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- 婚活マッチングサービス&結婚相談所の同時展開で婚姻数アップに貢献「ゼクシィ縁結び」「ゼクシィ縁結びエージェント」/ 株式会社リクルート
[価値観を大事にしたお相手探しができるゼクシィ縁結び] アプリのマッチングサービスと結婚相談所の併用も 婚活マッチングサービス「ゼクシィ縁結び」と結婚相談所「ゼクシィ縁結びエージェント」のサービス開始は、共に2015年5月でした。両サービスが始まった経緯について、株式会社リクルートDivision統括本部 マリッジ&ファミリーDivision R ZN婚活事業部の堀口健人さんは「これまでは結婚情報サービス『ゼクシィ』を通じて、婚姻組数や幸せな結婚式を増やしたいと考えていましたが、結婚を希望しているが、出会いがないなどの理由をお持ちの方を後押しすることで、ブライダル業界も盛り上がるのではないかと考え参入しました」と語ります。 「ゼクシィ縁結び」には、無料会員と有料会員の2種類があります。無料会員の場合は、相手のプロフィール閲覧やメッセージのやり取り(1回分)などの基本機能が使用できます。有料会員(1カ月プラン4,378円、税込)になると、メッセージのやり取りが無制限になり、自分のプロフィールを上位に表示させたり、各種機能の利用範囲も広がります。 一方、 結婚相談所である「ゼクシィ縁結びエージェント」はコーディネーターが相手を紹介してくれるサービスです(シンプルプランは自分で検索)。利用者は来店して、コーディネーターとの面談に臨み、プロフィール写真や紹介文の添削、活動プランの見直しなどのアドバイスを受けます。プランは「シンプルプラン」「スタンダードプラン」「プレミアプラン」の3種類です。入会すると、婚活マッチングサービス「ゼクシィ縁結び」を3カ月間無料で利用することができるのです。一方「ゼクシィ縁結び」の利用者には、エージェントをお得に利用できる動線作りをアプリ内で行っており、両サービスを併用することでよりマッチング効率を高められる点が魅力的です。 ◆KEYPOINT: マッチング率を高めるため婚活サービスアプリと結婚相談所の機能を併用しやすいようアプリ内に導線を作る 価値観診断などの独自機能で外見だけでは分からない内面的なベストパートナーを導きだす 「デート調整代行」のような第三者を介することで心理的なハードルを下げ、安心して婚活に取り組めるようにする [ゼクシィ縁結びエージェントはコーディネーターが一緒に計画を立てるので安心] 5カ月以内に8割! 高いマッチング率を生み出す3つの機能 実際のマッチング率を見ると、その高さに驚きます。例えば「ゼクシィ縁結び」は5カ月以内に8割の利用者が相手を見つけ、「ゼクシィ縁結びエージェント」に至っては入会1カ月で81%の利用者がお見合いにこぎつけるのです。高いマッチング率の秘訣は、結婚を見据えた真剣な会員が94%もいることと、アプローチ数の多さにある。前者では年間1,460人(1日につき4名ずつ)、そして後者では312人(シンプルプランの場合は240人)へのアプローチが可能となっています。少しでも多くの人と会うことで選択肢が増え、より自分に合った相手が選びやすくなるのです。 こうした利用者の活動を支えてくれる仕組みとして、例えば「ゼクシィ縁結び」では「価値観診断」「学習機能」「デート調整代行」の3つを強みにしています。 利用者にも好評の「価値観診断」は、18の質問に答えることで、自分の価値観タイプが分かり、相手との相性度を測ることができます。診断の元になっているのは、「幸せな 結 婚 生活」を送っている「ゼクシィ」読者6,000人のデータだ。「パートナー同士の価値観が近いカップルほど、日常生活や人生に満足し、幸福度も高くなるといった結果が出たため、こうした診断サービスを取り入れました」と堀口さん。実際この診断を体験した利用者からは、「自分と同じ価値観を持つ、本当にフィットするパートナーに出会えた」など喜びの声が上がっています。実際の雑誌読者を分析しただけあって、最適な相手選びに大きく貢献していることが見て取れます。 また、アルゴリズム機能を利用した「学習機能」も心強いです。利用者のこれまでの検索条件や行動パターンを分析し、よりふさわしい相手をマッチングしてくれるので、相手探しの労力が徐々に軽減されます。 さらに特筆すべきは、「デート調整代行」である。マッチング成立した二人の間にコンシェルジュが入り、デートの日程調整を行ってくれます。当事者同士だと遅々として進まない決め事も、第三者が入ることでスムーズに決まり、その後の関係進展にも大きな助けになりますね。また、会う前に連絡先を交換せずに済み、個人情報を開示することへの不安に寄り添ってくれます。 [ゼクシィ縁結びのコンシェルジュによるデート調整代行] 安全のために24時間パトロールを実施 とはいえ、ネット婚活という特殊なサービス上、個人情報をどこまで管理できるのかは利用者にとっても大きな心配事でしょう。そこで同社では、24時間365日体制でパトロールを実施しています。利用者のメッセージやプロフィール写真などをチェックし、違反していると思われる内容は逐一洗い出しているのです。 また、利用者同士がメッセージを交わす前には、運転免許証やパスポートなどの身分証明書で本人確認も行っています。身元がしっかり分かる人のみ参加できるよう確認作業を徹底しています。 ここ数年は、複数の自治体の結婚支援にも協力してきました。現時点までで三重県や神奈川県、兵庫県姫路市などを含む計8自治体と協力し、入会金や利用料のハードルを下げることで多くの人が気軽に婚活できるように取り組みました。「結婚したくても出会えないといった状況の中で、自分らしい選択ができる支援に繋がることを願っています」と堀口さんも意気込みます。 実際こうした地域との連携を通じて、成婚につながったパターンも報告されており、今後もますます有効な少子化対策の一つとして期待が高まります。「この10年でマッチングアプリが一気に広がり、利用者もかなり増加しました。しかし一方で、マッチングアプリ全体で見ると、今すぐに結婚を考えていない利用者も増えているのではないでしょうか。真剣に結婚を考えているユーザーの多い当社としては、今後もきちんと結婚につながるお相手に出会えるサービスを提供したいですし、それに向けた新しいプロダクトをどんどんリリースしていきたいと思っています」(堀口さん) [ゼクシィ縁結びのアプリでは好みを学習した検索が可能] [ゼクシィ縁結びエージェントで出会って4カ月で入籍した30代カップル] ◆インタビュー: ゼクシイ縁結び ゼクシイ縁結びエージェント Division 統括本部 マリッジ&ファミリー Division RZN 婚活事業部部長 堀口健人氏 https://zexy-en-soudan.net/ https://zexy-enmusubi.net/
- カフェ、シェアキッチン、ブルワリーで地域の新しい出会いを創出する「団地キッチン」田島/日本総合住生活株式会社
団地エリアに誕生したホッとする場所 団地キッチン「田島」 1960年に埼玉県さいたま市に建てられた田島団地は、約1,900の戸数を抱える大規模団地です。 築60年を迎えつつあり、住民基本台帳によると団地エリア(田島6丁目)は、住民の過半数が65歳以上と高齢化も進んでいます。 その一方で、ここ数年さいたま市は、全国トップレベルの勢いで市外からの転入者が増え続けているんだそう※。 (総務省「住民基本台帳に基づく人口、人口動態及び世帯数」より)昔から住み続けてきた住民と、次々と転入してくる新しい住民。 両者のつながりを築き、地域を盛り上げるきっかけ作りができないかと思案してきたのが、同地に技術開発研究所を構える日本総合住生活株式会社になります。 「当社はこれまで、住宅管理や修繕工事を通して団地と関わってきました。しかし、団地が魅力を維持していくためには、コミュニティー形成を支援していくことが大変重要だと考え、今回のプロジェクトを始めました。 当社も地域の一員として、西浦和にどう貢献できるかを考えた結果でもあります」と語るのは、住生活事業計画部事業計画課の中野瑞子さんです。 中野さんいわく同プロジェクトは、2019年の夏頃から本格的な検討が始まった。 住居地域である田島で飲食業を運営するには、法的な制約があったため、行政側との調整や協議を細かく積み重ねていったという。 さらに「当社は創業から一貫して、『住』を専門としてきましたが、『食』に関する施設やサービスは取扱いが多くありませんでした」と中野さん。 方法を模索していたところへ手を差し伸べてくれたのは、飲食事業について助言をしてくれるさまざまな専門家や、地域で活動する住民がたでした。 ◆KEYPOINT: 誰もが気軽に立ち寄れるスペースとして「カフェ」を運営する 身近な「食」をテーマに「シェアキッチン」「ブルワリー」を併設し、さまざまな角度から住民同士のつながりを作る ガラスで仕切ることでお互いの活動を意識し次の活動への興味を持ってもらう 施設内の様子 多世代が楽しめる3つのアプローチ 周りのサポートを得てスタートを切った「団地キッチン」田島には、若い世代から高齢者世代までが立ち寄りやすい「カフェ」「シェアキッチン」「ブルワリー」の3つのアプローチが用意されています。 清潔感あふれる白を基調としたカフェには、ウッドテーブルと椅子が並び、穏やかな日差しが差し込みます。 店内では、一汁三菜を意識したヘルシーな定食やドリンクを提供しているのです。 子ども用椅子やおむつ交換台も完備しているので、乳幼児連れの家族でもゆっくり過ごすことができますよ。 「カフェ」の真横には、広々とした3種類の「シェアキッチン」が併設されています。 「イベントや講座を実施・製造・販売することで、多様な世代の方が活躍し、まちの魅力を発信できるようにしています」と語るのは、同施設のコミュニティーマネージャー福田哲也さんです。 「シェアキッチンは、イベント利用を目的としたもの、菓子製造業許可対応のもの、そうざい製造業許可対応なものの3種類に分かれています。 料理教室やワークショップに利用したり、セミプロの方による焼き立てパンの製造や、農家の方が収穫物の加工品を製造するなどして利用されています」(福田さん)そんな店内の中でもひときわ気になるのが、ブルワリー(ビール醸造所)だ。ここでは地域の特産品を活かした試みが、積極的に行われているのです。 ブルワリーで醸造しているクラフトビールの三種飲み比べセット 醸造長も務める福田さんいわく、「市や地域のシンボルフラワーである『サクラソウ』をテーマに、クラフトビールを作りたいというご要望を受けたこともあります。 試行錯誤の末、第1弾としてリリースしましたが、さらに改良を加えてこれから完成を目指していきたい」とのこと。 また親子向けの醸造体験では、埼玉名物である「狭山茶」を使用して「狭山茶ラガー」を製造しました。そのすっきりした味わいに、評判も高かったといいます。 定期マルシェで地域の農産物を扱う さらに「団地キッチン」田島は、月1回のペースで県内産の農作物等を味わえる「団地キッチンマルシェ」を開催中です。 