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【第9回】ブランドは、生活者との対話で育つ

3 日前
読了時間: 5分

AI時代のブランドマネジメント ~AI時代になるほど生活者理解が重要となる~


女性視点マーケティング戦略コラム

私は35年以上、企業と仕事をしてきました。

その中で、ブランドが長く愛され続ける企業には、一つだけ共通点があります。

それは、生活者との対話をやめないことです。

広告が上手だからでもありません。

商品数が多いからでもありません。

新しい技術を持っているからでもありません。

暮らしの変化に耳を傾け続けています。

それが、本当に強いブランドを育てています。



ブランドは企業だけでは育たない

企業は、商品を開発します。

広告をつくります。

ホームページを更新します。

SNSで情報を発信します。


しかし、ブランドを育てているのは、企業だけではありません。

生活者です。

商品を使い、家族に勧め、口コミを書き、毎日の暮らしの中でブランドへ意味を与えています。

ブランドとは、企業が完成させるものではありません。

生活者との関係の中で育っていくものです。



私たちは答えを教えてもらっている

HERSTORYでは35年以上、女性たちへ話を聞き続けています。

  • アンケート

  • インタビュー

  • 座談会

  • 自由回答


私たちは、企業が正しい答えを持っているとは思っていません。

むしろ、答えは生活者の暮らしの中にあります。

だから、私たちは教える前に、まず聞きます。

企業が商品を説明する前に、生活者が何を感じているのかを聞きます。

私は、この順番がとても大切だと思っています。



対話が、新しい市場をつくる

暮らしは毎日変わります。

  • 物価が変わる。

  • 働き方が変わる。

  • 家族が変わる。

  • 価値観が変わる。


すると、昨日まで選ばれていた理由も変わります。

企業が一方的に情報を発信するだけでは、その変化には気づけません。

だから、生活者との対話が必要になります。

対話とは、意見を聞くことではありません。暮らしを理解することです。

私は、新しい市場は、この対話から生まれると思っています。



AI時代だからこそ、対話の価値は高まる

AIは、情報を整理できます。

仮説もつくれます。

企業のブランドも説明できます。


しかし、今日の暮らしを生きているのは、生活者です。

だから、暮らしの小さな変化は、対話の中からしか見えてきません。

AIが進化するほど、生活者との対話は、ますます重要になります。

私は、AIは対話の代わりにはならないと思っています。

AIは、対話の価値を、より高めてくれる存在です。



HERSTORYが続けてきたこと

35年以上、私たちが続けてきたことは、とてもシンプルです。


女性の暮らしを見続けること。

生活者の声を聞き続けること。

そして、企業へ届けること。


商品ではなく、暮らしを見る。

年代ではなく、生活を見る。

数字だけではなく、言葉を読む。


この積み重ねが、HERSTORYの仕事でした。

AI時代になって、私はその価値を、以前より強く感じています。



ブランドは、共につくるもの

私は、ブランドとは、企業がつくるものではなく、企業と生活者が一緒に育てていくものだと思っています。


企業は、約束をする。

生活者は、その約束を暮らしの中で確かめる。


その繰り返しが、信頼になります。

信頼が積み重なることで、ブランドになります。

だからブランドとは、一方通行ではありません。

対話です。



おわりに

この連載では、AI時代のブランドについて考えてきました。

しかし、最後まで変わらなかったものがあります。

それは、ブランドの中心には、いつも生活者がいるということです。


企業が伝える。

AIが整理する。

生活者が意味を与える。


その循環が、ブランドを育てます。

私たちHERSTORYは、これからも、生活者との対話を続けながら、企業とともにブランドを育てていきたいと思っています。


次回は、この連載の最終回です。

「HERSTORYが考えるAI時代の生活者理解」として、ここまでの10回を振り返りながら、

私たちがこれから目指すブランドマネジメントについて、改めてお伝えしたいと思います。



HERSTORY NOTE

  • ブランドは企業だけで育てるものではない。 

  • 生活者との対話が、ブランドを成長させる。 

  • 対話とは、意見を集めることではなく、暮らしを理解することである。 

  • AI時代だからこそ、生活者との対話の価値は高まる。 

  • HERSTORYは、暮らしとの対話を通して、企業と生活者をつなぐ会社である。 




筆者プロフィール


日野佳恵子

女性インサイト総研 株式会社ハー・ストーリィ 代表取締役社長一般社団法人女性のあしたアカデミー 代表理事

島根出身。1990年創業。女性の購買行動とライフコースの関連がマーケティングに影響を及ぼすことに着眼し、女性インサイト理論を独自開発。学習院大学、成城大学、大阪公立大学の専門教授らと「男女の消費行動研究」を発表している。クライアントは生活消費財を中心にメーカーから小売まで幅広く、「女性顧客起点の専門家」として多数の企業のアドバイザーを行う。


<代表的な受賞ほか>

経済紙Forbes Japan「日本の社長100人」、日経WEBCOMPANYが選ぶ「21世紀 時代のキーパーソン51人」、日経ウーマン・ウーマン・オブ・ザ・イヤー2003リーダー部門第9位、2013世界女性リーダースティビーアワード銀賞、日本の残したい企業100社、2021Forbes Woman Award300人未満全国第2位など個人、企業活動と両面で広く評価されている。




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<連載ページ>

【第10回】HERSTORYが考えるAI時代の生活者理解

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