラベルモント様。同社の化粧品事業部が主催する「id2024 サロンスタイルアワード」の参加特典として制作されたのが、ビジュアルデータ白書『イマドキお客様白書2024-25』です。 これまで「20代女性=SNS感度が高い」といった、固定化された顧客像を描きがちだったサロン経営の現場に、“データと声”からひも解いたリアルなインサイトを届けることで、新たな視点をもたらしました。 ■INDEX プロジェクトのテーマ・方向性・目標 背景:サロンオーナーに顧客像のアップデートを届けたい 狙う顧客層に刺さる“視点”を届けるクラスター設定とインサイト構成 見落としていた“本当のニーズ” 配布後の反響:スタッフ教育としても高評価 プロジェクトのテーマ・方向性・目標 ■テーマ “年代だけ”では見えない、今の顧客像を可視化し、感覚ではなくデータで捉え直すことで、サロン現場に新たな気づきを届ける。 ■プロジェクトの方向性 サロンが今後集客したい女性像に合わせて、クラスター分類から顧客像を掴む。そのために、クラスターごとの価値観・髪の悩み・美容室に対する期待などを、アンケートとインタビューで深掘り。理美容師が提案や接客に生かせるよう、視覚的にわかりやすいビジュアル冊子として編集。 ■目標 「自分たちのターゲット設計は、本当に今の顧客に合っているのか?」という問いを現場に投げかけ、集客や固定客づくりに役立つ実践的なアプローチのヒントを提供。現場の美容師・オーナーが“気づき”を得て、自発的な改善行動へとつなげる。 背景:サロンオーナーに顧客像のアップデートを届けたい タカラベルモント様からご相談いただいたのは、「今後のサロン経営に活かせる、今の女性顧客像を知るツールをつくりたい」というものでした。 そこで今回、HERSTORYの女性インサイトデータと独自の10クラスター分類を活用し、年代・ライフステージ・価値観によって異なる“顧客心理”を浮かび上がらせる資料制作を企画。さらに、アンケート調査やグループインタビューも実施し、より深い生活者の声を収集しました。 狙う顧客層に刺さる“視点”を届けるクラスター設定とインサイト構成 20~40代の女性たちをクラスター分類して可視化。 本白書では、サロンスタイルアワードのターゲット層に合わせて、HERSTORY独自の10クラスターの中から、20~40代女性を中心に構成。各クラスターのライフスタイルや価値観、サロンに対するニーズをビジュアルでわかりやすく紹介し、接客や販促の現場で“すぐに活用できる”ヒントとなるよう設計されています。   たとえば、「若手シングル層」「ヤング夫婦層」「乳・幼児期ママ層」など、同じ年代でも環境によって価値観や悩みが大きく異なることに着目。 それぞれのクラスターには、以下のような多面的な構成が盛り込まれています: 価値観マトリクス:仕事・お金・美容に対する意識傾向を可視化 サロン選びの基準:重視するポイント(技術・価格・接客など) 髪の悩み・要望・不満:それぞれのライフステージで変化する悩みや希望 アプローチポイント:理美容師視点で見落とされがちな“刺さる提案”のヒント グループインタビューの様子 加えて、会話の中から導き出したインサイトも、インタビューページで紹介。年代や立場を問わず、「気づかなかった心理」や「実際に言葉として出た声」を元に構成されたアプローチポイントは、単なる感覚ではなく、リアルな根拠に基づく提案視点として活用できます。   白書後半では、こうした各クラスターの傾向を裏付ける形で、アンケートデータや価値観の比較、推奨スタイルなども掲載。前半のビジュアルページが“直感的な気づき”を与え、後半のデータページが“納得できる根拠”を示す、両輪で伝える構成となっています。 見落としていた“本当のニーズ” ママ層へのインタビューページ 実際に冊子を読んだサロンオーナー・理美容師からは、「見落としていたニーズに気づけた」「自分たちの感覚がずれていたことに驚いた」という声が多く寄せられました。 たとえば、乳幼児期の子どもを持つママ層が、スタイリング剤として選ぶのはヘアオイルが多いという結果。 「ワックスやスプレーは抱っこしたとき子どもの顔につくから避ける」「安心できるオーガニックのオイルがベスト」という声は、新たな気づきにつながった。このような“思い込み”と“実際の顧客心理”のギャップを埋めることで、接客や商品提案の質を高めるきっかけとなりました。 配布後の反響:スタッフ教育としても高評価 主要顧客像はデータとともにより具体的に解説 『イマドキお客様白書2024-25』を配布後、「もっと欲しい」「教材として使わせてほしい」との声も上がっており、現場でのニーズの高さがうかがえます。 現在は、サロンオーナーや理美容師個人のリアクションも収集中とのことですが、すでにサロンの経営支援・教育支援の現場における「顧客理解」の強化ツールとして、現場に届く実用的なコンテンツとしての手応えが広がっています。

  • 【丸喜株式会社】“手元供養”という新しい供養文化を生活者へ。認知度倍増へ、顧客理解を深めEC販促につなげた1年

    祈り百貨店(運営:丸喜株式会社) > お客様公式サイトはこちら  供養・祈りに関するECサイト「祈り百貨店」を運営する丸喜株式会社様。同社がこの1年取り組んだのは、“手元供養”という新しい供養スタイルを切り口に、生活者の声を丁寧に収集・分析し、顧客像を可視化することでした。  アンケートや座談会を通じたインサイト把握から、EC販促や広報活動への展開まで、データを基盤にした実践的な活動は、認知度倍増と売上拡大という具体的成果へとつながりました。 ■INDEX プロジェクトのテーマ・方向性・目標 アンケートで認知度倍増、売上も大幅にアップ 座談会で見えた“現代の暮らしに合う供養スタイル” 子ども向けワークショップで次世代へ“祈りの体験”を届ける ペット供養で広がる新たな需要と商品開発のヒント オリジナルガイドBOOK制作し、新しい供養文化を啓発 記事を通じて外部発信、認知拡大を狙う 調査データと顧客の声を販促戦略に直結、事業成長を実現 プロジェクトのテーマ・方向性・目標 ■テーマ 「供養=仏壇・墓」という固定的なイメージを超え、“手元供養”という新しいスタイルを生活者に提示することで、現代の暮らしに寄り添う祈りのあり方を発信する。 ■プロジェクトの方向性 20~60代女性を対象としたアンケートや座談会を通じて、供養に関する価値観や意識を把握。得られたデータをもとに顧客像を可視化し、ECサイト「祈り百貨店」の販促や広報活動に反映する。加えて、子育て世代を中心に参加できる体験型ワークショップも実施し、祈りを日常的な体験として伝える。 ■目標 アンケートや座談会を通じて生活者の声を収集し顧客像を可視化。認知度調査で成果を検証しながら、得られたインサイトをECサイト「祈り百貨店」の販促や広報活動に反映し、利用促進と供養文化の浸透につなげる。 アンケートで認知度倍増、売上も大幅にアップ 手元供養の認知度に関するアンケート結果では、計3回で認知の向上が見られた  15~70代の女性を対象に3回のアンケートを実施。初回では「手元供養を知っている」と回答したのは12.5%にとどまりましたが、3回目には24.9%へと増加しました。「知らなかった」と回答した層も61.4%から50.6%へ減少。わずか1年で認知度が倍増し、“手元供養”という言葉が確実に生活者に浸透しつつあることが示されました。   こうした認知の拡大は販促効果に直結し、売上も着実に拡大しました。立ち上げ当初から成長を続け、直近でもその勢いを維持しており、わずか1年半で大きな成果を生み出しています。調査と施策を組み合わせた取り組みが、事業の成長を後押ししていることが明らかになりました。 座談会で見えた“現代の暮らしに合う供養スタイル” 20~60代の様々な年代の女性に実際の商品を見てもらいながらヒアリング  20~60代の女性を対象にした座談会(カフェ会議)では、仏壇や供養に関する率直な声を収集しました。 「仏壇は大きすぎて住まいに合わない」「リビングに置けるインテリア性がほしい」「子どもにも自然に祈る時間を持たせたい」といった意見から、現代のライフスタイルに沿った新しい供養の在り方が浮かび上がりました。これらの声は、単なるニーズ調査を超え、次の施策を考えるうえでの重要な示唆となっています。 子ども向けワークショップで次世代へ“祈りの体験”を届ける  次世代へのアプローチとして、弊社が主催した児童向けのイベント『 キッズいきるちからフェス 』に出展。「念珠ブレスレット作りワークショップ」を行いました。子どもたちはキラキラ輝く石やマットな質感の石を選び、スタッフの指導を受けながら一つひとつ丁寧にブレスレットを制作。ただブレスレットを作るだけでなく、祈りの大切さを感じ、日常に感謝の気持ちを持つきっかけを得てもらうことを目的としたこのワークショップを通じて「祈りは身近なもの」というメッセージを広く発信することができました。 ペット供養で広がる新たな需要と商品開発のヒント 個別座談会の参加者と  加えてペットのお見送りを経験された女性消費者を対象にした座談会も実施。「葬儀社のパンフレットにはこんなに可愛い骨壺はなかったので知っていたら選びたかった」「丸い骨壺は、ペットの目の色を選べたら嬉しい」といった具体的な声が寄せられました。こうした意見は、商品開発やEC販促に直結する実務的なインサイトであり、祈り百貨店の商品拡充や販促強化への新たな方向性が見えてきました。 オリジナルガイドBOOK制作し、新しい供養文化を啓発 ガイドブックでは、座談会の声も掲載  さらに、丸喜様ではアンケートや座談会で集めた声を反映した「初めての手元供養ガイドBOOK」を制作しました。多様な供養のかたちを分かりやすく紹介し、生活者が自分に合った祈りのスタイルを選びやすくなる内容です。小冊子という形で手に取れる媒体を用意したことで、新しい供養文化を広める啓発ツールとしても役立っています。 記事を通じて外部発信、認知拡大を狙う toC向けサイト「herVoice」掲載記事 調査やイベントで得られた知見は、定期的な面談を通じて社内の販促施策に反映されるだけでなく、弊社が運営する一般女性向けサイトや法人会員向け会報誌でも紹介。外部発信を重ねることで「手元供養」という新しい供養スタイルの認知を広げ、EC販促だけでなく業界全体への啓発にもつなげました。 調査データと顧客の声を販促戦略に直結、事業成長を実現  本取り組みは、“手元供養”という新しい価値を生活者の声に基づいて検証し、データとインサイトをEC販促に直結させた点に特徴があります。 アンケートや座談会に加え、体験型施策を組み合わせることで、「祈り百貨店」は単なるECサイトにとどまらず、現代の暮らしに合った祈りのスタイルを提案する存在感を高めました。  プロジェクト全体を振り返り、「顧客像の見える化が進み、今後の販促や商品開発の基盤になった」との声もいただきました。また、冊子や記事といった成果物が社内共有や取引先説明の場で活用できる点も評価され、今後はこうした取り組みを通じて業界全体に新しい供養スタイルを広げていきたいという展望が語られました。  今後も、継続的に生活者の声を取り入れることで、商品開発や販促施策への応用が期待され、供養文化をより身近なものとして次世代へと継承していく可能性が広がっています。  本事例のように、HERSTORYでは生活者の声をもとにした調査から、社内活用・冊子や記事化による外部発信まで、一連のプロセスを伴走支援しています。顧客理解を「伝わる形」に変えることで、認知拡大やPRにつなげたい企業様にご活用いただけます。