当日は各農家がブースを出し、自慢の野菜を販売する。郷土料理のワークショップや販売メニューの調理もあり、当日は屋外だけでなく屋内のシェアキッチンもにぎわいました。 また、公式サイトやSNS(InstagramやFacebook)を通じて、ワークショップの様子やカフェメニューの紹介、「団地キッチンマルシェ」の告知など積極的な情報発信を続けているのも特徴です。 さまざまな世代がふらっと集える「団地キッチン」で、地域の野菜を手に入れ、地域の料理を味わう。 そんな空間は今、地域の住民にとってどのように受け止められているのでしょうか? 同じ部署に所属する鴨志田京子さんによると、「地域の方へ取らせていただいたアンケートの中では、8割以上の方が『団地キッチン』田島ができたことでご自身の暮らしが楽しくなり、良い変化につながったと答えてくれました」と顔をほころばせていました。 こうした住民からの反響は、施設運営に奮闘する鴨志田さんたちの励みになっています。施設の立ち上がりからそろそろ1年。 中野さんに今後の展望を伺いました。 「1周年を記念して、当施設で生み出されるプロダクト(オリジナルクラフトビールやシェアキッチン会員の製造商品など)を販売するコーナーを新設したいと考えています。 ゆくゆくはこの場所から地域の名物が生まれるように、スタッフ一同、施設で活動する方々と共に頑張っていく所存です」(中野さん)西浦和の気軽に集える食堂として、「団地キッチン」田島には今後も幅広い世代から熱い期待が寄せられそうです。 ◆インタビュー: 団地キッチン 日本総合住生活株式会社 日本総合住生活株式会社 住生活事業計画部 事業計画課 「団地キッチン」田島 コミュニティーマネージャー兼醸造長 福田哲也 様(写真左) 副長 中野瑞子 様(写真中) 課長 鴨志田京子 様(写真右) https://www.js-net.co.jp/
- 全国168拠点に急拡大中!「敬護」の新概念で包括的な介護事業に挑む 「コンパスヴィレッジ」/リハプライム株式会社
創業12年で全国168拠点に急展開 リハプライム株式会社が提供する、シニアの「誇り」を護る8つの地域サービス(コンパスヴィレッジ) 2011年、埼玉県さいたま市で設立されたリハプライム株式会社は、主に4種類のデイサービス(コンパスウォーク・コンパスプラス・コンパスフルネス・コンパスカインド)を運営する他、訪問看護や定期巡回などの介護事業を手掛けています。 さらに、福祉用具のレンタル・販売や介護用品の通販サイト、高齢者向けの美容室や移動スーパー、健康食パン専門店の運営など、高齢者からのニーズが高いサービスを次々と立ち上げ、多角的に推し進めているのです。 その中でも、リハビリに重点を置いたリハビリデイサービス「コンパスウォーク」は、全国でフランチャイズ展開を行っています。 現在は直営店・フランチャイズ店合わせて168拠点にまで拡大を続けており、「元気に毎日を過ごすことができる」「体が軽くなりすごく楽になる」など利用者からの評判も上々です。 ◆KEYPOINT: 介護事業のヒントはもっとも身近な肉親の困り事から得る 職員全員に「敬護」精神を浸透させるために定期的な社員研修や動画視聴ができる機会を準備する 高齢者の目標を共有し意欲を引き出すことで、積極的にリハビリできるようサポートする コンパスウォークでの利用者とスタッフの様子 体の不自由な高齢者の声に耳を傾け、多種類のサービスを提供するが、設立の背景には小池さん自身の苦い思い出があります。 「母親を入所させる施設を探しに行った際、利用者さんを『ちゃん』付けで呼んでいる施設がたくさんあり驚きました。 年老いても人生の大先輩である親のプライド(誇り・こだわり)を護るために、介助して護る『介護』でなく、人生の大先輩を敬って護る『敬護』を、私自身が提供しようと決めました。」 この「敬護」の理念は、フランチャイズ店の急速な広がりを後押ししている理由の1つでもあります。 2016年から展開する同事業のキャッチコピーは、「自分の事業で自分の親を護りませんか?」というもの。 この理念に深く共感した各エリアのパートナー企業が続々と集まり、「敬護」の輪は着実に広がり続けている。 社長自ら継続した理念教育を実施 特に「敬護」の心意気を強く感じるのは、同社のメイン事業の1つであるデイサービスの内容です。 利用者の体調や目的に合わせて4種類の施設に分かれますが、中でも多くの利用者が通うのがリハビリ専門の「コンパスウォーク」です。 通常のデイサービスでは、個別リハビリに対応できないところが多い中、「コンパスウォーク」では理学療法士を常駐させ、専門的なリハビリに臨んだり、個別の整体マッサージも受けられます。 福祉用具のレンタルの様子 「敬護」の理念に基づくさまざまなサービス 「ほかの施設との一番の違いは、『敬護』の理念を持つスタッフが、『リハビリと意欲はつながっている』という前提を共有していることです。 そのため、ご利用者様一人一人のお名前や趣味、意欲(通所する意義)や目的を職員が把握するようにしています」(小池さん)利用者全体が参加するようなレクリエーション体操は一切実施せず、代わりに個人のその日の体調や病気に応じて個別の機能訓練を行うことが、「コンパスウォーク」の強みにもなっているのです。 一方、利用者と接する職員たちの育成にも余念がありません。月1回の社員研修として、2時間の講座が行われる「コンパスアカデミー」や、毎朝3分間の動画配信を通じて「敬護」理念の定着を図っています。 会社の理念が形骸化しないよう、どちらも小池さん自らが実施することで、現場職員たちと理念の共有を徹底しています。 「介護・医療業界の経験がある従業員にも、それまでの固定観念を一度捨ててもらい、改めて当社の理念『敬護』の持つ意味と本質を理解してもらいます。 そのためにことあるごとに理念研修を行い、『敬護』を軸とした共通言語を学び、業務に従事できるよう人財育成を行っています」(小池さん)シニア向け生活圏「コンパスヴィレッジ」に向けて職員へのこうした教育体制は、施設の現場で着々と実を結び続けています。 利用者からは「職員のきめ細やかな心遣いと温かみのある対応に感謝している」「スタッフが分け隔てなく優しく接してくれるので感心している」など、現場での対応に満足する様子が伝わってきます。 利用者の「動けるようになったらやりたいこと」の意欲を尊重し、手を添えてサポートする職員たち。 その姿勢はまさに、小池さんが日々積み上げたスタッフ育成の成果なのかもしれません。 12年前、自身の経験から「敬護」理念を確立した小池さんだが、その最終形態は高齢者に必要な全てのものが至近距離でそろう「コンパスヴィレッジ構想」の拡大にあります。 「普段から関係を築いている担当者が、シニアのニーズや困り事を解決できるようにした、民間による地域包括サービスです」と小池さん。 現在本社を構えるさいたま市では、デイサービスだけでなく、訪問介護・看護事業、高齢者向けの美容室、健康に留意した生はちみつ食パン専門店、自費の外出支援事業・家事代行、移動スーパー事業など、生活に必要な一通りのサービスが利用可能です。 「これも一番身近な母親の困りごとからアイデアを得ています。自分の親が住み慣れた地域で過ごせるだけではなく、親や親世代の方が誰かの役に立ち、必要とされ、充実する時間を感じて過ごせる事業を創っていきたいですね」と小池さん。 今後は、全国に展開している各拠点に、「コンパスヴィレッジ」を広げていきたいと語ってくださいました。1エリアから始まった介護の新概念「敬護」。 全国各地に「コンパスヴィレッジ」が広がる日は、そう遠くないかもしれませんね。 高齢者向けの美容室と生はちみつ食パン専門店 ◆インタビュー: 会社名:リハプライム株式会社 代表取締役 小池修 様 https://keigo-group.co.jp/
- 累計3,000万人が利用! 日常コミュニケーションとしてのギフト「LINEギフト」/LINEヤフー株式会社
スマートフォンで見た時のホーム画面 強みはコミュニケーションの延長線上にあること 2015年4月にスタートした「LINEギフト」、「LINE」でつながる相手にギフトを贈れるサービスです。 ギフトの種類は「eギフト」「配送ギフト」の2種類があり、前者はスマートフォンに送られたバーコード画面を店舗で提示すると、商品を受け取ることができる仕組みになります。 一方後者は、ギフトをもらう側が受け取りたい住所を指定することで、商品が届きます。 相手の住所を知らなくても、ギフトのやりとりができる点が大きな特徴です。 現在「LINEギフト」には約1,500店舗(2023年10月時点)が出店しており、数百円のものから数万円のものまで取り扱い商品は30万点に上ります(2023年6月時点)。 LINEギフトのユーザー層について、同社の執行役員であり、コマースカンパニーソーシャルコマース統括本部統括本部長でもある嘉戸彩乃さんは、「20代の利用者がもっとも多く、かつ利用者全体の6割以上を女性が占めています。カジュアルなやり取りから誕生日、シーズナルイベントまで幅広く利用されています」と話していただけました。 ◆KEYPOINT: 「ほしいものリスト」を参考にして相手のニーズをつかむ もらった人が好きな色や香りを選べる機能を導入し、相手の好みに合わせた商品を届けられるようにする 「ギフトレビュー」を活用し、どんなシーンで誰からもらったのかなどの詳細情報を閲覧できるようにする eギフトと配送ギフトの2種類から選べる 累計利用者数は2020年からは2000万人増と急伸しており、コアユーザーである20代だけでなく、50代以上の利用者が2倍近く増えるなど利用者層が変化を見せています。 「母の日や父の日などで、両親にギフトを贈る20代が増えたのがきっかけだと思います。その結果、受け取った50代のご両親がご自身でやってみたいと動き始めたのではないでしょうか」(嘉戸さん)。 利用者層の広がりに加え、利用シーンも広がり、元々「LINE」を通じて友だち同士、家族同士でコミュニケーションを取っていたところへ、「物を贈る」という体験が容易に実現できるようになりました。 全て「LINE」上でギフトの選定・配送の手配ができるため、コミュニケーションの延長として気軽に利用する人が増えています。 贈る側の悩みを払拭する3つの工夫 ギフトを贈りたい相手に、より気持ちを伝える手段として、同サービスが導入しているのが「メッセージカード」です。300種類以上の中から、感謝やお祝い、ねぎらいなどの相手との関係性や贈るギフトシーンに応じてカードを選ぶことができます。 メッセージカードを添えられる 手持ちの写真や動画を使用して、オリジナリティ溢れるカードを作ることも可能です。しかしそれ以前に、多くの人を悩ませるのは、相手に何を贈ったらいいのかわからないという根本的な悩みではないでしょうか。この点も「LINEギフト」では、以下のような3つの工夫で対応しています。 ① 「ほしいものリスト」の導入 ② もらった人が好きな色や香りを選べる機能 ③ 「ギフトレビュー」の導入 「ほしいものリスト」とは、自分の欲しいと思った商品に「ほしいマーク」を付けリスト化して登録できる機能です。 