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【第10回】HERSTORYが考えるAI時代の生活者理解

9月25日
読了時間: 5分

AI時代のブランドマネジメント ~AI時代になるほど生活者理解が重要となる~


女性視点マーケティング戦略コラム

この連載では10回にわたり、AI時代にブランドや生活者理解はどう変わるのかを考えてきました。


「検索される会社」から「理解される会社」へ。

AIは企業を解釈する。

生活者はブランドを暮らしの中で翻訳する。

ブランドは、「伝えたこと」ではなく、「理解されたこと」で決まる。

AIが進化するほど、生活者インサイトの価値は高まる。

暮らしを見なければ、ブランドは理解できない。

一次データは企業のブランド資産になる。

そして、ブランドは生活者との対話によって育つ。


ここまで書いてきたことを、一つの言葉で表すなら、私はこう考えています。

AI時代になっても、ブランドを育てるのは人です。 



AIは暮らしを生きてはいない

AIは、

  • 情報を整理します。

  • 比較します。

  • 分析します。

  • 企業を説明します。


しかし、今日一日を生きてはいません。

朝、子どもを送り出すこともありません。

仕事帰りにスーパーへ寄り、値札を見て献立を変えることもありません。

家族の健康を考えながら商品を選ぶこともありません。

親の介護について悩むこともありません。

暮らしを生きているのは、生活者です。

だから、暮らしの変化は、生活者の中からしか生まれません。



真実は、暮らしの中にある

私は35年以上、女性の暮らしを見続けてきました。

振り返ると、市場が変わる前には、必ず暮らしが変わっていました。

商品が変わる前に、生活が変わっていました。

社会が変わる前に、家庭が変わっていました。


だから私たちは、市場を追いかけるのではありません。

暮らしを見続けています。


私たちが大切にしている言葉があります。

真実は、暮らしの中にある。

この考え方は、35年前も、AI時代の今も、変わっていません。



AI時代だからこそ、人を理解する

AI時代になると、どうしても、AIをどう使うか。AIへどう対応するか。という話になりがちです。


しかし私は、本当に変わるべきものは、企業の情報発信ではないと思っています。

変わるべきものは、生活者の理解の深さです。

情報が増えるほど、暮らしを見ることが重要になる。

効率が上がるほど、人と対話することが重要になる。


私は、AI時代とは、人を理解する力が問われる時代だと思っています。



HERSTORYが目指すもの

HERSTORYは、女性を調査する会社ではありません。

女性インサイトを分析する会社でもありません。


私たちは、暮らしの変化を見つける会社です。

暮らしの小さな違和感を見つける。

まだ言葉になっていない願いを見つける。

企業と一緒に、新しい市場を考える。

社会へ新しい意味を届ける。

それが、私たちの仕事です。



AI時代のブランドとは

私は、ブランドとは、ロゴではないと思っています。

広告でもありません。

デザインだけでもありません。


ブランドとは、生活者が、「この会社は、私たちの暮らしを理解している。」そう感じることです。

その積み重ねが、信頼になります。

信頼が、ブランドになります。

AI時代になっても、この本質だけは変わりません。



HERSTORYから、これからの企業へ

AIは、企業の情報を整理します。

生活者は、暮らしの中でブランドへ意味を与えます。

企業は、その両方と向き合う時代になりました。


だからこれから企業に求められるのは、情報を増やすことではありません。


  • ブランドの意味を育てることです。

  • 暮らしとつながることです。

  • 社会へ意味を届けることです。


私たちは、そのお手伝いをしたいと思っています。



10回シリーズのおわりに

AI時代のブランドマネジメント


この連載を書き始めたきっかけは、私自身がAIを使い始め、「これは、今までとは何かが違う。」と感じたことでした。


しかし10回を書く中で、私が一番強く感じていることがあります。

それは、HERSTORYが1990年から続けてきた仕事は、AI時代になって、さらに価値を持つようになったということです。


  • 女性の暮らしを見ること。

  • 生活者と対話すること。

  • 企業の言葉を、暮らしの言葉へ翻訳すること。

  • 市場より先に、暮らしの変化を見つけること。


これらは、AIにはできません。

だから私たちは、これからも暮らしを見続けます。

生活者と対話し続けます。

企業とともに、未来の市場を考え続けます。

市場は、企業がつくるものではありません。

生活者がつくります。

そして、真実は、いつの時代も、暮らしの中にあります。




筆者プロフィール


日野佳恵子

女性インサイト総研 株式会社ハー・ストーリィ 代表取締役社長一般社団法人女性のあしたアカデミー 代表理事

島根出身。1990年創業。女性の購買行動とライフコースの関連がマーケティングに影響を及ぼすことに着眼し、女性インサイト理論を独自開発。学習院大学、成城大学、大阪公立大学の専門教授らと「男女の消費行動研究」を発表している。クライアントは生活消費財を中心にメーカーから小売まで幅広く、「女性顧客起点の専門家」として多数の企業のアドバイザーを行う。


<代表的な受賞ほか>

経済紙Forbes Japan「日本の社長100人」、日経WEBCOMPANYが選ぶ「21世紀 時代のキーパーソン51人」、日経ウーマン・ウーマン・オブ・ザ・イヤー2003リーダー部門第9位、2013世界女性リーダースティビーアワード銀賞、日本の残したい企業100社、2021Forbes Woman Award300人未満全国第2位など個人、企業活動と両面で広く評価されている。




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