  • 【株式会社ふらここ】顧客起点から考えた商品開発プロジェクト。ファンの想いと期待を受けて、社内一丸となり“らしさ”をカタチに。

    株式会社ふらここ > お客様公式サイトはこちら  「赤ちゃんのように可愛らしい表情」を特徴とした雛人形・五月人形の企画・販売を行う株式会社ふらここは、“人形を通して、家族の幸せを届けたい”という想いを大切にし、伝統を守りながらも現代の暮らしに寄り添う提案を行い、多くの母親世代に支持されています。 一方で、節句商材は販売シーズンが限られるため、通年で安定した売上を確保することが課題でした。そこで、季節商材に依存しない通年での販売拡大を目指し、HERSTORYと新商品の開発プロジェクトを始動しました。 ■INDEX 一般消費者との座談会で見えた“顧客の違い” 自社顧客の声から得た“開発の方向性” 社長が目指す今後の展望 社員とともに、顧客理解を次の成長へ 一般消費者との座談会で見えた“顧客の違い”  ふらここの顧客分析は、弊社が開催している女性モニターとの座談会形式の体験・ヒアリング会 「herVoiceカフェ会議」 への参加からスタートしました。20~60代のライフステージの異なる女性たちに自社商品の印象や購買に関する意識を幅広くヒアリング。自社ブランドを知らない層や、ターゲット以外の層の声を聞くことで、購買時に重視するポイントやブランドへの期待・印象を客観的に把握することができました。これまで主に自社顧客から意見を得ていたふらここにとって、異なる価値観に触れる貴重な機会となりました。 カフェ会議の様子。実際の商品を見てもらいながら、率直な意見を伺った。 自社顧客の声から得た“開発の方向性”  続いて、自社顧客を対象とした新商品アイデア発表会&ヒアリング会を実施。実際に購入・利用している顧客の声を深掘りし、ブランドへの共感理由や、商品に対する期待などを1人1人にじっくりとヒアリングしました。  ヒアリングの中では、「雛人形や五月人形に限らず、日本の伝統文化を大切にしている」という声が多く寄せられました。こうした意見を通じて、自社顧客が“商品そのもの”だけでなく、“文化や想い”に価値を感じていることが見えて来たと同時に、自社顧客と一般消費者の違いが明確に可視化され、ブランドの強みが整理されたことで、開発の方向性を具体的に定めることができました。  2回のヒアリングを通じて得られた顧客データを分析した結果、チーム内で「どの層にどんな価値を届けるべきか」という具体的な方向性が共有されました。やみくもに企画を進めるのではなく、顧客理解をもとに検討を進められたことが、チーム全体にとって大きな成果となりました。 子連れ参加で和やかに行われたグループインタビューの様子。 社長が目指す今後の展望  今回のプロジェクトの成果は社員総会でも報告されました。原 英洋 代表取締役が自らHERSTORYとの取り組みの意義や、お客様を招いた新商品アイデア発表会の内容を全社員に共有。  「新商品アイデアについて、社員全員が好意的な反応を示してくれました。具体的な商品開発や販売戦略の立案はこれからの取り組みですが、プロジェクトメンバー以外の社員たちも前向きに協力してくれる手ごたえを感じています」と語り、プロジェクトを通じて生まれた共通の理解が、社内に前向きな空気を広げたといいます。 ふらここの雛人形。20種類から好きなお顔から選べます。 社員とともに、顧客理解を次の成長へ  今回のプロジェクトをきっかけに、ふらここでは「顧客を起点にした商品づくり」を全社で進める基盤が整いました。社員総会での共有を通じて、社内のさまざまな部署が互いに意見を出し合いながら、顧客の声を企画やサービスに活かす動きが広がっています。  原社長は、「お客様の声を聞くことの大切さを、社員全員が改めて実感してくれたように思います。今後も顧客起点をもとに、より良い商品づくりを進めていきたいです。」と述べ、今後も顧客起点を軸にした開発体制の強化を進めていく考えです。  ふらここは今後、節句商戦にとどまらず、年間を通じた顧客接点の創出と新たな価値提案を進めていきます。顧客起点を基盤に、ブランドの存在価値をより高めていく――。 その継続的な取り組みこそが、ふらここが目指すこれからの成長です。

  • 【ハイアールアジアR&D株式会社】今までの調査では見えにくかった顧客起点のリアル。女性の生活実態から顧客層を明確化

    ハイアールアジアR&D株式会社 > お客様公式サイトはこちら >Haierブランドサイト >AQUAブランドサイト (左から)ハイアールアジアR&D株式会社 木村様、安様、阿部様 ■INDEX ブランドの方向性を定めるカギは、生活実態にあった 属性分析では見えなかった、Wブランドの顧客課題 声と写真で潜在ニーズを可視化 ライフステージごとに異なる顧客像を再定義 生活実態から得た顧客インサイトを次の開発へ ブランドの方向性を定めるカギは、生活実態にあった ハイアールアジアR&D株式会社様は、グローバルに展開する家電メーカー・ハイアールグループの日本における研究開発拠点として、日本市場に向けた商品企画・開発を担っています。 同社ではこれまでも自社で顧客分析やペルソナ設計を積極的に進めてきましたが、従来の年代や世帯年収といった基本的な属性に加え、より多面的な視点から顧客像を深く理解する必要性が高まってきました。特に、Wブランド(Haier/AQUA)が発展するうえで、それぞれのブランドに最も共感しやすい顧客像を明確に描くことが、今後のブランド戦略をさらに強化する鍵となっています。 そこで今回、“お客様の解像度”を高める必要性を再認識し、女性インサイトに特化した弊社に調査を依頼。定量調査、インタビュー、トレンド分析を組み合わせたアプローチにより、LTVの違いを生む「共感のスイッチ」や「購入の意味づけ」が可視化され、具体的な改善施策へのヒントが得られました。 (左)AQUA TXシリーズ/(右)Haier CŌRUシリーズ この課題に対しHERSTORYは、冷蔵庫の中身やユーザーの声を調査し、自社で蓄積した知見と組み合わせて生活実態を深掘り。単なる定量・定性調査にとどまらず、消費者のライフコースやライフステージを考慮した徹底的な顧客分析を加えることで従来にはない分析を実現しました。さらに、調査を目的化せず、KGI達成のための手段として設計することで、ブランド戦略の明確化につながる顧客インサイトを導き出しました。 戦略創新本部 日本グループ ディレクター 木村 敏明 様 これまでも定量・定性の調査は行ってきましたが、調査結果が“なぜそうなるのか”まで深く理解することは難しく、分析が表層的にとどまる課題がありました。HERSTORYの調査は、インタビューや写真分析に加え、35年以上にわたり女性インサイトを研究してきた知見を基盤にした徹底的な深掘りが印象的でした。 冷蔵庫商品開発本部 商品企画グループ ディレクター 阿部 巧 様 特に新鮮だったのは、女性と男性で購買決定要因となる視点の違いを具体的に整理いただけたことです。これまでは開発メンバーの9割が男性メンバーなのもあり、男性視点でスペック重視に考える傾向がありましたが、生活シーンを基点に価値を見出すことの重要性を理解できました。今後の商品企画でも大きなポイントになると感じています。 冷蔵庫商品開発本部 商品企画グループ 安 英蓮 様 過去に日野代表の講演会に何度か参加し、HERSTORY社のクラスター分類に強い関心を抱いておりました。今回のプロジェクトでは、その分類手法を活用し、女性視点を中心に据えながらも、男性視点も取り入れたインサイト分析を実現することができました。調査を進める中で、わたし自身女性として、また主婦として深く共感する部分が多くあり、これまで気づかなかった新たな視点も得ることができました。 短期間ではありましたが、HERSTORY社の皆様と密に連携しながら取り組むことができ、有意義な調査結果を得られたことを大変嬉しく思っております。   属性分析では見えなかった、Wブランドの顧客課題 HERSTORYは、「モノ軸からヒト軸へ」という顧客起点での視点を取り入れ、生活実態に基づく潜在ニーズを把握する調査を設計しました。 デプスインタビューで生活者の声を聴き、さらに家庭の冷蔵庫内を撮影した写真を収集。声と写真を組み合わせることで、従来の数値やアンケートだけでは把握できなかった暮らしのリズムや利用実態を可視化しました。   HERSTORYは「モノ軸からヒト軸へ」という顧客起点での視点を取り入れ、 生活実態に基づく潜在ニーズを把握する調査を設計しました。 声と写真で潜在ニーズを可視化 調査は、乳児から中学生までの子どもを持つ女性を対象に実施。アンケートで基本的な利用実態を把握したうえで、デプスインタビューで購買経緯や不満点を掘り下げました。さらに、家庭の冷蔵庫内を写真で収集し、実際の使い方を具体的に確認しました。 この分析からは、冷蔵・野菜・冷凍室それぞれの使い方に生活者ごとの工夫や不満が表れ、なぜそのような使い方になるのかという根拠まで把握することができました。従来「スペックで比較する市場」では見過ごされがちだったリアルな視点です。 アンケート調査に加え、各家庭の冷蔵庫を撮影してもらい、利用実態や不満点を可視化。 ライフステージごとに異なる顧客像を再定義 結果、同じファミリー層でもライフステージによって重視するポイントが大きく異なることが明らかになりました。従来「子どもがいる家庭」と一括りにされていた層を複数の顧客像として再定義できたことで、それぞれのブランドに適した顧客像を提示し、商品開発やマーケティングにおける役割分担を整理することが可能となりました。   ハー・ストーリィ社員(左3名)とハイアールアジアR&D株式会社ご担当者様(右3名)との打合せ風景 生活実態から得た顧客インサイトを次の開発へ 本調査を通じて、従来の属性分析では捉えきれなかった生活実態に基づく顧客像を明確化。数字やカタログスペックだけでは浮かび上がらないインサイトが整理され、今後の商品開発やWブランドのマーケティング戦略に生かせる成果につながっています。 ハイアールアジアR&Dセンターにて。(左から)HERSTORY 次良丸、 ハイアールアジアR&D株式会社 木村様・安様・阿部様、HERSTORY 日野・木下 【ハー・ストーリィ担当者】 (左)マーケティング部 専任研究員 次良丸 摩耶 (中央)代表取締役社長 日野 佳恵子 (右)マーケティング部 リーダー/主任研究員 木下 萌子