自分のリストだけでなくLINEでつながっている友だちのリストも閲覧できるため、贈る相手の趣向や必要としている商品が一目でわかります。 また「もらった人が好きな色や香りを選べる機能」は、一部のビューティー商品に実装されている機能です。リップやファンデーション、香水などを贈られた相手は、自分好みの香りや色を選択し直してから受け取ることができます。 9月に公開したばかりの「ギフトレビュー」もまさにギフトサービスならではで興味深いです。贈られた側が、もらったギフトについて匿名で「満足度」、「満足した理由」、「どんなシーンで、誰からもらったのか」など細かいギフトシーンについて入力していきます。 こうして投稿されたレビューは、各商品ページから確認できるため、贈ろうとしている商品がニーズのあるものかどうか客観的に判断でき、大いに参考になります。 「贈り側にとってギフトをもらった相手がどんな気持ちでいるのかは、やはり気になるポイントですよね。その点このようなレビューを参考にしていただくと、相手の好みを外さないギフトを選びやすくなります。」(嘉戸さん) 相手ありきのギフトサービスを磨いていく メッセージカードを添えられる現在「LINEギフト」の売れ筋は、全体的に食品・酒・スイーツに人気が集中しているといいます。 カジュアルなeギフトだけでなく、飲み比べができる利き酒セットや豪華な牛タンなど特別感のある配送ギフトの人気も高いのです。 また、同サービスは20~30代女性が多く利用していることもあり、スキンケア商品や入浴剤などのビューティーカテゴリーも前年比2倍以上に売上を伸ばしています。 こうした売れ行きは当然ながら、誕生日をはじめ、母の日や父の日、クリスマスやバレンタインなどの季節イベントに合わせて伸びることが多いのですが、最近では「仕事でお世話になったお礼」や「頑張っている友だちへの応援ギフト」など、イベントがない日常の中でもギフトを贈り合うシーンが浸透しつつあります。 そんななか、今後「LINEギフト」で手掛けたいことについて尋ねてみると、「相手ありきのECサービスとして、相手の好みを外さないギフト選びにさらに磨きをかけていきたいですね」と嘉戸さん。 「今後もギフト選びをサポートする機能の拡充を行っていきます。また、出産祝いに赤ちゃんの名前を入れるなど、ギフトに好きな名前を入れられる刻印サービスも準備しています。贈る人だけでなくもらった人も刻印する名前を指定できる仕組みで、ギフト体験がもっと感動的になる演出も磨き込みたいと思っています」と語ってくださいました。 また、利用者層の幅が広がっていくにつれて、利用者の嗜好に合わせた商品ラインナップの変更も視野に入れていくといいます。 文字だけのコミュニケーションを超えた新しいギフト文化。これからの人との距離感を大きく変えていきそうですね。 ◆インタビュー: LINEヤフー 会社名:LINEヤフー株式会社 執行役員 コマースカンパニー ソーシャルコマース統括本部 統括本部長 嘉戸彩乃様 https://www.lycorp.co.jp/ja/
- 目新しい輸入アイテムでトレンドをけん引!Z世代女性の間で人気沸騰 通販サイト「Qoo10(キューテン)」/ eBay Japan合同会社
【Qoo10ウェブサイト】 四半期に一度の「メガ割」で認知度を上げる 「Qoo10」を運営するのは、東京都港区に本社を構えるeBay Japan(イーベイジャパン)合同会社です。グループ会社であるeBay Inc.(アメリカ)は、現在190カ国に展開中で、世界中に1億3千万人以上の購入者を抱えています。こうしたグループ企業の利点を活かし、同サイトはアメリカで運営する「eBayダイレクトショップ」と連携。日本にいながらにして、海外店舗から直接商品を購入できる仕組みも整えました。両者の商品取扱数は12億点にものぼり、豊富な品ぞろえに惹かれて日本での会員数は2,300万人を超えます。 日本に進出した理由について、JAPAN&KOREA広報の吉田さんは「進出当時、日本のEC化率がまだ6%台だったこと、そしてeBayにとって挑戦となる若年女性層(10~30代)へのアプローチが可能な点が魅力的でした」と語りました。 同社の狙い通り、現在「Qoo10」の会員は女性が76%を占めています。また、10~30代が71%となり、若い女性にとって関心の高いサイトであることがうかがえます。 しかし日本での展開当時、その認知度は15%にも満ちていませんでした。 「まずは認知度を上げるために、期間限定セールである『メガ割』を四半期に一度ずつ実施することにしました。実際にサイトに来ていただき、買い物体験を楽しんでもらえたらと思いました」と説明するのは、戦略マーケティング室 モラーノさんでした。 現在も欠かさず開催される「メガ割」は、「Qoo10」の看板企画になっています。クーポンの使用で対象商品が20%OFFになるため、消費者を惹きつけてやまないのでしょう。このおかげで「Qoo10」の認知度は8割近くまで上がり、25歳以下の女性に限れば9割に達しています。 ◆KEYPOINT: 国内でも目新しい商品を扱うことで、SNSでの情報配信をしやすくする SNSの動向からユーザーのトレンドを吸い上げ、商品ラインナップやプロモーションに活かす 海外商品など多様性を取り入れた商品展開をすることで、買い物にエンターテイメント色を加える ユーザーの声を追いかけてトレンドをつかむ 消費者の間にこれだけスピーディに「Qoo10」が浸透していったのは、リーズナブルな価格以外にも理由があります。それは販売商品の多彩な顔ぶれです。同サイトでは国内の商品以外にも、韓国や中国をはじめとする海外製品を扱っています。特に主力となるビューティ・コスメやレディースファッションなどは、全商品の8割近くを占めるほど数が多く、国内の実店舗ではあまり見かけない商品も豊富に含まれます。「誰も持っていない商品をいち早く知り、発信していくことを楽しむ女性が多いと感じています」とモラーノさんも指摘する通り、女性消費者の中には、目新しい商品をSNSで配信するために「Qoo10」に注目しているケースも多いのです。こうしたインフルエンサーの影響を受け、新たなユーザーが同サイトを訪れ、購買につながるというサイクルが出来上がっています。 同社でもSNSでの効果を期待し、その動向に目を光らせているようです。 あるSNSでは、「Qoo10」と競合サイトのどちらで買い物するべきかという議論に出くわしました。そこでモラーノさんたちが行ったのは、競合サイトでは扱っていない「Qoo10」ならではの商品を分析し、前面に出すことで差別化を図ることでした。この分析を「メガ割」の商品ラインナップにも適用し、より消費者のニーズや嗜好に近づけるよう研究を重ねたようです。 一度目に留まったSNSアカウントを丹念にパトロールしてみると、ユーザーの興味や購買したものなどから大まかなトレンドが見えてきます。そのトレンドをしっかり捉えて、プロモーション施策や商品構成に活かすことが、「Qoo10」の強みとなっています。 ワクワク体験を提供できるエンターテイメントコマースを目指して 現在は若い女性層を中心に人気を博している「Qoo10」ですが、最近は40、50代など上の年代層にも注目しています。母娘で趣味やコスメを共有するケースが増えていると実感しているためです。こうした点から、「ビューティ」や「エンタメ」などは年齢層ではなく、その商品や内容に関心を持つすべての世代が、今後も積極的に活用してくれると見込んでいます。 また、家族や知人へのプレゼントとして「ギフトサービス」を活用する人も多くいらっしゃいます。宛先がわからなくても、URL・メールアドレス・LINEを通じて相手に商品を贈ることができるため、今後幅広い年齢層にリーチしやすい機能だといいます。 そんななか新たな試みとして、今年7月中旬、「Qoo10」では初めてビューティをテーマにしたリアルイベント「MEGA COSME LAND2024」を東京ビッグサイトにて開催する予定です。吉田さんいわく、これまでオンライン上でしか紹介できなかったさまざまなコスメを、手に取って見てもらえるチャンスとのこと。利用者と直接コミュニケーションを取れる貴重な機会だとして、イベントの準備にも余念がありません。 【7月に開催するリアルイベント「MEGA COSME LAND 2024」】 オフラインにも乗り出した同サイトですが、今後はどのような方向性を描いているのでしょうか? 「近年のアイドルグループが多国籍メンバーで構成されているのを見ても感じますが、多様性を楽しめる時代にどんどんなりつつあると思います。商品の品ぞろえにおいても、国内製品もあれば海外製品もあるなど、いろいろなものが好まれる傾向が強くなっています。その点を踏まえ私たちは、エレクトロニクスコマース(EC)ではなく、エンターテイメントコマースとして利用者に発信しつづけていきたいと思います」(モラーノさん)。まずは今夏の挑戦に期待が高まります。 韓国麺類」販売数ランキング1位 「ブルダック炒め麺&三養ラーメン選べる15袋セット 2024年4月Qoo10月間コスメランキング『アイシャドウ』 ◆インタビュー: eBay Japan合同会社 戦略マーケティング室 部長 モラーノ絢香 氏 JAPAN&KOREA広報 部長 吉田高夫 氏 https://www.qoo10.jp/
- 消費行動に影響を与えるクチコミ消費と季節を楽しむトレンド消費
市場の8割を左右する女性視点マーケティング詳解 vol.18 女性視点マーケティングの第一人者であり、株式会社HERSTORYの代表取締役でもある日野佳恵子による、本連載。第18回目は、前回に引き続き、女性特有の2つの消費行動についてお話しします。 HERSTORYは、女性視点マーケティングを専門に事業を展開しています。この連載記事では、「女性視点マーケティング」の重要性に焦点を当て、具体的な事例を交えてわかりやすく解説していきます。皆様のビジネスに新たな視点やアイデアを提供し、今後の展開に役立てていただける内容となっています。ぜひ、ご活用ください。 クチコミリーダーとしての役割を果たす女性の「クチコミ消費」 女性はクチコミをします。私は、〝女性は存在そのものがチラシ〟だとさえ思っています。 表現を変えれば、インフルエンサーです。 弊社では、クチコミリーダーとも呼んでいます。「話題の種をまく人」というイメージです。 『話を聞かない男、地図が読めない女』(アラン・ピーズ、バーバラ・ピーズ著主婦の友社)というベストセラーがありますが、この中で、男女が1日に発する言語量を比較したところ、女性が男性の3倍という結果が書かれていました。 情報発信が好きな女性たちにとって、SNS社会は、最高の環境を提供していると言えそうです。 もっともわかりやすいのが、インスタグラムです。 本来、女性はきれいな写真や絵が好きというのもあって、まさに「映え」という言葉が流行したように、より華やかに、色鮮やかに、お気に入りのモノや風景を撮影しては発信し、それを気に入った人たちがフォローしていくという循環は、女性同士の出会いをつなぎ、大きなコミュニティ化を実現しました。 