  • 【株式会社スピングルカンパニー】「売りたい層」から「支持される層」へ。レディース市場での顧客理解を深め、ブランドの可能性を広げる

    株式会社スピングルカンパニー 代表取締役社長 内田 貴久 氏 広島県府中市に本社を構える株式会社スピングルカンパニーは、国産ハンドメイドスニーカーを展開するシューズメーカーです。同社は以前から、HERSTORY独自の「女性が商品を選ぶ理由を可視化する」顧客分析に関心を寄せていました。そうしたなか、広島銀行の紹介をきっかけに、HERSTORYとの共創によるレディース事業のブランド価値向上プロジェクトがスタートしました。今回の取り組みはレディース事業に特化したもので、顧客視点から商品企画や情報発信の方向性を見直す契機となりました。 株式会社スピングルカンパニー 代表取締役社長 内田 貴久 氏 〈プロフィール〉 東京都出身。大学卒業後、大手スポーツアパレルメーカーに入社。 1983年 株式会社ニチマン入社 1993年 株式会社ニチマン 代表取締役社長に就任 1997年 有限会社スピングルカンパニー設立(2007年に株式会社に商号変更)、代表取締役社長に就任 >株式会社スピングルカンパニー ■共創プロジェクトの目的 ●レディース分野での顧客理解を深め、ブランドの方向性を再定義すること ●社内で設定していた想定ターゲットに加え、実際の顧客データや声をもとに“現実に近いペルソナ”を構築すること ●社内に顧客起点の思考を浸透させ、意思決定の基準を共通化すること ■共創プロジェクトの内容 1. 現状把握と課題整理 既存ペルソナと実購買層の差異を確認し、社内での仮説・課題を明文化。 2. HERSTORYによる女性インサイト分析 女性インサイト調査から、スピングルのレディース購買層の価値観・行動特性を可視化。 3. ペルソナ再構築ワークショップ 分析結果をもとにリアルな顧客像を具体化。 “現在の支持層”を起点とした新ペルソナを策定。 4. 共有・運用 新ペルソナを社内で共通言語化し、商品企画やコミュニケーション設計への活用を開始。 ■​導入成果 ●実購買データをもとにした顧客像を社内で共有し、部門間の意思統一を実現。 ●商品企画・発信方針を「現状の支持層」起点に整理。 ●データに基づく議論と意思決定が可能となる基盤を構築。 ●ペルソナを社内の共通言語として定着させ、議論のスピード・精度を向上。 ■INTERVIEW インタビュアー:株式会社HERSTORY 代表取締役 日野 佳恵子< プロフィールはこちら  > ■ 女性市場での販売再拡大に向け、スピングルが見直した原点 スピングルカンパニーの生産拠点は、親会社である株式会社ニチマンの工場を引き継いだものです。ニチマンは1933年にゴム加工メーカーとして創業し、その後製靴事業に進出しました。1960〜80年代には、子ども靴や婦人靴、布製カジュアルシューズの製造を得意とし、年間約350万足を生産。当時、靴用素材が主流だったなかで、アパレル用の布を使用してシューズを作り出したことがヒットにつながり、レディース市場で大きな実績を築きました。このような背景を踏まえ、スピングルカンパニーではレディース領域の可能性を見直しました。 スピングルが展開するレディースシューズ。 ■ 「社内の声」だけに頼りすぎていた、ペルソナ設計の壁 同社ではこれまでも社内でペルソナを作成し、ブランドのターゲット層を定義してきました。しかし、主に社内の仮説や想定に基づいていて、実際の購買層との間にずれが生じていました。 また、社内の多くが男性スタッフで構成されていることもあり、女性がどのような視点で商品を選んでいるのか、どのような価値を感じているのかを十分に把握するのが難しい状況でした。そのため、データに基づき実際の顧客像を明確にすることが求められていました。 内田社長も「これまでの判断は感覚的な要素が多かった。女性の購買行動をデータで把握し、根拠を持って議論できるようにすることが必要だった」と振り返ります。 プロジェクトメンバーも、「自分たちの中で描いていた女性像が、実際の購入層とは違っていた」と振り返ります。そうした課題を解決するため、HERSTORYは実際の顧客を起点とした新たなペルソナの再構築に踏み出しました。 株式会社スピングルカンパニー商品部企画課とPR課からなるプロジェクトメンバーの皆様 ■ “思い込み”からの脱却。調査・分析で明らかになった支持層 HERSTORYによる調査・分析を通じて、社内で把握していた顧客層の傾向がデータとして裏付けられました。同社の商品は「価格より品質」「トレンドより信頼感」を重視する女性からの支持が高く、特に上質さや履き心地、長く使える安心感を重視するミドル層の女性に評価されていることが明らかになりました。これにより、従来から認識していた顧客層への理解をさらに具体的に深めることができました。 これまで感覚的に「きっとこの層だろう」と考えていた顧客像が、データによって初めて具体的な姿として見えるようになり、内田社長自身も「若い世代へのアプローチももちろん大切ですが、まずは今、ブランドを支えてくださっている方々をしっかり理解することが先」だと実感していました。 プロジェクトメンバーも、「自分たちの中で描いていた女性像が、実際の購入層とは違っていた」と振り返ります。そうした課題を解決するため、HERSTORYは“理想”ではなく“実際の顧客”を起点とした新たなペルソナの再構築に踏み出しました。 弊社主催の 女性モニターとの体験型座談会「herVoiceカフェ会議」 にも参加し商品を試着した感想をヒアリング ■ ペルソナを共通認識に。社内で進む意識の統一 調査・分析の結果をもとに、スピングルカンパニーでは新たにペルソナの再構築を行いました。これまで感覚的に語られていた顧客像が、データを根拠にした具体的な人物像として整理されたことで、チーム全体の認識がそろい、社内の会話にも変化が生まれたといいます。 「ペルソナを明確にしたことで、“誰にどんな価値を届けるのか”を共通の言葉で話せるようになり、議論が具体的になった」とプロジェクトメンバーは話します。 内田社長も「データをもとに顧客像を共有できたことで、意思決定がよりスムーズになった」と述べています。 ペルソナの再構築は、単なるマーケティングツールの更新にとどまらず、レディース事業において“お客様の声を中心に考える”という企業姿勢をより明確にする契機となりました。同社では引き続き、メンズを中心とした商品企画・展開を軸に据えながらも、今回の取り組みを通じて、レディースの商品企画における奥深さと顧客理解の重要性を再認識しています。 ■ペルソナを起点に広がる今後のブランド展開 今回のプロジェクトでは、レディースシューズのペルソナの再構築を通じて顧客像を明確にし、社内での共通理解が形成されました。プロジェクトはペルソナ設計によって次のステップへと向かい、その成果は今後のブランド展開にも活用されています。 内田社長は「自社の強みと顧客の価値観の重なりを改めて確認できた。今後も女性市場や時代の変化に合わせてペルソナを見直し、ブランドの方向性をより明確にしていく」と述べています。 “売りたい層”ではなく、“支持される層”を起点に。顧客を正しく理解することがブランドの成長に直結します。このように、HERSTORYは、女性インサイトの分析を通じて企業が顧客起点でブランドの方向性を見直すプロセスを支援しています。 て、ラウンジの空間が楽しいということが、大きかったんですね。いい友達に支えられましたね。 SPINGLE のプロモーションビデオ 【ハー・ストーリィ担当者】 (右)代表取締役社長 日野 佳恵子 (左)インサイトラボ 専任研究員 ​中澤紗耶子

  • 大手ビールメーカーとの調査から見えた、お酒・ノンアルの飲み分けに見る消費者心理。

    ライフステージで変わる“女性インサイト”と“売場への本音” ※イメージ画像はAIを用いて生成しています。 近年、若者のアルコール離れが指摘されるとともに、ライフスタイルの変化により職場や友人同士での「飲み会」も減少傾向にあります。こうした「外飲み」文化が転換期を迎える中、お酒を飲む人も飲まない人も互いを尊重し合い、自分に合ったお酒との健全な付き合い方を提唱するアサヒビール株式会社協力のもと、消費者の飲用実態を調査しました。   調査を通じて浮かび上がったのは、 「お酒を飲む/飲まない」という二択では語れない、女性たちの切実な心理(インサイト)と、売り場への明確な本音 でした。 調査概要 全国の女性759人を対象に、お酒・ノンアルコールの飲用状況や飲み分けの実態、おつまみの選び方やスーパーマーケットのお酒売り場に対する意識についてインターネット調査を実施。分析にあたっては、年齢や家族構成といった属性だけでなく、ライフステージや生活背景を踏まえた独自の視点で分類を行い、行動の背景にある心理(インサイト)を読み解いています。 弊社独自の分析フレームワークに基づき、女性消費者を分類 ライフステージで激変する「母の飲み分け」事情 今回の調査で最も特徴的だったのが、子育てのフェーズによる母親たちの劇的な飲酒習慣の変化です。 乳幼児期世帯層(25〜44歳/0~未就学児の子どもと同居) 妊娠・授乳期後も無意識に続く“長期セーブ” 妊娠・出産・授乳期における物理的な制限は一般的ですが、注目すべきはその後の行動です。 授乳期を終えても「子どもは夜に急変しやすい。いつでも車で病院へ連れて行けるような状態でいたい」という 子供の急病や夜間の緊急対応に備え、無意識にお酒をセーブする という気持ちがみられました。低アルコールやノンアルコールを選択し続ける切実な背景には、生活の優先順位の変化が表れています。 青年・成人期世帯層(45~64歳/高校生以上の子どもと同居) 子の成長と共に訪れる“お酒回帰”で一番楽しむ時期 一方、子どもが成長し、自分の時間が持てるようになる「青年・成人期ママ」層では、一転して全クラスターの中でも お酒を楽しむ意識が最も高い層へと変化 が見られました。家事や育児のあとのリラックスタイムとして、確固たる飲用ニーズが存在しています。 若手シングル層(独身/25〜39歳) 「翌日に差し控えたくない」タイパ志向 アルコール離れの主役と思われがちですが、その理由は健康志向や節約だけではありません。 「翌日の仕事や予定に影響を出したくない」「二日酔いで時間を無駄にしたくない」 という、タイムパフォーマンス(タイパ)を重視する現代的な価値観が、お酒を控える要因となっています。 出典:女性クラスター別ノンアルコール飲料を選ぶ理由 おつまみ選びに見る合理性と「家族との共有」 家庭での飲用が主体となる中で、女性たちが選ぶおつまみの傾向にも独自のインサイトが見られました。 シニア層:  ナッツやチーズなど、自身の健康意識や嗜好を優先した選択が中心です。 ママ層:  自分用のおつまみを別途用意するのではなく、子供と一緒に食べられる「スナック菓子」や、家族の夕飯のおかずを兼ねる「スーパーの惣菜」を自分のおつまみに充てるという、非常に合理的かつ 家族中心のシェア行動 をしています。 出典:女性クラスター別、よく買うおつまみやお菓子 売り場への本音:男性視点の提案から、女性が選ぶ場へ 本調査では、スーパーマーケットのお酒売り場に対する女性たちの要望も非常に明確でした。多く挙がったのが、 どうしても男性目線に感じる という声です。 たとえば、「ビール×枝豆・唐揚げ」といったステレオタイプのセット提案や、量・価格訴求が中心の売り場です 。これらは合理的である一方、女性からは「無機質で選ぶ楽しさがない」と距離を感じさせてしまうケースも少なくありません 。調査から見えてきたのは、女性たちが 「納得して選びたい」「楽しく選びたい」 というニーズです。 直感的な選びやすさ: 育児中の時短ニーズに応える、度数別・味別・シーン別の整理された陳列。 新しい発見の提案: お菓子や惣菜との意外なマリアージュを提案する、専門家やスタッフ推奨の「試したくなるPOP」の充実。 多様な選択肢: 「酔いたくないけれど雰囲気は楽しみたい」ニーズに応える、低アルコール・ノンアルコール商品の拡充。 こうした 生活者インサイトに基づく理解 こそが、商品開発や売り場づくり、コミュニケーションを次の段階へ進める鍵になるといえるでしょう。 出典:自由回答で出た、おつまみに関するニーズ 女性の選択を理解することが、次の売り場をつくる 今回の調査で浮き彫りになったのは、女性にとってのお酒やノンアルコールの選択が、単にお酒が好きか嫌いかという嗜好の話ではなく、「家族への責任」や「時間の効率化」といった生活背景が、購買行動を決定づけているという事実です。 ライフステージごとに大きく変化する心理 表面的なデータだけでは見えない生活背景 「お酒離れ」という言葉では捉えきれないリアルな実態 今後のマーケティングにおいては、こうしたインサイトに寄り添い、従来の「スペック訴求」や「男性的なセット売り」から脱却し、 女性が新しい食の楽しみを発見できる空間 へとアップデートしていくことが求められています。 弊社では、独自の「女性消費者分類10クラスター」を用いることで、「顧客の本音が見えない」「新しい売り場提案の根拠が欲しい」という課題に対し、データに基づいたプロフェッショナルな解決策をご提案します。生活者の行動の裏側にある「なぜ」を読み解く調査・分析にご関心のある方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

  • 2026年女性インサイトキーワードは『小さな安全圏』

    ~顧客の見えない壁を突破する、小さな半径の関係性~  女性インサイト総研を有する株式会社ハー・ストーリィ(本社:東京都世田谷区、代表取締役:日野佳恵子)は、2月18日に「女性インサイトセミナー2026」を開催しました。本セミナーでは、「なぜ売れない?」の理由を発表。独自分析による世帯状態別の女性交点クラスターから、売れない理由=見えない壁とは何かを解説しました。また、2026年の女性の消費行動や価値観の変化を反映し、企業が今後のマーケティング、PR、商品開発に活かすべき重要な視点を示す「女性インサイトキーワード」を発表しました。 ◆「なぜ売れない?」の正体は、 年々厚くなる3つの「潜在的な見えない壁」 「なぜ売れないのか?」という問いに対し、35年の研究が導き出した最も大きな理由は、女性顧客側に存在する「潜在的な見えない壁」を企業が突破できていないことです。この「壁」は年々厚く、高くなっているため、顧客の購買行動に強く影響が起きています。 情報の壁 30年で情報量が6万倍に急増する中、顧客は「安全が保証された情報」以外は壁の内側に入れたくないという心理を強めています。 選択の壁 顧客は情報を「広く浅く」探すのをやめ、信頼できる人やAIなどの情報に基づく「狭く深く」安心できる場での判断を求めています。 顧客分析の壁 顧客=N1(個人)としてのみ捉える従来の手法では、周囲との関係性が複雑に絡む現代の意思決定基準を正確に掴めなくなっています。 ◆2026年女性インサイトキーワードは 『 小さな安全圏の暮らし 』 外部リスクから身を守ろうとする女性たちは、 半径の小さい信頼できる関係性、すなわち「小さな安全圏」での暮らしを求めています 。 防衛のインサイト デジタル疲れから解放される時間を求め、「ハンドメイド」や「スピ活」など、自分の手を動かし、心身を休ませる防衛行動を強化しています。 「指示しない時間」の追求 常にスマホやAIへ適切な指示を出し続ける「プロデューサー的日常」に疲弊し、あえて指示や操作をしなくていい環境(上げ膳据え膳の状態)を欲しています。 家族という安全圏 7割近い女性が家族・親族と近居・隣居し、3人に1人が共通の趣味を持つなど、最も信頼できる「家族」との繋がりが購買の鍵となっています。 ◆「見えない壁」を突破する4つの要因 顧客の「小さな安全圏」の内側に入り込むためには、表面的な属性データだけでなく、以下の4つの要因から多角的に解像度を上げる必要があります。 生物学的要因 女性が重視する「感情」や「体験」が購買を後押しすることを理解する。 社会学的要因 世帯消費の約7割に影響力を持つ女性の、家族構成や生活背景を捉える。 交差的要因 「ライフコース(人生コース)×ライフステージ(年代)」の交点から、一人ひとりのリアルな生活動態を分析する。 外部環境要因 物価や災害、AIとの共生など、彼女らを取り巻く最新の社会トレンドを反映させる。 ◆顧客=N1の時代は終わり。 これからは「個人属性」ではなく「世帯状態」で読み解く 売れない理由は、属性や購買履歴という「外側のデータ」のみを読み、壁の内側にある家族関係や生活背景、将来不安といった「内側の環境」を見ていないことにあります 。顧客を単なる個人(N1)として捉える時代は終わりました。彼女たちが大切にする「小さな安全圏」を世帯状態で捉え、ブランドが「生活の伴走者」として寄り添うこと。この視点の転換こそが、2026年に選ばれ続けるための新たなカギとなります。「売れない理由」は、顧客データの属性・履歴だけを読み、見えない壁の内側(家族関係・生活背景・将来不安など)を見ていないことにあります。ブランドが単なる売り手ではなく、彼女たちの安全圏に寄り添う「生活の伴走者」として信頼を勝ち取ること 。それこそが、2026年の市場で選ばれ続けるための新たなカギとなります。 【アーカイブ無料】セミナー動画配信中! 女性インサイトセミナーのアーカイブ配信もスタートしました! 約80分のセミナー全編が視聴可能です。詳細・お申し込みは、以下よりご覧ください。 ◆女性インサイト総研 株式会社ハー・ストーリィについて わたしたちは、顧客の解像度を上げる会社です。 私たちは、世帯消費の約7割に影響力を持つ女性の購買行動と生活実態を研究する「女性インサイト総研」です。買わない人は「なぜ買わないのか」。確証のある答えを持っています。37年間、男女延べ125万人の踏査から、商品や数値だけでは見えない、「なぜ売れるのか」「なぜ売れないのか」を解明します。 【会社名】株式会社ハー・ストーリィ  https://www.herstory.co.jp/ 【所在地】〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋1-37-8 ワコーレ三軒茶屋64ビル 3F 【TEL】03-6805-3743 【事業内容】女性インサイトマーケティング™/コンサルティング/研究調査/専⾨情報出版/マーケティング⽀援/⼈材育成⽀援 【設⽴】1990年8⽉20⽇ 【代表取締役】⽇野 佳恵⼦