SNSや口コミからの情報が消費行動に影響を与える傾向 インスタグラムの利用者は6割以上が女性です。 以前(2015年)、成城大学経済学部経営学科の神田範明教授ゼミ(当時)で、男女の買物における情報の関心、興味の違いについて比較調査をしていただきました。 男女で大きな差がないものも多かったが、あきらかに違ったのが、女性のクチコミから入手する情報だったのです。SNSも含めて他人が発信している情報を受けて消費行動に移るのは、多くは女性であることが分かりました。 この時の調査では、クチコミやSNSだけではなく、チラシやフリーペーパーに対しても女性は関心が高く、このことから、多様なルートから情報を得ようとしているのは女性だと言えるでしょう。 女性たちは、入手方法は幅広いですが、総じて他人のクチコミから影響を受ける消費行動をしていたのです。 季節ごとに変わるトレンドに合わせて楽しむ女性の「トレンド消費」 女性たちがもっともわくわくする買物は、トレンド消費です。 話題の商品を買うことは楽しいし、盛り上がります。なかでも季節トレンドは毎年楽しめるルーティンサイクルです。春になれば春らしいネイル、夏になれば透明バッグなどの涼しそうな小物、秋になれば秋らしい深みのある色のリップ、冬にはクリスマスコフレなど、季節と色柄がセットで想像できる女性たちは、季節が変わる度に身につけるモノの色柄を変えて楽しみます。 女性のトレンド消費のさらにすごいところは、ここで、「今年の春のピンクは、透けピンクです」とか、「大人ピンクです」「ガーリーなピンクです」と言ってくるところです。この絶妙なニュアンスに「今っぽい」「今年っぽい」がある。以前、女性スタッフと会話をしている時に、「あの会社のインスタの写真、たしかにきれいですけど、たぶん、フリー素材ですよね。毎年、使いまわしている感じの写真なんです。今年らしさがないから、手抜きしているように見えるんですよね」と言っていました。 新しさを感じ取り、常にアレンジしていく女性たち 女性たちは、常に「新しさ」を感じ取る。トレンド感のある商品を買って、気分を上げています。トレンド消費は、新商品ではなくていいので、「今年っぽい使い方」「今っぽい食べ方」「この秋らしい着こなし」など、今まである商品にアレンジを加えたり、言葉を添えて、いかに新しく感じさせるかという編集力が重要です。 そういえば、20代30代の女性インタビューでは、「検索はインスタ」という言葉がよく聞かれます。 その理由は「新しい情報が入る」からなのです。インスタはトレンド入手に欠かせません。 今回までの記事で紹介しました、女性の「7つの消費」は、いかがでしたでしょうか。 女性たちが、いかに多くの消費に関わっているかを感じ取っていただけたと思います。これらは互いに影響し合っています。ひとりの女性から多数の女性に飛び火して大きな消費が創造されているのです。 次回は、「つながりのため」の消費行動についてのお話です。 下記よりメールマガジンの登録をいただくと、次号の更新をお知らせいたします。ご登録のうえ、配信を楽しみにお待ちください。 日野佳恵子 株式会社HERSTORY(ハー・ストーリィ)代表取締役 1990年創業 タウン誌の編集長、広告代理店のプランナーを経て、結婚、出産を機に専業主婦を経験。女性のクチコミ力、井戸端好きに強い衝撃を覚え、広告よりクチコミのパワーが購買に影響を及ぼしていることを確認。一貫して男女の購買行動の違いに着目したマーケティングを実践し、女性客マーケティングという独自分野を確立。多数のコミュニティや実店舗を自ら運営。10万人の生声、3万件に及ぶアンケート分析、5万人以上の男女購買行動を研究。 【著書】 「クチコミュニティ・マーケティング」 「女性たちのウェルビーイング」 「女性たちが見ている10年後の消費社会」等ベストセラー多数。 →著書は一覧こちら 女性視点マーケティングについてさらに詳しく知りたい プロジェクトのご相談 弊社サービスへのご質問 上記については無料相談を受けています。下記よりお気軽にご相談ください。
- 【推し活に関する成功事例】OSYAIRO(おしゃいろ)/株式会社フェリシモ オタク女性の望みを叶えてくれる推し色ブランド誕生秘話
9色の推し色アイテムを楽しむフェリシモの話題のブランド「OSYAIRO(おしゃいろ)」 ペンライトも双眼鏡もおまかせ 推し色ガジェットポーチ アイドル、キャラクター、食品などさまざまな推しを情熱的に応援する女性たちが増えており、推しがいる女性は全体の70.2%にものぼっています。 熱狂を生むオタクマーケットに注目し、市場参入のチャンスを伺ってみてはいかがでしょうか? 今回は、大好きな推し色を毎日持ち歩きたいというオタク女性の望みを叶えるブランド「OSYAIRO(おしゃいろ)」を手掛ける株式会社フェリシモをインタビュー。同社が魅せる、こだわりの推し色アイテムは一体どのように生まれたのかをご紹介いたします。 ◆KEY POINT: 推し活を楽しむ社員たちの実体験から、商品開発のヒントを得る 購入者からのリアルな意見はTwitter・WEBメディア・直接メールを活用して吸い上げていく 推し色の色味と素材のバランスを意識し、日常生活になじむアイテムを作り出す 会社認定の「オタ活部」がきっかけ カタログ通販やWEBサイトで次々と新しい展開を見せ話題を呼んでいる株式会社フェリシモ。神戸に拠点を置き、衣類や雑貨、生活用品など数多くの通販アイテムを開発・販売する一方で、動物や森林保護、国内外の難民や被災者の支援など、さまざまな社会課題にも取り組んでいます。 推し色ブランド「OSYAIRO」は、そんな同社が展開する「部活制度」がきっかけで生まれました。 「2017年夏頃にこの制度を利用して、『オタ活部』を創設しました。その中で、『推し色』でアイテムを作りたいという案が挙がり、現在の『OSYAIRO』につながりました」と教えてくれたのは、クラスター本部 定期便企画MC部リアルメディア制作グループの山川真記代さん。「オタ活部」部長その人です。 「大好きな“推し”の色をもっとふつうに毎日に」というコンセプトを掲げ、2019年に同部から「OSYAIRO」が誕生。山川さんを始め、社内の「オタク部員」たちが同プロジェクトに参加し、ライブポーチやうちわバッグ、ネイルシール、遠征バッグなど「推し活」(好きなキャラクターや芸能人、アイドルを応援する活動)に欠かせない数多くの名品を作り出してきました。 ターゲットとなるのは、自分たちと同じように「推し色や推し活を日常的に楽しみたい!」と願う共感者たち。山川さんいわく、「商品アイデアは、スタッフ自身の経験や、スタッフが見聞きした誰かの『推し活』の経験がヒントになっていることが多いですね」とのこと。商品開発者でもあり、一消費者でもあるその目線で、 ブランド立ち上げ以来、なんと14種類100アイテム以上の「OSYAIRO」商品を世に送り出してきました。「OSYAIRO」で取り扱う推し色は全部で9種類。レッド・オレンジ・イエロー・グリーン・ブルー・パープル・ピンク・ホワイト・ブラックを取りそろえています。 色と風味を楽しむ三輪そうめん 素材×色の組み合わせに悩む 推し色をメインテーマに据えているだけあって、「OSYAIRO」で扱うアイテムはそのカラーに強いこだわりを持っています。 「商品開発でもっとも苦労する点は、素材が変わると色味も変わり、商品が魅力的に見えなくなることもあることですね。特に、青と緑は色選びがとても難しいんです」と山川さん。「アイテムにした時に、かわいくするのがむずかしいなと思うのが青と緑なんです。パステルカラーのような淡い色だと問題ないのですが、濃い青や緑を選ぼうとすると、生地や素材を一から作らない限り、なかなか思いどおりの仕上がりにするのが難しいですね」と悩みます。 フェリシモが運営するWEBメディア「OshiKra(オシクラ)」で取った読者アンケートでも、人気の推し色ベスト3は、緑・紫・青という結果に。読者からの支持が強い緑と青だからこそ、少しでもイメージ通りの「推し色」を開発したいと日々悶々としています。 しかも、カバンやブックカバー、ポーチ、フレームなどアイテムによって素材は大きく変化します。理想の「推し色」を維持しながらも、普段持ち歩いていて違和感のないアイテムにしたいところ。そんなこだわりと現実とを天秤にかけながら、手探りで商品開発を進めています。 アイデアを商品化するのに、かかる時間は約半年。こうしてじっくりと積み重ねた試行錯誤が功を奏し、現在「OSYAIRO」アイテムは、順調に売り上げを伸ばしています。「かわいくて便利そう。欲しい!」「実際使ってみたらぴったりでよかった!」など、購入者も大いに満足しているようです。 「OSYAIRO」商品企画の様子 公式サイト+WEBメディア+Twitterの3方向で認知度を上げる 『OSYAIRO』アイテムの中で近頃話題を呼んでいるのが、「推しを飾って収納できるTフレーム」です。推しのライブやイベントで購入した記念Tシャツを、絵画のように飾れると好評を博しています。 このような生活雑貨の開発に強みを持つのも、これまで多くの雑貨を生み出してきた「フェリシモ」だからこそ。特に注目したいのは、同社の商品の購入者やメディアへの来訪者からの声を積極的に集めて商品開発に活かしている点です。 「Twitterと『OshiKra』サイト、購入者への直接メールを活用して、お客さまに投票やアンケートを実施しています」(山川さん)。こうした消費者とのコミュニケーションは、『OSYAIRO』のプロモーション活動にも欠かせません。現在、同部では公式サイトとWEBメディア「OshiKra」への記事投稿、そしてTwitterの3つを活用しています。新商品が発売されるタイミングで、各チャネルから一斉にリリースを出すことで、メディアからの注目度も徐々に上がり始めています。 「オタ活部」部長として、『OSYAIRO』にかける山川さんの想いは熱い。「『OSYAIRO』のロゴには、”PEACEFUL WORLD,FULL OF COLOR”という言葉が刻まれています。その言葉通り、色のある世界は平和で幸せなもの。皆さんがそんな世界で推し活を楽しめるよう、今後は推し活や『OSYAIRO』を通して、社会貢献できるような取り組みも考えていきたいですね」。 WEBメディア「OshiKra」 今年の6月には、山川さんたちはさらに新しい取り組みとして、7色の組み合わせをアンケートで集めて決めた「推し色そうめん」を新しくリリース。衣食住の垣根を越えた「推し色」のチャレンジは、どこまで続いていくのでしょうか。今後の動きに注目です。 ▶︎ 女性トレンドや消費変化をいち早く掴み、売れる商品を開発するにはペルソナ設計が不可欠 1990年創業以来、一貫して女性消費行動を研究し続けてきたHERSTORYでは、10代、20代、30代、40代、50代、60代の女性ペルソナを29種類も設定し、毎年変わっていく女性消費者のトレンド把握に役立てています。 マーケティング戦略に不可欠な女性ペルソナ設計の方法や、最新情報を知りたい方は、下記「女性ペルソナ設計まるわかり」資料をダウンロードしてご活用ください。 ◆インタビュー: 株式会社フェリシモ クラスター本部 定期便企画MC部 リアルメディア制作グループ 山川真記代 様 https://www.felissimo.co.jp/