  • 【イオンリテール株式会社東海カンパニー】ママたちの声をヒントに作ったフードコートの「にこにこカウンター」

    イオンリテール株式会社東海カンパニー >お客様公式サイトはこちら  2023年11月23日の勤労感謝の日、日経新聞朝刊に「#これ誰にお礼言ったらいいですか」という全面広告が掲載された。誌面の真ん中には、赤ちゃんがすっぽり入っているカウンターテーブルの写真が載っている。パーソルグループが勤労感謝の日に「ありがとう!を言いたい名仕事」を募集し、そこに応募された一つの写真だ。 「これ」を実現したのはイオンリテール株式会社の井上良和氏であり、ハー・ストーリィがサポートした。2017年のイオンスタイル豊田オープン時に続き、丸6年が経過した今もこうして喜ばれ、バズったことは驚きだ。久しぶりに井上氏と日野佳恵子が、「これ」にまつわる開発秘話などを語り合った。 イオンリテール株式会社 東海カンパニー デジタル営業推進部 部長 井上 良和 氏 2000年にイオンリテール㈱入社。2009年にイオン相馬店店長に就き、以後はイオン七戸十和田駅前店開設委員長、イオン盛岡店店長、北新潟事業部長、南千葉事業部長となり、2016年にイオンスタイル豊田開設委員長となる。2019年にイオン岡崎南店長、2021年から現職。 開発当初もSNSでバズッた!カウンターテーブルに再び「ありがとう」 日野:2017年に愛知県豊田市にイオンスタイル豊田という総合スーパーがオープンすると、このテーブルを喜ぶママたちの声がSNSで大きく広がり、イオンの他店舗、他社スーパーなどでも設置が進みました。当時の開設委員長としてこのテーブルを開発した井上さんは6年経ったいま、新聞広告で「ありがとう!を言いたい名仕事」として紹介され、SNSで再びバズっている状況をどうご覧になりますか。 井上:このテーブルが、ママたちの買い物や生活が豊かになることに貢献できていることを非常にうれしく思います。逆に言えば、6年経ってもまだ子育てするママに便利な社会環境、寄りそう社会になっていないことにも気付かされました。 日野:ハー・ストーリィは、イオンスタイル豊田の開設準備期間に地域在住の女性たちからリアルな声を伺い、お店づくりに反映させるお店づくりサポータープロジェクト「ミセサポ」という取り組みを行いました。その際、井上さんが地域の方の暮らしぶりに注意深く耳を傾け、一つひとつカタチにしていく姿が印象に残っています。 井上:豊田市は、トヨタ自動車の関連企業が多く、未就学児や小学校低学年のお子さんを持つ家庭と、定年退職された方が多くお住まいで、教育にすごく熱心な地域です。お客さまの7〜8割は女性で、近隣にショッピングモールなどの大型施設があり、お店を選択するのは多くの場合、ママなど女性です。だからママたちに便利な施設をつくり、足を運んでいただきたいと思いました。 ママのお困りごとにヒントあり!2人乗りカート、ベビーパーキング導入 (左)赤ちゃんとママが向かい合わせに座って食べる「にこにこカウンター」右)子どもの一人が座って一人が立つ「2人乗りカート」 井上:穴の空いたテーブルは、フードコートで離乳食を食べさせる時の困りごとについて聞いた時のママのコメントが発端でした。私自身も当時、小さい子どもがいてフードコートで食べさせる時にすごく苦労した経験があります。「子どもが落ち着いて食べてくれない」という言葉がキーワードになりました。「それはなぜですか」と聞くと、「目に入るいろいろな人や物に興味を持つので、落ち着いて食べられない」という答え。さらに、「子どもはどうすると一番落ち着きますか?」と聞くと、「正面でママを見ている時です」と返ってきました。ここで、赤ちゃんとママが向かい合わせに座って食べる「にこにこカウンター」のアイデアが浮かんだのです。 日野:同じように困りごとの声から、子どもの一人が座って一人が立つという2人乗りカートや、ベビーカーの出し入れにも便利なように広いスペースを確保したベビーパーキングも設置しましたね。 井上:カートは既製品を探したところ、業者を見つけることができました。イオンスタイル豊田で導入すると瞬く間に話題となり、新たに製作されたカートはホームセンターや他のスーパーなどでも続々導入されました。これらもママたちの「不便だ」という声を元に、どうしたらその「不」を解決できるか、ひたすら考えた結果です。 ベビーカーの出し入れにも便利なように広いスペースを確保した「ベビーパーキング」 不便の声を深掘りし、「不」の解消へ。前例ない取り組みも熱意でカタチにする 日野:女性の「不」を解決するための商品やサービスが店舗開発につながった好例だと思います。一方で、前例のないことに取り組んだり経費がかさむことへの何らかの声はありませんでしたか。 井上:なかったわけではないです。3階の子ども用品売り場近くに設置しているおむつ交換や授乳ができるベビー休憩室を1階のフードコートの一角にも設置した時は、2カ所に設置する理由を説明する必要がありました。でも、食事中に3階まで足を運んでいただくのは「ママと子どもに優しいお店」という本来の目的から外れると説得しました。チャレンジには説明責任が伴いますが、熱意と裏付けるお客さまの声がとても大切です。お客様第一の視点で果敢にチャレンジすることは、変革し続けるイオンだからできることだと思います。  2年前、イオンリテール㈱東海カンパニーデジタル・営業推進部に着任した時はコロナ禍だったこともあり、ネットスーパーがママたちに好評でした。ネットスーパーは便利です。でも、配達を家で受け取ることに制約が生じます。そこでイオンは、配達だけでなく店舗カウンターやドライブスルーでご都合に合わせて受け取れるピックアップというシステムを整えました。ただ、店舗によってお渡しする場所がカウンターだけ、ドライブスルーだけなどバラ付きがありました。そこで、まずは東海地域全店舗のサービスレギュレーションを半年で一律にしたところ成果が上がり、全社での取り組みへと結びつきました。どこの店舗も同じサービスレベルになっていると、利用者の方が転勤しても「やっぱりイオンは便利だね」と認知していただけると思っています。 「助かった」「うれしい」があふれる楽しい暮らし、優しい社会へ 日野:井上さんのお話からは、本当に困っていた人たちが「よくぞ、気がついてくれました!」と、「不」の解決策を探し当て実現してくれたことに対する感謝の思いを持つから、手掛ける取り組みや商品がバズるように思えます。特に女性は共感性が高いので、自分が助かったから他人も助けたいとか、私がうれしかったからみんなもコレを使ってみたら、といった気持ちが広がっているのでは。 井上:もしかすると、私と同じ話を聞いても、それが「不」だと思わない人もいるかもしれません。さらに言えば、「不」の核心部分までたどり着けなければ、善かれと思ったサービスがお客さまへの押し付けになることもあり得ます。そこに気をつけながら、若い世代にもこうした視線や思いを受け渡していきたい。「不」の解決には大きなパワーが必要ですが、解消できたらその先に未来があると感じています。  小さい子どもがいるママたちは簡単に手早く買い物を済ませたいので、圧倒的に「家から近い店」の優先順位が高くなる現実がある中で、条件が違っても足を運びたくなる便利な施設にしようという思いが、イオンスタイル豊田開設委員長としてのこだわりでした。子どもと1日中楽しく過ごせて、ママ友とも会えるような場所になれば、その店に来ること自体が目的になります。子どもがいるママたちの生活が豊かで楽になる優しい社会環境が広がる流れを、これからもどんどん発信していきたいと思います。 日野:全国展開し、大勢の方と接するチェーンストアだからこその役割といえますね。これからも「不」の声を拾い、発想もアップデートしながら解決を実践し続け、人々の暮らしを豊かにしていってください。

  • 女性インサイトがすぐわかる3つの特別メニューが登場!

    2026年のスタートにあわせて、 HERSTORYのメニューが気になっている方向けに、手軽に試せる新春限定メニューを3つご用意しました。 ① 女性ターゲットをクリアにする個別コンサル(90分) ② 女性に向けたアンケート調査【3回チケット】 ③ 女性インサイト理論の習得講座(モニター価格第2弾) 「まずは一度、話してみたい」「調査や分析を小さく試したい」「女性インサイトマーケティング理論(WIM理論)を学びたい」 そんな声に応える、 今だけの特別企画 です。 「いきなり本格導入はハードルが高い」と感じている方は、この機会にぜひご活用ください。 ① 女性ターゲットをクリアにする個別コンサル(90分)  価格:200,000円(税込220,000円)  担当:代表 日野/女性インサイトラボ所長 加藤(予定) 弊社最大の強みである、女性を交点10クラスターにあてはめた調査・蓄積データをフル活用!女性クラスターの最新実態をまとめた、現在制作中の「女性クラスター年鑑2026」からの最新知見も 先出し します。 御社の顧客像が どの女性クラスターに近いのか どんな価値観・暮らし・判断軸を持つ人なのか を整理・言語化し、ご説明します。 こんな企業におすすめ 女性ターゲットが曖昧なまま施策を進めている 年齢・属性分析だけでは限界を感じている 社内で「なぜこの女性なのか」を説明できる軸が欲しい ② 女性に向けたアンケート調査【3回チケット】  価格:480,000円(税込528,000円) ※通常88万円の40%OFF 御社でご検討中のアンケート設計案をもとに、HERSTORYが 女性クラスター視点で設問を整理・調整 し、調査を実施します。ローデータでの納品となります(個人情報なし / レポートなし)。 調査内容 アンケート回数:3回(6ヶ月以内想定) 設問数:20問程度 ※属性質問10問を除く 回収数:200以上保証 ※内容・難易度により応相談 こんな使い方がおすすめ すでに仮説や聞きたいことが決まっている 社内で設計案は作れるが、回答の質に不安がある 自社顧客にあたる女性クラスターに絞って調査したい ※フル設計・大規模セグメント調査をご希望の場合は別途ご相談ください。 ③ 女性インサイト理論の習得講座(モニター価格第2弾)  価格:90,000円(税込99,000円) /1名 ※1社2名での参加推奨 昨年末好評だった 「女性インサイト理論講座」モニター企画の第2弾 です。代表・日野の新刊刊行予定に先立ち、女性インサイトマーケティング理論(WIM理論) を直接・体系的に学べる機会 をご用意しました。 【開催概要】 日程:  ① 1月22日(木)・23日(金)  ② 1月28日(水)・29日(木) 時間:各日 13:00〜17:00 こんな方におすすめ 女性インサイトを“感覚”ではなく理論で理解したい 調査結果を企画・提案に落とし込めるようになりたい 社内・クライアント説明の説得力を高めたい ※モニター企画のため、定員・条件に限りがあります。 新春キャンペーンについて 各メニューは数に限りがあります 詳細確認・組み合わせ相談も可能です お打合せや講座の受講はオンライン形式になります 「どれを選べばいいか分からない」場合も、まずはお気軽にご相談ください。

  • 【大感謝祭開催レポート#1】女性市場2026年最新動向予測

    「愛と経済」が紡ぐ新しい暮らしのインフラとは?(ゲスト:ベアーズ髙橋ゆき氏) 株式会社ハー・ストーリィは創業35周年、会報誌100号、そして「女性のあした大賞」10周年を迎えました。この大きな節目を記念し、2025年12月3日に開催された「HERSTORY大感謝祭」。第一部では、家事代行サービスのパイオニアである株式会社ベアーズ取締役副社長 CVO & CLO・髙橋ゆき氏を迎え、代表・日野佳恵子とのセッションを通して、2026年に向けた女性市場の最新動向を探りました。 初めに、弊社代表 日野が35年の感謝と、弊社のあゆみを振り返りました。 第一部:特別講演「愛と経済」で幸せが循環する社会を! 人の温もりがある「新しい暮らしのインフラ」を提唱 「本日は『愛と経済』というテーマでお話をしたいと思います」 。そんな言葉から始まった髙橋氏の講演 。同社は、「家事代行サービス」という言葉さえ浸透していなかった1999年に創業し、今年で27年目を迎えます。 株式会社ベアーズ・髙橋 ゆき 氏。     成長の原動力となった「共感の力」 創業当初、宣伝予算が限られる中で志を伝える指針となったのは、日野佳恵子の著書『クチコミュニティ・マーケティング』でした。「人の心にインパクトを与え、共感と感動を生み出せれば口コミは広まる」という教えは、同社の成長の原動力となりました。   創業の原点:香港での感動体験から「文化」の創造へ 背景には、1995年の香港滞在時のエピソードがあります。一人のフィリピン人メイドに助けられ、そのきめ細やかなサポートに感動した髙橋氏は、日本にも「誰かに頼ってもいい」という文化を根付かせたいと決意。家事代行を通じて「自分で頑張らなくてもいい」という選択肢を提供し、お茶の間の幸せ度数を高めることに邁進してこられました。     「暮らしの新しいインフラ」として、家事代行サービスを通じて「自分で頑張らなくてもいい」という選択肢を提供。 3,000名のスタッフが支える「世界平和」への一歩 現在、18歳~88歳までの日本人スタッフおよそ2,500名、フィリピン人スタッフおよそ540名が稼働。この多様な人材の活躍を、髙橋氏は「真の国交」であり「世界平和につながるきっかけ」であると定義しています。   本当の豊かさに辿り着くためには、単に数字を追い求めるのではなく、「愛と経済」の両輪を回していくこと、と強調した髙橋氏。     トークセッション:現場から読み解く「女性市場2026年最新動向予測」 続いて、弊社代表・日野佳恵子とのトークセッションでは、同社が見てきた「家庭のリアルな変化」から、2026年に向けた4つの重要キーワードが浮き彫りになりました。   弊社代表・日野佳恵子(左)と髙橋ゆき氏(右)。   1. 家庭の変化:役割から「チームによる選択」へ フルタイム勤務の女性が7割を超える中、家事は「妻の役割」ではなく、家族というチームで誰が担当するかを「選択」するものへと意識が変化しています。家電の進化により省力化が進む一方で、いかに心理的な負担を分担するかが課題となっています。   2. 男性の家事参画を促す「プロダクト設計」 男性が好む「組み立てる工程」や「カスタマイズ性」をプロダクトに取り入れることで、家事への意欲を引き出すというユニークな知見が示されました。ガジェットとしての趣味性を設計に組み込むことは、今後の商品開発における大きなヒントとなります。   2026年の市場動向について、息の合ったトークが繰り広げられた。     3. ペット共生と日常の「不」に眠るヒットの種 40代以上の夫婦に多いペット飼育 。現場で培われた「ゴム手袋を使った清掃術」のような細やかな知恵、つまり日常の「不(不便・不満)」を解消する視点こそが、次なるサービスを生む源泉となります。   4. AI時代に高まる「人間サービス」の希少価値 テクノロジーが浸透する2026年に向けて、「料理代行」や「お話し相手」といった、人の温もりに寄り添うサービスの価値はさらに高まります。家庭内のグローバル化を受け入れ、多様な人材が暮らしに伴走する未来像が提示されました。   トークセッションでは、参加者の質問にもその場で回答。   おわりに:女性の笑顔が続く社会のために 「愛と経済」の両輪を回し、女性の笑顔が続く環境を整えることは、家庭の、そして社会全体の幸福度を直結させます。2026年に向けた新たな視点を共有し、第一部は盛況のうちに幕を閉じました。