- 【まちづくり成功事例】ところざわサクラタウン/株式会社KADOKAWA 地域活性に貢献するまちづくりビジネスとは
所沢市×KADOKAWAが生み出す文化複合施設「ところざわサクラタウン」 ところざわサクラタウン 三菱UFJリサーチ&コンサルティングがコロナ禍の前後で行った調査「居住地を選択する際の主な判断理由」によると、全世代がコロナ後には通勤・通学の利便性よりもそのまちの住みやすさ(居住性)を重視していることがわかりました。 利便性よりも暮らしやすさに価値を感じる消費者と同じ視点を持った「まちづくり」ができる企業が求められており、企業にとっては、まちづくりが今後のビジネスチャンスとなりそうです。 今回は、2020年11月にグランドオープンした「ところざわサクラタウン」を手掛けた株式会社KADOKAWAが、どのように自治体や住民を巻き込んで活気のあるまちづくりに貢献しているのかをご紹介いたします。 ◆KEY POINT: 地元生産の素材を味わえるカフェ・レストランを併設して集客力を高める 子どもたちに向けた体験型ワークショップを設け、親子連れが楽しめるようにする 企業発信の新しい文化を教育現場に提案することで、企業×自治体ならではのメリットにつなげる 浄化センター跡地に誕生した国内最大級のポップカルチャー施設 JR武蔵野線「東所沢駅」から徒歩10分弱。新緑が眩しい東所沢公園を抜けると、一気に視界が開け「ところざわサクラタウン」が見えてきます。所沢浄化センターの跡地に建てられた同施設は、約40,000㎡の広さにミュージアム・イベントスペース・神社・飲食店・オフィススペース・書籍製造・物流工場などを構えています。 都内にも複数の事業所を持つ同社が、なぜ所沢市に進出したのでしょうか? 「いくつか理由がありますが、1つ目は返品された出版物を保管するための倉庫と、受注した出版物をスピーディに届けるための印刷設備を備えるスペースが必要だったからです。これまでの倉庫が老朽化していたこと、トラックで運搬するなど交通の便を考えた時に、条件にかなったのがこの場所でした」と説明するのは、ところざわサクラタウンゼネラルプロデューサーの西澤元晴さん。 西澤さんいわく「ところざわサクラタウン」は一見一般利用者向けに見えますが、実は施設の大部分を占めているのは書籍製造・物流工場と社員の勤務するオフィススペースとのことです。 新型コロナウイルス感染症の流行以前から取り組んでいた「働き方改革」の1つとして、フリーアドレス型の勤務スタイルがここで実践されています。「もう1つの理由は、やはりこの武蔵野という自然豊かな地域を盛り上げたいという気持ちがあったからですね。どうせオフィスや書籍製造・物流工場を置くならば、空いたスペースで博物館や図書館を作ることで、地域の方々が芸術文化に触れられるような機会を作りたいと考えました」(西澤さん) 角川武蔵野ミュージアム内「本棚劇場」©角川武蔵野ミュージアム 地域の魅力を再確認する 所沢市との共同プロジェクトとして、2014年から動き出した「ところざわサクラタウン」の竣工にあたっては、施設の半径約500mの範囲も同時に整備していくことで、多くの人が住みたくなるようなまちづくりを目指したそうです。 株式会社角川アップリンク取締役およびところざわサクラタウンの広報も務める盛田勉さんは「出版社の書籍製造・物流工場ができると聞いた時は、住民の方々も不安が強かったと思います。しかし結果的には、ご家族で散策したり、書店やミュージアムなどさまざまなカルチャーを発信する場所に生まれ変わりました。地域の方々にも喜んでいただけているとうれしいですね」と語ります。 現在敷地内には、大きな岩を彷彿とさせる個性的な外観の「角川武蔵野ミュージアム」を始め、イベントやコンサートを楽しめる2つのイベントスペース、「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」(一般社団法人アニメツーリズム協会が主催)の1番札所にもなっている「武蔵野坐令和神社」などが点在しています。 KADOKAWAならではのコンテンツや素材をベースにした、ファン垂涎のスポットがそろう中、地元で採れた旬の食材を提供する「角川食堂」や、人気ラーメン店の味を楽しめる「ラーメンWalkerキッチン」も併設。四季折々の素材をゆったり味わえます。 また、「角川武蔵野ミュージアム」内で営業する「ロックミュージアムショップ」では、地元の伝統工芸品が販売されています。「川越だるま」「鴻巣の赤者人形」など、埼玉県各所の工芸品を手に取って眺めることができ、図書・美術・博物だけでなく地域の魅力も発見できる空間になっています。 住民同士のコミュニケーション・教育の場にも活用 同施設は他にも、住民が気軽に集い、さまざまな発表ができる大型の野外スペース「千人テラス」や、乳幼児を連れた家族でも不安なく過ごせる授乳室やおむつ交換台、子ども用椅子の提供などにも取り組んでいます。「暑い季節には『角川武蔵野ミュージアム』横で子どもたちが水遊びに夢中になっていますね」と盛田さん。 近年注目を浴びているeスポーツの専用施設「FAV ZONE(ファブゾーン)」も、2022年春に開設。KADOKAWAグループが保有するeスポーツのプロチーム「FAV gaming(ファブゲーミング)」の活動拠点となっており、所属選手たちがプレーする風景を子どもたちが観覧して、憧れを抱くきっかけにもなっているようです。 KADOKAWAも埼玉県の教育委員会に働きかけ、県内の教員たちを招いてeスポーツの意見交換会を行うなど積極的に動いています。 「教育現場の方からしてみたら、『eスポーツ』はゲームで遊ぶ印象でしかないんです。しかしこれだけ若者に支持されていて、生徒たちが憧れる職業にもなっているという現状を伝えるようにしています」(西澤さん)。「将来的には、弊社が抱える多くの編集者やクリエイターたちを巻き込んで、いかにこの施設ならではの企画を練っていけるのかが今後の目標です。IP(知的財産)コンテンツをリアル化して、多くのファンに来てもらう一方で、地域の小学生に向けての工場見学や施設の1日遠足などにも取り組んでいきたいと思います」。 2020年の開設からまもなく3年目。「所沢の顔」として地域住民だけでなく、市外や国外のファンにも愛される存在になりつつあります。 ▶︎ 女性トレンドや消費変化をいち早く掴み、売れる商品を開発するにはペルソナ設計が不可欠 1990年創業以来、一貫して女性消費行動を研究し続けてきたHERSTORYでは、10代、20代、30代、40代、50代、60代の女性ペルソナを29種類も設定し、毎年変わっていく女性消費者のトレンド把握に役立てています。 マーケティング戦略に不可欠な女性ペルソナ設計の方法や、最新情報を知りたい方は、下記「2023年版 女性ペルソナ設計まるわかり」資料をダウンロードしてご活用ください。 ◆インタビュー: 株式会社KADOKAWA レクリエーション事業局 局長/ところざわサクラタウン ゼネラルプロデューサー 西澤元晴 様 株式会社KADOKAWA https://group.kadokawa.co.jp/ ところざわサクラタウン https://tokorozawa-sakuratown.com/ レクリエーション事業局 局長/ところざわサクラタウン ゼネラルプロデューサー西澤元晴 様
- 【ギフト消費成功事例】「BIRTHDAY BAR(バースデイ・バー) 」/株式会社マグスタイル 女性の気持ちに寄り添うギフト雑貨専門店の販売戦略とは
実店舗&ECサイトそれぞれの強みを活かせるマーケティング施策 雑貨ブランド「BIRTHDAY BAR」 日本におけるギフト市場規模は2021年に10兆円を突破し、ゆるやかに上昇を続けています。その中でも目立って好調なのは、お歳暮などのフォーマルなギフトよりも、誕生日やちょっとしたお礼に贈られるカジュアルギフトの市場であることがわかりました。 2023年現在、親しい相手へコミュニケーションの1つとしてプチギフトを贈ることが日常化されています。 今回は、この新たな習慣に対する悩みを解決したことで女性の圧倒的な支持を得られたギフト雑貨専門店「BIRTHDAY BAR(バースデイ・バー) 」/株式会社マグスタイルの成功事例をご紹介いたします。 ◆KEY POINT: 動画を活用して画像だけでは伝わらない商品の良さを訴求する ラッピングに力を入れ利用客の気持ちに寄り添う 社内インフルエンサーの活用で店舗およびECサイトへの集客を促す お礼用のプチギフトや自宅用まで幅広く展開 雑貨ブランド「BIRTHDAY BAR」を手掛ける株式会社マグスタイルは「3COINS(スリーコインズ)」を展開する株式会社パルグループホールディングスの関連会社です。 「365日あるBIRTHDAY だれにでも訪れる誕生日はプレゼントのチャンス」をコンセプトに掲げ、香水やコスメを含むビューティアイテムから、時計や財布・アクセサリーなどのファッション小物、そして家電・キッチン用品・健康器具などの生活雑貨まで幅広く扱っています。 「質の良い、誰かにあげるのに丁度良い価格のものをご用意しております」と語るのは、同社の営業部長である小野晃宏さん。 「BIRTHDAY BAR」を訪れる利用客の主な用途は、誕生日プレゼントやちょっとしたお礼代わりのプチギフトを求めるケースが多く、また、自宅用のニーズも高いそうです。女性が9割を占めており、10~50代までの幅広い層に利用されています。 その中でも最多層は20代女性。店舗での利用客1人当たりの平均単価は、2,550円(2023年3~8月)ほどです。 開店当初からフレグランス系(オリジナルせっけんなど)のアイテムを始め、ステーショナリー、服飾雑貨、アクセサリー、キーホルダーなどの雑貨が売上の多くを占めており、特にここ数年は低単価のアイテムが売れる傾向にあるといいます。 さらに、「プレゼントにしてもご自分用にしても 、ご購入に何らかのこだわりを感じます。そのためブランドコンセプトが面白いもの、まだあまり出回っていないおしゃれなものなど、 自信を持って推せる商品はジャンルを問わず売れていますね。その中でも最近はインテリア小物に人気が集まっています」(小野さん) 人気商品のキャンドルウォーマー(左)とストームグラスクラウド(右) 社内インフルエンサーを育て、実店舗があるメリットを活かす 現在、BIRTHDAY BARは首都圏を始めとした複数の県に18店舗を展開しており、同時にECサイト「BIRTHDAY BAR」も運営しています。ECサイトの売上額は直近7年で28倍も伸びており、店舗およびECサイトを合わせた総売り上げのうち4分の1を占めるまでに成長しました。 こうした成功の裏では、実店舗を構えるメリットを効率よく活かしている状況が見て取れます。 鍵となるのは、SNSを軸にした販売促進プランです。デジタルSVの髙橋昌寛さんによると、パルグループは各ブランド内で個人インフルエンサーを育てることに力を入れているといいます。「現在フォロワー1万人越えのメンバーが4名います。