  • 女性のあした大賞 2025──生活者の声をすくい上げ、未来の社会をつくる人たちへ

    ※本記事は、 145Magazine  の許諾を得て転載しています。 10周年を迎えた今年の「女性のあした大賞」。HERSTORY代表取締役・日野佳恵子さんが冒頭で語ったのは、ひとつのシンプルなことだった。「生活者の小さな声に耳を澄ませた人こそ、社会を動かす人になる」──ということ。僕自身、このイベントで実感した通り、それは従来の枠組みではなく、人の心に寄り添う形で持続可能な社会をつくっていくためにこそ、今求められている姿勢なのだと思う。 そして、そのスケールは確実に大きくなっている。それは、ステージに立った受賞者4組の姿を見れば、すぐにわかる。 【最優秀賞】ヒューリック株式会社 こどもでぱーと ─都市の子育てを“構造から”軽くする挑戦 親の負担を“構造から”軽くする──都市型子育てを再編集した「こどもでぱーと」の思想  ヒューリックは、「こどもでぱーと」という新たな施設を作り出した。それは、都市に暮らす親たちが長年抱えてきた“見えない負担”を、構造から解きほぐす装置だ。共働き世帯の増加、教育費の高騰、送迎の手間、医療へのアクセス不足──。  こうした課題は、一つひとつ切り離して見れば“個別の問題”に見えるが、実際にはすべてが複雑に絡み合い、親たちの心身を圧迫している。ヒューリックは、この“負担が散らばっている状態そのもの”を問題として捉えた。  だからこそ、一つのビルに、学習塾、学童、保育、運動教室、小児科クリニック、親向けのケア、カフェ、そしてコミュニティを育むスタジオまで。──あらゆる機能を層のように重ねて集約した。それがこの施設である。  この建物に入れば、子どもの一日が途切れずに流れていく。預ける、学ぶ、遊ぶ、診てもらう。その合間に親もケアを受けられ、帰り道は送迎サービスが引き継ぐ。都市の中で分断されていた行為が、ひとつの“動線”としてつながるように設計されている。  ヒューリックはその思想を、ビルという器に落とし込んだのだ。 教育・医療・地域・送迎を“ひとつの物語”に束ね、子どもの未来を支える──都市の新しい子育て拠点としての進化  教育、医療、地域交流、送迎。──それぞれ別の領域として語られてきたものを、ひとつの物語として再構築した。大事なのは、その表面的な構造ではない。フロアを上がれば学習塾があり、隣には幼児保育室がある。その奥には探究型のプログラムやダンス、アート、ロボットなど、子どもの好奇心を刺激する学びが広がる。さらに建物内には小児科が入っているため、体調に不安があるときも移動の負担は生まれない。  こういう気持ちに寄り添うインフラであることが大事なのだ。  ゆえに、親のための環境も丁寧に整えられている。ピラティスで体を整え、カフェで一息つき、スタジオでは地域コミュニティの活動が育まれていく。「子どもを預ける場所」ではなく、「親と子が安心した状態で時間を過ごせる場所」として成立しているのだ。  しかも、学童、運動、教育、医療、送迎の専門家たちが参画し、それぞれの専門性を“ひとつの体験”として結び合わせている。親と子が無理なく、健やかに今日を生きられる環境を「設計」として作り出したことが、最大の意義ではないかと思う。 【優秀賞】株式会社カインズ ─ 暮らしの“微細なストレス”を価値に変える生活者発のものづくり 生活者の“微細な困りごと”から未来のホームセンターをつくる──カインズが女性の声に向き合った理由  ホームセンター最大手のカインズが今回評価された理由。それは、日常を生きる人の“かすかな困りごと”を見逃さず、その声を商品企画の中心へと持ち込んだ姿勢にある。実は、カインズの顧客の半数以上が女性。日用品・収納・インテリアといったカテゴリーでは、その比率は七割を超える。  生活者のリアルな温度を持つ人々が主役であるにもかかわらず、商品開発者の女性比率は約一割にすぎず、「使い手の感覚」が企画に十分届かない構造があった。そこで同社は、HERSTORYとともに生活者の実態に深く踏み込み、家の中の写真や行動の流れ、微妙なニュアンスの声まで収集し始めたのである。  水回りの使いにくさ、掃除道具の置き場の不自然さ、収納の“あと一歩足りない”感覚…。  言葉にならず、誰にも相談されない小さなストレス。  それが、実は生活の質を大きく左右していることが見えてきた。ゆえに「浮かせる洗面収納」や「引っ掛けられる清掃用品」などの商品が生み出された。従来の枠組みとは違った繊細さが宿る商品。これこそ女性の感性がもたらす真骨頂である。暮らしの動線全体の“ストレスをほぐす商品”が形になっていく。 女性視点がものづくりを再発明する──調査・分析・デザインをつなげるカインズ流の価値創造  その意味で、カインズの革新は、生活者の声を“確かなものづくり”へと変換するプロセスにある。  生活の実態を“動線”として捉え直したところに、それが顕著に表れていると言って良い。キッチン、洗面所、掃除、収納……。家の中の一つひとつの行為を、写真や行動観察から読み解き、「どこで時間が止まるのか」「どこが不自然なのか」を可視化する。  次に、その気づきを定量的なデータとすり合わせて、改善すべきポイントを浮かび上がらせていく。そして最後に、その“生活の声”をデザイナーや開発チームと共有し、具体的な商品へと落とし込み、試作、検証、社内承認のプロセスへつなぐ。  つまり、生活者の声が“気づき → 構造化 → デザイン → 商品”という流れで自然につながっていく仕組みが出来上がっている。この循環が強固であるほど、カインズの商品は暮らしに馴染みやすい。結果として国際的なデザインアワードの連続受賞にもつながっていく。  これは“企業の規模”ではなく、“生活を理解する姿勢”の結果だ。  商品を売る企業ではなく、暮らしのあり方そのものを編集する存在へ。──今回の取り組みは、その未来像を示す象徴だった。 【優秀賞】はなさく生命 「私は大丈夫」を問い直す──女性の健康と向き合うI’m OK? PROJECT “私は大丈夫”の裏にある沈黙をほどく──女性の健康を支える「I’m OK? PROJECT」の本質  女性にとっての健康課題は、長い間“声にならないまま”内側に押し込められてきた。更年期の不調、月経による体調の揺れ、家庭や仕事での負担、そして「自分だけは大丈夫」という思い込み。  誰にも言えず、後回しにされ、日常の中に溶けてきた“沈黙”である。  例えば、生命保険という従来の枠組みで言えば、もしもの時に「困らない未来」を先に用意しておくもの。そこで止まっていた。しかし、はなさく生命が立ち上げた「I’m OK? PROJECT」には、個々の抱える健康に対しての繊細な思いやりが宿る。  “私は大丈夫(I’m OK)”という言葉を、まず女性自身が見つめ直すきっかけをつくる。そこにあるのは、保険会社としての利益で動くのではなく、「女性が自分を後回しにしない社会をどう実現するか」という視点だ。プロジェクトは、イベント、ウェブメディア、SNS・音声配信という三つの軸から立ち上がる。リアルイベントでは、全国の乳がん検診率が低い地域へ足を運び、医療機関と連携しながら無料検診を実施した。  その場で実際に異常が見つかった女性の割合は二割。それは、いかに多くの女性が“忙しさゆえに自分を後回しにしてしまっているか”を突きつける結果だった。文章や動画で学ぶだけでは届かないものがある。  身体の変化に向き合い、その場で検診を受け、医師の言葉を受け止める──その一連の体験を通じて初めて、“自分に立ち戻る瞬間”が訪れる。 啓蒙と行動の“往復運動”で社会を変える──地域とつながるリアルプロジェクトの力(読み物版)  つまり、「I’m OK? PROJECT」の強さは、啓蒙に留まらず、“知る”と“行動する”を往復させる仕組みを持っていることにある。北海道や広島など、検診率の低い地域を中心に、はなさく生命は地元メディアや医療機関と連携しながら、マンモグラフィー検診車を走らせ、直接その場で検診を提供してきた。  そこでは、著名人による体験談が語られ、医師がその場でアドバイスを行い、受け身ではない“参加型の学び”が生まれている。  女性たちは、「忙しいからまた今度」「大げさなことではない」と自分を後回しにしてしまいがちだ。しかし、プロジェクトが目指したのは、その“今度”が訪れないまま時間が過ぎてしまう現実を変えることだった。  だからこそ、リアルイベントで身体を動かして検診を受ける行為と、オンラインで知識を蓄え、専門家の声を聞く行為が組み合わされている。この往復運動こそ、女性たちが自分の健康に対して主体性を取り戻すための鍵になる。  社会の価値観が揺らぐ今、“自分を大切にする”という当たり前が、いかに難しく、そして大切であるかを、このプロジェクトは教えてくれている。これこそ今の時代を反映する考え方。  静かに、しかし確実に社会の地図を書き換えていく活動だ。 【優秀賞】Amazing Cambodia ──才能の芽を拾い上げ、女性の未来を循環させる「社会実装のアート」 美術教育すらなかった国で──女性の才能を見つけた原点  なんと言っても、これに関しては、温井和佳奈さんのキャラクターに尽きる。彼女の二十年の歩みは、「女性の自立支援」という一点から始まった。  近年、彼女が着目したのがカンボジア。そこでは、美術教育がほとんど存在せず、クリエイティブ産業の文化も育っていない。それでも、女性たちの中には“何かを描きたい”という衝動が確かにあったのだ。  この胸の高鳴りを見逃さないところにこそ、女性的感性がある。その小さな芽に光を当てるため、温井さんはデザインコンテストを立ち上げ、“デザインとは何か”という基礎から教える活動を始める。  はじめは子どもが描くような素朴な線画だった。しかし、学びと経験を重ねるたび、線は洗練され、色は深まり、やがて“商品として世に出るデザイン”へと育っていく。採用された作品はラコルベイユなど日本企業の商品パッケージとなり、売上の一部は女性の育英基金として還元される。  デザインが商品を生み、商品が収益を生み、その収益がまた次の才能を育てる。ここに「才能 → デザイン → 商品 → 収益 → 教育」の循環が生まれた。 コロナで95%売上消失──仲間と再生させた復活劇  とはいえ、コロナ禍では売上が95%減り、撤退を決断するほどの危機に陥った。しかし、企業再生の専門家と出会い、わずか一か月で赤字が止まる。止まっていたコンテストも復活し、クオリティは以前より高くなった。  一時、温井さんは引きこもりをしていた時期すらあったという。しかし、信念を持つ人の強さは、ここに表れている。Amazing Cambodia は再び息を吹き返し、成長の第二章が始まったのだ。進化は止まらない。2025年、新空港への二ブランド同時出店が実現した。  「Amazing Cambodia」と「I LOVE CAMBODIA」が並び、世界へ飛び立つゲートで、カンボジアの文化と才能が旅を始めている。売上は約七億円規模まで回復し、来年には十億円を超える見込み。  二ドルの小さなお菓子や雑貨が、世界で何百万個も売れていく。これは、構造を持ったビジネスだからこそ成し得た成果だ。温井さんは、支援とビジネスの境界を溶かし、教育・生産・流通を一本の線にまとめあげた。  Amazing Cambodia は、“助ける”でも“売る”でもない。その中間にある“未来を育てる営み”を、社会に実装しているのだ。 従来の枠組みでは果たせぬ人の気持ち  授賞式の最後に、日野佳恵子さんは彼らを讃えながら語った内容が心に残る。実に、日野さんらしいなと思うエピソード。それは、35年前、日野さんが子育てをしながら働いていた頃の話だ。  子どもに習わせたいものはたくさんあった。スイミングも、英語教室も、そろばんも。  けれど、それぞれがまったく別の場所にあり、移動だけで一日が終わってしまうような日々だったという。 「どうにか、ひとつの場所で完結できないだろうか」。  その思いを胸に、広島にいた頃、日野さんは昼間に空いていた学習塾を訪ね、飛び込みでこう頼んだ。 ――「昼間は使っていませんよね。この教室を貸していただいて、ビルの中で書道と英語教室と、そしてお母さんのマッサージを一つにできませんか?」  しかし、当時は、誰も耳を貸してくれなかった。  これこそが先見性だと思った。それを彼女は、まだ誰も言語化していなかった35年前の時点で、直感的に求めていたのである。従来の枠組みや“ハコ”では、人々への細やかな気遣いができないのである。そこで、社会は、人は疲弊していく。  そこに救いの手を差し伸べるのが、女性の感性だと僕は思う。まさに、今回受賞した方々にも共通することだ。  冒頭にも書いた通りだが、縦割りではすくえなかった日常の断片を拾い、形にし、未来へと手渡す人たち。その姿は、「誰かの生活のすぐそばから、社会は変えられる」という希望の証でもある。  これからはより人間的で、安らぎのある世の中になっていくだろう。女性の手により、新たな“あした”が始まる。 転載記事 https://145magazine.jp/goodsnews/2025/12/women-award-2025-lifestyle-voice/

  • 「顧客起点」に潜む女性顧客のトラップ、男女の購買行動は分けて戦略を立てるが鍵~女性インサイトマーケティング(WIM)理論™~

    ※本記事は、代表 日野が DXマガジン にて連載中の記事を転載したものです。  近年、「顧客起点」という言葉が多くのビジネスシーンで使われるようになりました。 自社都合ではなく、顧客の立場をもとに事業を考えることの重要性が増しているのです。しかし、「顧客とは誰なのか」「なぜその顧客は商品を購入するのか」を正確に理解している企業は意外と少ないのが現状です。 特に女性顧客の購買行動は、年代や収入だけでは見えない複雑さがあります。本コラムでは、長年の研究をもとに女性顧客の特性を読み解きます。マーケティング理論で見落とされがちな「女性顧客の購買行動」の特徴や、顧客起点で事業を考える際のポイントを紹介します。弊社では、女性特有の購買行動から戦略を立てる独自理論を確立し、「女性インサイトマーケティング(WIM)理論™」として普及しています。 【男性脳では見えない「彼女の購買決定プロセス」~売上8割を逃さないための女性インサイトマーケティング~#1】 ◆単身男女の所得に対する消費の割合 ―男性53%、女性70.4%の中身は何? 明治安田総合研究所の2024年の調査によると、単身世帯における所得に対する消費の割合(消費性向)は、男性が53.0%だったのに対し、女性は70.4%と男女間で大きな差があることが分かりました(※1)。女性の割合が男性より高いのは、「自己投資としての美容医療」や「推し活」といった教養・娯楽関連への支出増加が要因であると、明治安田総合研究所は分析しています。 このように男女では消費に対する興味や関心、さらに消費行動は大きく異なります。ある調査によると、女性の方が男性より消費パワーが高く、家庭内消費の75%は女性が権限を持つ消費者であるといいます。しかし、「男女で購買行動が異なる」という考えは、誰もが分かっているようで曖昧です。そのためマーケティング分野では、深刻に捉えられないまま見過ごされてきました。男女の購買行動が異なることをマーケティングでは必ずしも重視していないのです。近年、男女論を語ることをタブー視する機運が高まっていることもあり、マーケティングにおける「顧客起点」はより一層複雑さを増している感があります。 ※1 出典:明治安田総合研究所「調査レポート」 ◆「顧客起点」の顧客とは誰かを理解する。 ―「顧客」という一枚岩はいない。   そもそも「顧客起点」とは何でしょうか。それは「顧客の立場に立って事業を構築すること」です。そのためにはまず、「顧客とは誰なのか」という当たり前の問いに対して、正確に答えられなければなりません。その上で「顧客」が明確になったら、「なぜその顧客は我々の商品を買ってくれるのか」という問いと向き合うべきです。 例えば「30代・40代の男女が中心」というデータを把握している場合、その中の男女比率はどうなっているでしょうか。仮に女性が6割を占めているなら、その女性たちはどのような生活をしているのでしょうか。単身か、既婚か、子供がいるのか、ペットと暮らしているのか、親と同居か。商品を購入する背景には、必ず「顧客の生活状態」が存在し、そこから「買う理由」が生まれます。 「顧客を理解する」とは、「顧客の生活実態を知る」ことに他なりません。それにもかかわらず、「こんな生活なのかなとペルソナを想像で作り、ターゲットを設定しました」というケースが少なくありません。しかし、想像はあくまで作成者の経験値からしか生まれません。AIを活用しても、そこに「生身の命ある存在」はいません。 「顧客起点」を実践するためには、データのみに頼らず、「顧客の生活実態を観察し、触れ、話し、共に過ごす」ことを抜きにしては、核心に辿り着けません。ましてや女性の場合、その多様性ゆえにさらに細分化して捉える必要があります。 ◆男女の購買行動には異なる理由がある。 ―女性は「年代」でみると見えない。 「お客様のニーズに応えるのだから顧客を分けて考えるべきではない」といわれることがあります。この思考こそ「顧客=男性論理」となっています。例えば、「顧客を年代で見る」「年収で見る」という場面をよく見ます。これだけでNGです。現代は、男女は共に働き、育休率も上がり、仕事と家庭というバランスにおいては、男女分け隔てないライフスタイルが当たり前となってきました。しかし、女性の人生を考えてみると、同じ30代であっても単身と既婚では大きく生活は異なります。これは男性の比ではない差があります。 女性は、30歳~39歳の間に7割が既婚へとなっていきます。この短期間に、妊活中、妊娠中、授乳中など心身の変化を伴っていくライフコースを歩む人が半数以上となっていきます。時間の使い方、体のケア、次のライフステージのための準備。妊活妊娠であれば、禁酒、禁ハード運動など様々な生活変化が求められます。30歳~39歳とひと言でいっても複数のライフイベント経験グループに分かれていきます。「年代だけ」で女性をみると大きな判断ミスをします。高度成長期に使用されたF1層、F2層といった分類方法などは代表的です。当時は、女性のほとんどが「専業主婦」という状態を前提にしています。近年には当てはまりません。 ◆戦略型/男性51%・女性15%  平穏型/男性27%・女性64% 筆者が代表を務めるHERSTORYでは、利用者の購買行動の特性を診断する「男女購買行動診断」をWebサイトに設置し、回答結果から消費者の行動を分析しています。性別や年代(10代~70代以上)、職業などのデータは、2025年夏時点で17年間7万人超に及びます。この膨大な診断結果から見えてきたのは、男女共に働く時代となった今日でも男女の根本的な購買行動は今も昔も変わらない、ということです。購買に至る要因や背景を分析すると、購買行動は、大きく3つに分類されます。 「戦略型」 モノそのものの価値を比較検討し、論理的、合理的、効率的に買う行動をとる人 「調和型」 モノを論理的かつ感覚的なバランスで買う人。またはその状況下によってどちらかで判断する人 「平穏型」 モノの購入に至るまでの時間、過ごす場所、楽しめる要素も含めて価値とする人 分析結果からそれぞれの男女別比率は、以下となります(図1)。 戦略型/男性51.0%・女性15.3% 調和型/男性22.1%・女性21,2% 平穏型/男性26.9%・女性63.5% これらの結果から、男性は「モノの価値」を優先していることが分かります。これに対し女性は、「キモチの価値」を購買時の評価軸にしていることが分かります。女性はモノを得ることの時間や場所、そこで過ごす人や雰囲気など、周辺の要素も含めて価値と捉えているのです。言い換えると、「キモチ価値」を考慮した店舗づくりや接客、商品ラインナップに目を向けなければ、女性には買ってもえらない、ということです。 ◆17年間の男女購買行動の変遷 ―女性は、社会変化に影響を受けやすい 2008年からの「男女購買行動診断」の結果(図2)の変遷では、男性では大きな変化が見られず、年代による比率の揺れも少ないのが分かります。一方、女性は社会環境の影響を受けやすく、自然災害や物価高騰など社会情勢に合わせて柔軟に購買行動を変えています。 男女共に大きな変化が現れているのは2021年です。2020年に発生した新型コロナウイルス感染症の影響により生活様式が大きく変化したことが要因と考えられます。さらに、近年は若年層を中心に男性の育児・家事参加が増えているため、「調和型」が微増したと推察されます。 本コラムでは今後、HERSTORYが研究している「男女購買行動」をもとに、「女性の顧客起点の掴み方」や「商品との関係性の見方」などもお伝えしていきます。以下に、本コラムで紹介した「男女購買行動診断」と発表会のアーカイブ動画のURLを掲載します。ぜひ参考にしてください。 男女購買行動診断 https://www.herstory.co.jp/shindan/buying-behaviour 男女購買行動の違い研究発表動画アーカイブ動画 https://www.herstory.co.jp/event-details/archive-20250807 転載記事DXマガジン「 「顧客起点」に潜む女性顧客のトラップ、男女の購買行動は分けて戦略を立てるが鍵~女性インサイトマーケティング(WIM)理論™~ 」 https://dxmagazine.jp/column/hn1ko/