SNSを投稿する度に分析を繰り返し、インスタグラムやTikTokでアイテムをバズらせることができるようにスタッフを育てています」(髙橋さん) こうした社内インフルエンサーの存在は、大きな企画を打ち出す際にその価値が存分に発揮されます。ブランド全体でSNSへの投稿を積極的に行うことで、売れ筋商品を生み出す流れを計画的に作り出していくのです。 例えば、韓国発の雑貨ブランド「OPTATUM(オプタウム)」について、社内インフルエンサー経由で集中的にSNS投稿を行ったところ、実店舗およびECサイト共に大きな売上を達成することができました。あるスタッフはピローミストの紹介として、枕やシーツへの使い方や香りの良さを発信。親しみやすい言葉遣いとわかりやすい使用シーンを見て、店頭に足を運んだり、ネット経由で購買した利用者も多かったようです。SNSを介したこうした取り組みにより、ここ1年でECサイトのみならず、実店舗への集客に着々と効果が出始めています。 ブランド内インフルエンサーのInstagram投稿画像 「大切な人を想う、その気持ちに寄り添う」ための工夫 また「BIRTHDAY BAR」では、WEB上で商品をより理解してもらうための試行錯誤も続けています。 例えばバッグやモバイルアイテムなどは、実際にスタッフが商品を着用し動画を撮影。画像では伝わりにくい商品の使い方や質感などを伝えています。 そのほかにもこだわっているのがラッピングです。 「豊富な種類を用意し、包装紙や袋での無料ラッピングのほか、有料でコットン素材の巾着やギフトボックスにおまとめするタイプまで幅広くご用意しております。特に今年は『BIRTHDAY BAR』1号店の渋谷ヒカリエ店がリニューアルをしたタイミングで、より一層ギフトサービスの充実を図るため、渋谷店限定ではありますがお客様に包装紙やリボンの組み合わせを選んでいただける特別なカスタマイズラッピングを実施中です」(髙橋さん) こうしたラッピングサービスは、店舗購入時のみ受けられますが、利用者の中には「相手にギフトを渡したら喜んでもらえました!」とスタッフへ伝えに来てくれる方もいるそうです。 「うれしいですよね。まさに企業理念として掲げている『大切な人を想う、その気持ちに寄り添う』を感じ取れる瞬間だと思います」と髙橋さんも顔をほころばせます。 「今後はラッピングサービスの向上にも力を入れていきたいですね。クオリティ、遊び心、サプライズ感を提供できるようにしていきます」(小野さん) 渋谷店限定カスタマイズラッピングのイメージ 先日、関連会社が運営するアパレルショップアプリ「PAL CLOSET(パルクローゼット)」との連動も開始。リピーター向けのクーポン配信も積極的に行い、さらなる集客を目指していく。今年も残すところ2カ月あまり。クリスマス・新年とイベントが目白押しのこのシーズン、「BIRTHDAY BAR」の勝負が始まろうとしている。 ▶︎ 女性トレンドや消費変化をいち早く掴み、売れる商品を開発するにはペルソナ設計が不可欠 1990年創業以来、一貫して女性消費行動を研究し続けてきたHERSTORYでは、10代、20代、30代、40代、50代、60代の女性ペルソナを29種類も設定し、毎年変わっていく女性消費者のトレンド把握に役立てています。 マーケティング戦略に不可欠な女性ペルソナ設計の方法や、最新情報を知りたい方は、下記「2023年版 女性ペルソナ設計まるわかり」資料をダウンロードしてご活用ください。 ◆インタビュー: 株式会社マグスタイル 営業部長 小野晃宏 様 デジタルSV 髙橋昌寛 様(写真は髙橋様) https://www.palgroup.holdings/ brand_type/magstyle/ デジタルSV 髙橋昌寛 様
- 【住まいに関する成功事例】旭化成ホームズ株式会社 シニア女性の住まいの不安を解消する賃貸住宅へーベルVillage(ビレッジ)とは
「設計・相談員・しかけ」の3方向からシニア女性の住まいの不安を解消 2023年12月号『HERSTORY REVIEW』 の特集記事より転載 へーベルVillageの外観 わずか数年後の2030年には、65歳以上の高齢者が人口の3分の1を占めると指摘される中、賃貸住宅への入居を断られる高齢者が後を絶ちません。 男性よりも健康寿命※1の長いシニア女性にとって、安心して暮らせる老後の住まいの確保は大きな課題といえます。こうした現状に寄り添い、数々の独自サービスを取り入れているのが「へーベルVillage」です。入居率約98%(2023年8月時点)の人気物件は、どのようなサービスでシニア世代の満足度を高めているのでしょうか? 今回は、シニア向け賃貸というサービスで成功している事例として、「へーベルVillage」を手がける旭化成ホームズ株式会社をご紹介いたします。 ※1 健康な状態で日常生活を制限なく暮らせる期間のこと。令和元年時点で男性72.68年、女性75.38年となっている(参考:令和4年版高齢社会白書) 女性インサイト研究クラブin herstory会報誌 ◆KEY POINT: シニア女性が生活しやすい住居設計を徹底する 相談員や見守り・駆けつけサービスなど健康不安をすぐに解消できる対策を整える 入居者同士の交流を深めることで活動の幅を広めるきっかけ作りを行う へーベルVillageの居室 元気なシニアの自立生活を支える賃貸住宅 東京・神奈川・埼玉・千葉に147棟1893戸(2023年8月時点)を展開する「へーベルVillage」。運営するのは、戸建て注文住宅「へーベルハウス」などで知られる旭化成ホームズ株式会社です。 「へーベルVillage」を立ち上げた2005年当時、日本の高齢化率は加速度的に上昇しており、初めて高齢者が総人口の20%を超えました。 「住宅会社の中で、弊社は高齢者住宅市場への参入が最後発であったことから、他社と同じように要介護期向け介護施設に取り組むのではなく、他社が手掛けていない自立期シニア向け事業にしようと考えました」と開発のきっかけを語るのは、シニア・中高層事業推進本部シニア事業推進部の中村亜希(なかむら あき)さん。 高齢者向け住宅を手掛けるにあたり注目したのは、介護の必要がない元気なシニア世代が増加している点。夫婦二人、もしくは一人暮らしを営む高齢者に焦点を当ててみたところ、ある課題が浮上したといいます。「高齢者世帯の約6割が昭和59年以前の老朽化した一戸建てに住んでおり、『駅が遠い、坂道がある』『広くて管理が大変』といった不便や『高齢者だけでの暮らしが心配』といった見守り不安などに課題がありました※2」(中村さん) さらに多くの高齢者向けの施設では、介護の必要な状態を想定しているため、自立して生活できる高齢者には住みにくい住まいであることも気になりました。そこで、建物の「設計」や定期的に居住者を訪問する「相談員」の関わり方、居住者同士の交流を促す「しかけ」を主軸とした「安心・安全・健康長寿応援メソッド」を開発し、「へーベルVillage」で運営していくことを決定されました。 ※2 東京都福祉保健基礎調査報告書「高齢者の生活実態(令和2年度)」 へーベルVillageの「安心・安全・健康長寿応援メソッド」 活動的な暮らしを叶える「設計」 まず「設計」では、健康長寿への取り組みとして「活動・交流を促す元気になる設計」を目指しました。その特徴がよく表れているのが、各居室の広さです。 一般社団法人高齢者住宅協会によると、サービス付き高齢者向け住宅の専有部分は、約9割の居室が13~40㎡に満たない広さであるのに比べ、「へーベルVillage」では全戸で1LDK(45㎡)~2LDK(60㎡)の部屋を用意しています。それぞれシステムキッチンが付設しており、自分たちで好きな料理を作ることも可能です。 「これまでご自宅で行ってきた生活を継続できるのが魅力ですね」(中村さん) 現在「へーベルVillage」は、女性の単身入居が5割を占めていますが、特にキッチンスペースには彼女たちに配慮した工夫が多く散りばめられています。日本人女性(70歳以上)の平均身長を約150㎝と仮定し、キッチンの天板や吊り戸の高さを通常より低く設計。 さらに、キッチンと一体型の家電置き場を設け、電子レンジや炊飯器などの調理家電を置けるようにしました。 「切る・洗う・煮る・温めるといった調理に関わる一連の動作を、短い移動距離でスムーズに行えるオリジナル仕様になっています。また、調理台の足元にスペースがあるので、椅子に座って調理ができるなど、体の負担を減らし料理を続けやすい配慮もしています」と中村さんも自信を見せます。 キッチン以外にも、室内の寒暖差で起こるヒートショックを防ぐために、廊下を介さずリビング横に洗面所と浴室を配置し、室温を均一に保つ工夫もされています。 また、マンションエントランスの階段にはスロープを設け、階段ステップを色分けするなど、「つまずき・転倒」を起こす要因をとことん廃除しました。 シニア女性に合わせた設計のキッチン シニア女性の健康と安心を守る「相談員」と「しかけ」 また、「相談員」「しかけ」を活用した安全・安心への取り組みにも注目していきましょう。 現在「へーベルVillage」が手掛ける「相談サービス」では、社会福祉士等の資格を持つ相談員が月に1度各戸を訪問し、居住者の暮らしの様子や健康状態についてアドバイスをしてくれます。直接顔を合わせて面談するので、居住者の安心感もひとしおです。 「見守り・駆けつけサービス」では、リビングダイニングに「見守りサポートコントローラー」を設置。急な体調不良が起きた際、コントローラーの「緊急ボタン」を押すと、365日24時間ガードマンが駆けつけてくれる仕様です。 さらに「相談ボタン」を押せば、警備会社に常駐している看護師と通話ができるため、詳しい症状や必要な応急処置などのアドバイスを受けることもできます。 特にユニークなのが、入居者の交流を促すために半年に1度開催している「茶話会」です。共有ラウンジに集まった入居者同士、情報交換を気軽に行えます。そこで知り合った居住者がランチ会に出掛けたり、共用ラウンジで体操教室を実施するなど、活動の幅を広げる助けにもなっているとのこと。 昨年、介護・フレイル予防の第一人者である大渕修一さん(東京都健康長寿医療センター研究所 高齢者健康増進事業支援室 研究部長)と同社が共同で行った調査では、「安心・安全・健康長寿応援メソッド」の導入により、97%の入居者が健康行動(活動量・食事・交流)を維持できたという結果が出ました。 (左)相談員との面談の様子(右)見守りサポートコントローラー 元気なシニア世代をますます元気にしてくれる「へーベルVillage」の取り組み。「住まい」を通じて超高齢社会に向き合おうと奮闘する同社の真剣さが、ひしひしと伝わってくるようです。 ◆インタビュー: 旭化成ホームズ株式会社 シニア・中高層事業推進本部シニア事業推進部 中村亜希 様 https://www.asahi-kasei.co.jp/ hebel-senior/index.html/ シニア・中高層事業推進本部シニア事業推進部中村亜希 様
- 女性が支持する企業 3COINS(スリーコインズ)/株式会社パル 3年連続売上純増100億円の秘訣とは?
全国47都道府県に進出完了!商品鮮度で勝負する雑貨ブランド 2023年10月号『HERSTORY REVIEW』 の特集記事より転載 2022年の調査において、女性有業者は72.8%と過去最高を記録しました。これにより、消費者としても女性の意見は外せないものになり、「女性に支持されるものが売れる」時代が確立されようとしています。 今回は、「女性に支持される」ためのブランドづくりに成功している事例として、株式会社パルをご紹介いたします。 同社は、300円(税別)で購入できるアイテムを中心に、さまざまな生活雑貨を扱う「3COINS」を運営しており、2021年から3年連続で売上純増100億円 ※1 を上回っています。 今年2月には、47都道府県全てに店舗進出を果たしており、9月には300店舗出店を達成するということですが、なぜこれほど好調なのでしょうか? 好調の鍵は、女性の心を掴む「〇〇買いできる価格帯」にありました! ※1 令和6年2月期第1四半期(期間:2023年3月1日~5月31日) 同社ブランドディレクター肥後俊樹 様にインタビューをして、モノづくりから販売に至るまでの秘訣について伺いました。 女性インサイト研究クラブin herstory会報誌 ◆インタビュー内容: 開発基準は「ちょっとした幸せ」を届けられるかどうか SNSを積極的に活用したプロモーション 入れ替えをスピーディに! 商品鮮度を徹底重視 開発基準は「ちょっとした幸せ」を届けられるかどうか アパレルを手掛ける株式会社パルが、1994年にスタートした雑貨ブランド「3COINS」。消費者の”ちょっと幸せ”を手伝うことをコンセプトとし、デザイン性の高い商品をリーズナブルに販売している。「衝動買いしやすい価格を考えました。 当初は(300円)均一ショップでしたので、3つ買っても1,000円でお釣りが来るという値頃感を狙いました」と、ブランドディレクターの 肥後俊樹さんが説明するように、メインとなる商品は300円を中心としつつ、税別100円~3,500円程度までの価格帯のラインアップで展開している。 店内には常時2,000~2,500点の膨大なアイテムが並び、そのカテゴリーも食器やキッチンツール、収納などの生活雑貨から、帽子や衣類などの服飾関連、スマホアクセサリーや照明、生活家電に至るまで幅広い。 月に700~800点の新しいアイテムが続々と追加されているが、同ブランドの商品開発の根底にあるのは、価格以上の価値を提供できる商品であるか。つまり「ちょっと幸せ」を提供できる商品であるかが重要視されている。 さらにSNS上でのお客様の意見や、公式通販サイトのコメント欄なども参考にし、商品作りに活かしているという。また消費者だけでなく、各店舗で働くスタッフからの意見も、貴重な情報源として重視している。 「新商品のアイデアは、まずは自分たちが本当に良いと思うモノ、欲しいと思うモノであることから始まります。やっぱりモノが好きだから考えられるアイデアやデザインがあります。私たちは、普段の生活の中でも無意識にいつも雑貨の事を考えています。その上でその時のトレンドや、お客様の声も参考にさせていただきながら具体的な商品になっていきます。」(肥後さん) SNSを積極的に活用したプロモーション 同社が導入しているのが複数のSNSを使い分けたプロモーションと社内インフルエンサー制度だ。2023年8月現在、「3COINS」の公式SNSを見ると、最もフォロワー数が多いのがInstagramで約172万人、X(Twitter)約19万人、Facebook約12万人、TickTokも合わせて累計200万人以上の消費者にアプローチしている。例えばInstagramで狙うのは新商品を中心としたカタログ的要素を担うことだ。幅広い年代層に向けて、商品の具体的な使い方を動画で配信する。またX(Twitter)は情報発信だけでなく、顧客や同ブランドの他アカウントとの相互コミュニケーションツールとして活用している。ここで注目したいのが、スタッフ個人によるInstagramの運用だ。「個を押し出した自分目線の投稿をお願いしています。社内制度として確立しており、評価制度の対象にもなっています」と肥後さん。 現在社内インフルエンサーとして活動するスタッフは約70名で、フォロワー数は約43万人となっている。例えば妊娠中のスタッフは、出産に備えたさまざまなアイテムを写真や動画、インスタライブを駆使して精力的に紹介。スタッフが消費者側に立った配信を続けることで、「3COINS」のコアなファン作りに大きく貢献しているのだ。 入れ替えをスピーディに! 商品鮮度を徹底重視 「3COINS」の売り上げを伸ばしているもう1つの要因は、商品の入れ替えをスピーディに行い、商品鮮度を保っている点だ。基本的に新商品は2~4週間で売り切るように計画している。「反響が大きかった物は定番商品として再販することもありますが、『3COINS』全体では鮮度を重視しているため、短いサイクルで商品を入れ替えています」(肥後さん)いつ行っても常に新しい商品との出合いが期待できるのは、「3COINS」の大きな強みだろう。特に同店は、駅構内や駅付近の商業施設、大型ショッピングモールなど人の出入りが多い場所に店舗を構えていることが多い。こうした商品の頻繁な入れ替えにより、通勤や通学、食材の買い出しついでに訪れるリピーターから、飽きられてしまうリスクを避けることもできる。評判の高かったアイテムは定番商品として継続的に販売を行う。例えば、収納カテゴリーでとりわけ人気の高い「クリアボックスバッグ」については、「買い足していくので絶対に廃盤にしないでほしい」といった切実な意見も届いており、こうした消費者の声に耳を傾けながら、肥後さんたちは商品計画を練っていく。今後の課題となっているのは、ここ数年急激に進んだ店舗の大型化に合わせて、商品企画力を問われていることだ。「さらなる商品企画の強化を図っていきたいですね。今まで商品化してこなかったジャンルや、男性向け商品なども開発していきたいと思います」と肥後さんも意欲を見せる。30年近く女性を虜にしてきたモノづくりのノウハウが、新ジャンルでどのように活かされていくのか。今後のラインアップから目が離せない。 ◆インタビュー: 株式会社パル 3COINSブランドディレクター 肥後俊樹 様 http://www.palgroup.co.jp/ https://www.palcloset.jp/3coins/
- 女性が支持する企業 ReFa(リファ)/株式会社MTG 高単価な美容商品が10代~50代女性に売れ続ける理由とは?
商品開発に利用者の声を反映!手に取りたくなる美容アイテム 2023年10月号『HERSTORY REVIEW』 の特集記事より転載 美容ローラーやヘアドライヤー、シャワーヘッドなど、手掛けるアイテムが次々と話題になっている「ReFa(リファ)」ブランド。銀色の輝きを放つ彫刻のようなデザインや、「気持ちいい」を追求した高い機能性に10代~50代の幅広い女性たちから注目が集まっています。 商品単価が決して低くないにもかかわらず、発売以来コンスタントに売れ続ける理由はどこにあるのでしょうか? 2022年の調査において、女性有業者は72.8%と過去最高を記録しました。これにより、消費者としても女性の意見は外せないものになり、「女性に支持されるものが売れる」時代が確立されようとしています。 「女性に支持される」ためのブランドづくりに成功している事例として、同社コア事業統括本部 BEAUTYブランド本部本部長、執行役員 加藤寿恵様にインタビューをして、女性に支持されるブランドであり続ける秘密と、高単価商品でも売れ続ける理由について伺いました。 当記事は、2023年10月号のHERSTORY REVIEWの特集「女性有業率72.8% ※ で過去最高を更新 女性労働者≒女性消費者 両軸で企業に求めること」内の事例取材を抜粋したものです。 ※総務省2022年15~64歳までの生産年齢人口 女性インサイト研究クラブin herstory会報誌 ◆インタビュー内容: セルフエステの道を切り開く 商品開発でこだわる5つのポイント 利用者の声を開発に反映 セルフエステの道を切り開く 「ReFa」ブランドを展開するのは、愛知県名古屋市に本社を構える株式会社MTGだ。1996年に中古車販売事業からスタートし、水の宅配、業務用健康機器の開発・販売などを経て、2009年、自宅でのセルフエステを充実させたいと「ReFa」ブランドを立ち上げた。 「Refine Body(リファイン ボディ<体を磨くという意味>)」という言葉が由来になっている同ブランドでは、体や顔のケアを自宅で楽しんでもらうための美容機器を取りそろえている。 ヘアケア商品、シャワー、脱毛器、美容機器、コスメ・インナーケアなど50種類以上のアイテムを世に送り出し、ローラーシリーズの累計販売数は1,000万を超えた。 特にここ数年は、2022年に発売したシャワーヘッド「リファファインバブル ピュア」を始めとしたシャワー製品他、ドライヤーやヘアアイロンも人気が高く、それぞれ100万台、50万台、100万台など非常に好調な出荷台数を見せている。 「『ReFa』は一人一人の女性が本来持つ美しさを引き出したいと思い始めたブランドです。 商品開発にあたっては、①テクノロジーの活用 ②継続したくなる気持ち良さ ③使うのが楽しくなるデザイン ④確かなエビデンス⑤特許取得と知的財産活動の5点に強くこだわってきました」と語るのは、同社コア事業統括本部 BEAUTYブランド本部 本部長の加藤寿恵さんだ。 「開発当時、美容ローラーのような自宅向け美容のツールはまだ広まっていませんでしたが、弊社のテクノロジーを生かして、場所や時間を選ばずにケアできる美容機器があればと思い、開発に着手しました」(加藤さん) 商品開発でこだわる5つのポイント 加藤さんが指摘したように、「ReFa」製品の大きな特徴は、最新テクノロジーをふんだんに取り入れて製品設計をしている点だ。 製品ごとに大学や専門家との共同研究を進め、信頼のおけるエビデンスに基づいて開発を進めている。 開発後の製品は、他社で活躍してきた技術者から成る「顧問会」で厳しく審査され、ようやくリリースにこぎつける。 「全ての製品はきちんと評価結果を追い、データを取得して蓄積しています。 『ReFa』製品は直接肌に触れるものがほとんどなので、お客様にとって安全であることが最重要です。 そのためにもきちんとしたデータが必須ですし、商品の完成後は特許取得にも力を入れています」と加藤さんは説明する。 テクノロジーについて言えば、髪の毛は60℃ぐらいからタンパク質変性が始まり、傷みやすいと指摘されている。そのため美容師は、ドライヤーを揺らして熱を分散させながら、1カ所に熱が当たらないよう調整している。「ReFa」のドライヤーは、この『美容師の目』に代わる「センシングプログラム」を内蔵することで、頭皮から毛先に至るまで適温を保ちながら乾燥することを可能にした。 もう1点、加藤さんたちがこだわるのは「継続したくなるような 心地よいケア」だという。これは前述したシャワーヘッド「リファ ファインバブル ピュア」によく表れている。毛穴や毛髪よりも 小さい「ウルトラファインバブル」(1㎛未満)が、毛穴の奥の汚れを除去し、「マイクロバブル」(1㎛~100㎛未満)が毛穴に詰まった汚れを洗い流す。