  • 雑誌『リンネル』1月号「暮らしの道具大賞2025」に女性インサイトラボ所長の加藤が取材協力しました

    このたび、宝島社『リンネル』1月号の特集「暮らしの道具大賞2025」に、当社の女性インサイトラボ所長 加藤沙貴子が取材協力いたしました。 2013年にスタートし、今年で12年目を迎える「暮らしの道具大賞」は、リンネル1月号の恒例特集。掃除、キッチン、キッチン家電、洗濯、美容、暮らしの6部門に分けて、暮らしの目利きが今年の“逸品”を紹介しています。 加藤は、女性の購買動向の視点から、2025年を象徴する4つのキーワード 「手のぬくもり」「メリハリ消費」「推し活」「ご自愛」 をお伝えし、女性消費者トレンドを解説しました。 せいろなどの原点回帰の道具から、リカバリー・ウェルネス、メンズ美容アイテムまで、多彩な注目アイテムが並ぶ内容となっています。ぜひ記事もご覧ください。 宝島社の雑誌リンネル(Liniere)公式WEBサイト https://liniere.jp/column/lifestyle/83702/ 株式会社 宝島社 プレスリリース https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002329.000005069.html

  • ウェブメディア「DXマガジン」にて代表の日野の対談記事が掲載されました

    ウェブメディア「DXマガジン」に、一般社団法人日本オムニチャネル協会 会長・鈴木康弘氏(株式会社デジタルシフトウェーブ代表取締役社長)と、弊社、代表の日野による対談記事が掲載されました。 本記事では、女性消費行動の変化や、買う理由を科学的に捉える重要性、そしてこれからの企業が向き合うべき顧客理解のあり方について、鈴木氏と日野が意見を交わしています。 インタビュー記事はこちら 女性市場の最新動向にご関心のある方に、ぜひご一読いただきたい内容となっております。 弊社および代表・日野への取材に関するお問い合わせは、下記までお願いいたします。 株式会社ハー・ストーリィ 広報 hs.pr@herstory.co.jp

  • 商品より“息子のこと”が購買を動かす? 見落とされた女性インサイトが事業を変える

    ※本記事は、代表 日野が DXマガジン にて連載中の記事を転載したものです。 マーケティング戦略を考えるとき、男女をひとまとめに「顧客」として扱うのは望ましくありません。顧客起点の視点を誤らせる可能性があります。とりわけBtoCの一般消費者向け商品やサービスの戦略を検討する際、女性の購買行動を分析することが不可欠です。近年「男女で分けるのはナンセンス」といった声もあります。しかし、こうした議論は主に人権的な文脈で語られるもので、消費者の購買行動を理解するには男女を別々にすることで分析精度を高められます。では女性特有の購買行動とは。女性が購買に至る背景をどのように考察すべきか。マーケティング担当者なら理解すべき女性インサイトについて考えます。【男性脳では見えない「彼女の購買決定プロセス」~売上8割を逃さないための女性インサイトマーケティング~#2】 ◆競合分析よりも顧客理解がマーケティングの前提 マーケティング理論は一般的に、競合他社に勝ったり市場を拡大したりといった「戦略」を検討する手段として発展してきました。業界の市況、競合比較、自社の強みと弱み。こうした分析の重要性を訴える一方、自社ブランドや商品、サービスを利用する生活者の分析は十分検討されませんでした。企業側の視点は磨かれても、「暮らす人」「使う人」への視点は十分に育まれてこなかったのです。そのため、マーケティング部門の中には競合を綿密に調査・分析しても、顧客理解となると手が止まってしまうケースが少なくありません。経験や勘に頼ったペルソナの設定や、浅い理解に基づく施策の立案にとどまるケースが目立ちます。 Webアンケートやインタビューを実施し、顧客理解を進めようとする企業は多いことでしょう。しかし、「顧客理解とは何か」という本質的な定義がなければ、集まった情報は思い込みで読み解かれてしまいます。結果として、本来導出すべきインサイトから遠ざかり、そのズレに誰も気づかずにプロジェクトが進んでしまいます。 ◆「誰かのためにモノを買う」が女性の購買を誘引 では「顧客」をどう理解すべきか。このとき最も大切なのが、男性と女性の特性を正確に見極めることです。男性と女性を「顧客」とまとめて理解すべきではありません。とりわけ「購買」に大きな影響力を持つ女性の購買行動を正しく理解することがマーケティング施策の成功率を高めるためには重要です。 女性顧客の購買行動の特徴をひと言で表すなら「誰かのためにモノを買う」です。女性は自分のための購入であっても、その背景には家族や友人、同僚といった誰かの存在が重なります。購買は単なる個人の消費ではなく、関係性や感情と結びついた社会的な行為になります。これは「相手を減らす」ことで勝ち抜こうとする従来のマーケティング的発想とは対照的です。女性の購買には、誰かを慮り、むしろ関係性を増やしていく行動が一貫して存在しています。 こうした視点が欠けてきたことで、企業は多くの機会を取り逃がしてきました。顧客を「一人の消費者」と単線的に捉え、ターゲット設定や顧客数の拡大、単価アップに意識を向ける。しかし実際には、売場で「自分と誰か」を同時に思い浮かべられる提案のほうが、確実に売上につながります。 日常生活に目を向ければ、その事実を示す場面は枚挙にいとまがありません。たとえば私自身、遠方に住む母が好きなキャラクターの商品を見るとつい買って送りたくなることがあります。母の健康を思い、生協の支払いを代わりに続けているのも、背景には「誰かを想う」気持ちがあるからです。 ◆女性が購買に至った背景を探る努力を 「誰かのためにモノを買う」という女性特有の購買行動はデータからも読み取れます。以下のグラフは、各ライフイベントを大事にしているかどうかを男女別に聞いた結果です。出産祝い、七五三、進学祝い、成人式、還暦祝いなどのすべてのライフイベントで、男性より女性の方が大事にしているという結果でした。家族や身近な人の節目に対して意識が高いのは女性です。この意識の差が購買を誘引する契機の1つとなっていることを認識すべきです。 ライフイベントに対する意識(出典:HERSTORY) なお、家庭内の消費行動に限ると、世帯内で必要なモノを選び、購入する主体となっているのも女性です。当社が実施した調査によると、世帯消費の購買決定者は、女性が6~8割を占めています。子供の衣服を決めるのも、どの塾に通わせるかも、日用品や夫の衣服選びにも母(妻)である女性の意見が多いに反映されているのです。 女性は「自分のモノは自分」・家族のモノは「関与」買いする 世帯で使う49品目 購買頻度 妻75.5%(出典:HERSTORY) では、女性という顧客を正しく理解するには何を考えるべきか。マーケティング部門はどのように顧客理解に努めるべきか。当社が支援した、デニム雑貨ブランドの事例を紹介します。 デニム雑貨を扱うECサイトでは、どんなターゲット向けの販売施策を打ち出すべきかを決められずにいました。しかし、購入者レビューを確認すると、「母親が息子のために買った」というコメントが多数寄せられていたのです。息子が財布をなくしやすい、扱いやすい素材を選びたい、兄弟間で使いまわせるものがよいといった、母親ならではの視点を読み取ることができたのです。さらに購入は家族内に波及し、自分用や祖母用にも広がっていることが推察できました。 ここで重要なのは、財布という商品の特性だけに目を向けるべきではないということ。育ちざかりの息子を持つ母親の「慮るインサイト」こそ深く読み取る必要があるのです。母親は息子の行動特性や生活環境を思い浮かべながら、安心して持たせられるものを選んでいるのです。 こうした分析結果をもとに、当社はクライアントであるEC事業者に対し、育ちざかりの息子を持つ母親のインタビュー会」を提案。メインのペルソナである母親の考え方を深く理解できるようにしました。実際の声を集めることで、筆箱やパスケースなど関連商品のラインナップが広がり、売上は想像を超える結果につながりました。購入者である母親自身がSNSで発信し、同じ境遇の母親たちの共感が連鎖したことも大きな要因です。 女性は購入に際し、どんな思いを巡らせているのか。何をきっかけに購入しようと考えているのか。女性はどんな家族構成なのか。こうした女性の「背景」をしっかり探ることで顧客理解を進められるようになるのです。性別や年齢だけではなく、一人ひとりの思いに寄り添おうとする姿勢がマーケティング戦略の精度をさらに高めるのです。 HERSTORYでは、総務省などのデータ、全国約二万人の女性モニターの生活観察、主要メディアやSNSの発信情報をもとに、女性のインサイトを継続的に研究しています。こうした知見をもとに、女性起点でマーケティング戦略を組み立てる企業向けに情報を提供しています。 女性顧客の購買行動を正しく理解することは、単に「女性向けに売る」という表層の話ではありません。生活者の実態を踏まえた戦略こそが、企業の成長につながります。今後のコラムでは、女性を起点とした商品理解や顧客理解の進め方について、より具体的にお伝えしていきます。 男女購買行動診断 https:// www.herstory.co.jp/shindan/buying-behaviour 転載記事:DXマガジン「 商品より“息子のこと”が購買を動かす? 見落とされた女性インサイトが事業を変える 」 https://dxmagazine.jp/column/hn1ko/

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