どちらも肌に刺激を与えない、優しい水流が高い評価を得ている。 利用者の声を開発に反映 「ReFa」ブランドでは製品デザインも重視している。製品を見渡してみると、計算しつくされた彫刻のような美しさに目を惹かれる。シンプルながらも上品な「ReFa」のデザインはどのような経緯で生まれたのだろうか?「人間工学をベースにしたデザインを展開しています。人の手になじむという点をとても大事にしており、その結果、曲線を採用した製品が多く出来上がりました。持ちやすく使いやすくなることで、お客様のライフスタイルに深く浸透してくれればと願っています」(加藤さん) テクノロジーの共同開発からエビデンスの収集、使い勝手の良さを追求したデザインの考案、特許取得、「顧問会」の審査などを経るために、同社の製品開発期間は平均1年半~2年はかかるという。 一方、新製品を作る際は利用者からの声も広く収集している。グループインタビューを積極的に実施し、商品モニターに実際に使ってもらう。別途設けている「お客様相談センター」に寄せられた情報は、毎月現場スタッフと確認し、都度開発部門、マーケティング部門へ共有している。「製品を出す前はもちろん、出した後でも、1mmでも良くしていきたいという思いはあります。お客様からのお声は非常に重要だと考えているので、今後も慎重に耳を傾けていきたいと思っております」(加藤さん) 気になる今後の展開について尋ねてみると、「皆さんが驚くぐらい、本当に多くの製品を準備しています。特に秋・冬には、ヘアケアに関する充実のラインアップを展開していきますので、ぜひご期待くださいね」と力強い答えが返ってきた。 これから本格的に始まる秋冬シーズン。新しい「ReFa」製品の登場が今から楽しみだ。 ◆インタビュー: 株式会社MTG コア事業統括本部BEAUTYブランド本部 本部長、執行役員 加藤寿恵 様 https://www.mtg.gr.jp/
- ポイントに敏感な若い世代にフォーカス!女性向けサービスの充実で会員獲得を狙う 「JCB カード W plus L」/株式会社ジェーシービー
若い女性のニーズを盛り込んだカード 株式会社ジェーシービーは、日本で唯一の国際カードブランドを運営している会社です。 現在は国内外に約4,600万の加盟店を抱え、会員数は1億5,000万強になります。 特に日本国内で人気があります。 現在同社が発行しているクレジットカードの種類は幅広く、シンプルなJCBオリジナルシリーズから企業や教育機関などと提携したカードまで、170種類以上にも及んでいます(2024年1月現在)。 そんな中、2017年にリリースされたのが、18~39歳までの女性をターゲットに据えた「JCBカード W plus L」です。 利用者を若い女性層に絞った理由について、イシュイング推進部の菊池優海さんは「女性特有の疾患の悩みや、ポイント・キャンペーンなどのおトクをクレジットカードで体感したいとのニーズがあったためです。 特に若年層の方はポイントに敏感で、親和性があると考えました」と話してくださいました。 同時に同社では、「JCBカード W」という、やはり18~39歳に向けたクレジットカードを発行。 ポイントの還元率を重視する若い世代に向けて、通常の2倍のポイントが付与される点が大きな特徴ですが、「JCBカード W plus L」はこのメリットに加えて、女性特有の疾病をサポートする保険商品が投入されています。 さらに「LINDAサービス」と呼ばれる会員限定の優待や、プレゼント企画にも参加できるようにしました。 その結果として「JCBカード W plus L」の利用者層は、20~30代の未婚の女性会社員がメインとなっています。 ◆KEYPOINT: 女性に好まれているサービスや店舗を持つ企業と提携し、利用者の関心を高める 女性特有の疾病をサポートする保険商品で病気への不安を取り除く プロモーションも利用者リサーチもInstagramなどのSNSツールを積極的に活用する ■ 3つのデザインから選べる「JCB カード W plus L」 ■ 女性を意識した広告デザイン 利用者の日常に欠かせない店舗・サービスに着目 リリースから今年で7年目となる「JCBカード W plus L」は、商品化するまでに2年あまりの時間がかかりました。 「多様性が広がる昨今において、普遍的な『女性ならでは』の価値観や性質を、サービスに落とし込むのが大変でした」と菊池さん。 そこで、今の女性が何を求めているのか、どのようなサービスが喜ばれるのかなどをあぶりだすために、できるだけ多くのサンプルを収集するようにしたそうです。 「社内でアンケートを実施し、調査会社の市況調査を活用しながら、特定の属性に偏らず広く意見を取り入れることを意識して開発に取り組みました」(菊池さん) こうして大量のサンプルを分析した結果、比較的広く受け入れられやすい女性の特徴を絞り込むことに成功し、そのターゲット像に向けたサービス内容を練っていくことにしました。 その1つが高いポイント還元率です。 前述したように、通常のJCBカードの2倍のポイントが付くだけでなく、スターバックスやAmazon.co.jp、セブン-イレブンなどのパートナー店で購入すると、最大21倍ものポイントが付与され、多くの女性に喜ばれています。 また、同カードには会員向けの優待割引や、毎月のプレゼント企画が豊富に用意されています。 「LINDAリーグ」と呼ばれる、女性のキレイを応援する複数の企業が名を連ねており、毎月1回、旅行券やアクセサリー、映画観賞券などのプレゼントが提供されます。 さらに、カフェやホテルディナーなどのグルメを優待価格で味わえたり、コスメ専門サイトのコスメ定期便を安価で試せたりといった、若い女性にとって魅力的なサービスが並ぶのも特徴です。 プロモーションもリサーチもSNSを駆使 なかでも目を引くのが、女性特有の病気による入院費や手術費を補償してくれる「女性疾病保険」です。 18~24歳以下であれば、月額290円という手頃な価格で加入できます。 こうした若年層の女性に向けた取り組みは、カード利用者たちにも好意的に受け止められているようです。 「女性の病気の悩みや嗜好(美容やエンタメ)にぴったりのカードが見つかりうれしい」「オトクに『記念日ディナー』を楽しむことができて満足」など続々と集まる利用者の声に対し、「女性のニーズに応えることは商品開発の中で最も重要なコンセプトだったため、自分たちがやってきたことは間違ってなかったのだと実感でき非常にうれしいですね」と菊池さんもほっとした様子。 一方、利用者の意見や利用状況を調べるために大いに活躍しているのが、同社の女性社員たち(20~30代)が運営する公式Instagramです。 「Instagramやユーザーへのアンケートでリアルな声をリサーチし、課題解決に向けたサービスに落とし込めるよう意識しています。 特にLINDAリーグ参加企業については、利用者の声を参考に新たな企業を誘致することを重要視しています」(菊池さん) ターゲット層へのプロモーションでも、SNSやWEB広告を中心に積極的に展開中です。 今後もSNSやユーザーアンケートからヒントを得て、利用者の喜ぶ商品やサービスの提供を検討していきたいという菊池さん。キャッシュレス決済がますます加速する中、「JCBカード W plus L」は若い女性たちの必需品として、その存在感を増していきそうですね。 ◆インタビュー: 会社名:株式会社ジェーシービー イシュイング推進部 係員 菊池優海 様 https://www.global.jcb/ja/
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◆女性の消費行動・インサイトを10のクラスターでひも解く 私たち女性インサイト総研は、女性たちを「ライフコース」と「ライフステージ」の交点から10のクラスターに分類し、それぞれの心理や消費行動を深く研究しています。 「ライフコース」とは、職業や家族構成といった人生の選択肢を考慮した人生の流れのこと。そして「ライフステージ」とは、年齢や年代など、人生における立ち位置のことを指します。この2つの要素を掛け合わせて分析することで、女性の多様なライフスタイルや価値観をより細かく理解することが可能になります。 当研究所では、女性を以下のように10のクラスターに分類し、それに基づいた生活背景や消費行動を深く分析しています。 本レポートでは、2024年の女性トレンドを総括し、多様化する女性たちのライフスタイルや消費行動を分析。今後の市場の傾向を掴むためのヒントとしてご活用いただけます。以下のリンクから無料ダウンロードが可能です。 ◆2024年女性トレンド総括レポートの見どころ 女性のライフコースとライフステージに基づく10クラスター別の深掘り分析。各クラスターの特徴をトレンドキーワードで表現し、ライフスタイルや消費行動を明確化しています 出典: HERSTORY REVIEW1月号 【女性10クラスタートレンドキーワード】※レポートから抜粋 1.プレ社会人層(15~24歳) 『音売れフード』 : サクサク、パリパリといった音を重視するASMRフードが注目。 2.若手シングル層(25~39歳) 『平成女児カルチャー』 : ハローキティやセーラームーンなど平成時代のアイコンが人気。 3.中堅シングル層(40~49歳) 『平穏ミュート志向』 : 静かな生き方や自然体を重視するライフスタイルが支持される。 4.ベテランシングル層(50~64歳) 『Re良質消費』 : 修復・装飾された中古品を長く使う消費スタイルが嗜好される。 5.ヤング夫婦層(25~39歳) 『お金のペアスタイル』 : アプリを活用し夫婦間で家計を賢く共有するスタイル。 6.ミドル夫婦層(40~64歳) 『持たない住まいスタイル』 : 少ないもので暮らすライフスタイルが「平屋ローコスト住宅」とともに浸透。 7.乳・幼児期ママ層(25~44歳) 『家事タスク速攻完了』 : 効率化された家事アイテムが忙しいママたちに支持される。 8.児童・思春期ママ層(35~54歳) 『異作業の一本化』 :家事グッズや家電が複数の役割を果たすことで人気。 9.青年・成人期ママ層(45~64歳) 『楽外出ファッショングッズ』 :外出を快適にするアイテムが必需品に。 10.セカンドライフ層(65~89歳) 『デジタルスキルover65』 :シニアYouTuberやデジタル墓参りといった新サービスが誕生。 全キーワードや詳細は、以下リンクからレポートをダウンロードしてご覧ください。 ◆女性インサイト最新情報は法人クラブinherstory会報誌『HERSTORY REVIEW』で! 法人クラブ「inherstory」とは? 女性インサイト研究に特化した法人クラブのサービス。年会費税込54,000円で3つの特典が受けられます。 1.女性月刊インサイトレポート『HERSTORY REVIEW』が会報誌として毎号届く 2.データの自由ダウンロード ・会報誌のバックナンバーの公開 ・調査データのダウンロード、解説動画が見放題 ・調査データのダウンロードおよび自由活用 3.一般女性たちとの座談会などにお得に参加できる ★その他セミナー参加などの特典多数!
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